第1回定例会一般質問 2017.2.16 奥田 雅子

いのち・平和クラブの一員として

1.多様な生きものとともに暮らせるまちづくりについて

2.あまみずの貯留のしくみづくりについて

大きく2つのテーマで質問します。

 最初に、多様な生きものとともに暮らせるまちづくりについて伺います

最近、「ダイバーシティ」つまり「多様性」という言葉をよく耳にします。今回のタイトルの「多様ないきものとともに暮らせるまちづくり」は、「生物多様性のまちづくり」のことです。「生物多様性」の「きほんのき」について昨年、公益財団法人日本自然保護協会理事長の亀山章(かめやまあきら)さんから学ぶ機会がありました。

「生物多様性」は、1980年代に誕生した「バイオロジカル ダイバーシティ」あるいは「バイオダイバーシティ」の翻訳語として使われ、日本で広く知られるようになったのは1992年、リオデジャネイロで開催された国連環境開発会議、いわゆる地球サミットにおいて気候変動枠組条約と共に生物多様性条約が締結されてからだと言われています。

生物の多様性には、「気候や林や草地、河川や池などといった地形、土壌などの環境に応じた生態系があること」と「それら生態系の中にいろいろな種類の生き物がいること」そして「同じ種類の生き物でも絶滅回避のために様々な個性、遺伝子があること」という3つのレベルがあるそうです。

人類は生物種の絶滅速度をここ数百年で1000倍に加速させていて、今何も対策をとらなければ今後多くの自然環境が失われていくというお話にはショックを受けました。そして、「これまで自然環境は脇に追いやられていたが、人間社会の基盤は自然環境であり、この自然環境の上に人間社会が成り立ち、その上に経済や文化が乗っている、というのがまともな認識である」とのことでした。これには私もまったく同感です。どんなに経済が発展し物質が豊かになったとしても壊れた自然環境では人間は生きにくく、また壊れた自然環境をもとに戻すのは不可能と考えるからです。そこで2点伺います。

①日々区政運営に取り組んでおられる田中区長に、「自然環境」に対する基本的なお考えをうかがいます.

②2点目、杉並区には、様々な切り口から「環境」をテーマに活動している多くの個人や団体の方たちがいらっしゃいます。環境団体として区に登録しているだけでも35団体あり、連絡会をつくり情報の共有や連携しながら活動されています。自発的な市民活動とも連携し、環境行政をさらにすすめていただきたいと考えますが、区の見解をお聞きします。

さて日本では生物多様性条約の締結の年1992年に「種の保存法」が制定され、「生物多様性」の時代が始まったと言われています。そして、2004年には「外来生物法」が、2008年に「生物多様性基本法」が制定されました。この年は、杉並区が「善福寺川『水鳥の棲む水辺』創出事業」に取り組むきっかけとなった年です。当時、この事業は100年かけて実現させていくとして取組が始まったと聞いています。

そこで、「善福寺川『水鳥の住む水辺』創出事業(以下水鳥事業)」について5点伺います。

区が2008年にスタートさせた「水鳥事業」が今年で9年目を迎えています。今後、この事業は生物多様性の保全および持続可能な利用の観点から戦略を持って具体的に進めていくことが必要だという考えに立ち、質問いたします。

③1点目、「水鳥事業」がスタートした経緯をうかがいます。

④2点目として、「水鳥事業」は、これまでどのような取り組みがされてきたのか。また現時点での成果と課題をうかがいます。

⑤先月1月28日に行われた「第9回善福寺川『水鳥の棲む水辺』創出事業シンポジウム」に参加しました。これまで毎年、回を重ねてこられた訳ですが、このシンポジウムの狙いは何か3点目として伺います。

今回のシンポジウムの中で今年1月に行なわれた水鳥一斉調査に277人の参加者があったと報告がありました。地域の人に、身近な環境に関心をもってもらうことは住民主体のまちづくりに必要なことですが、そのためには、まずは自分の地域を知る、興味を持つ観察や調査は欠かせません。先日、庁内の会議室で行われた「小中学生環境サミット発表会」では野鳥観察を行った学校が複数あり、また、トンボやモンシロチョウの育ち方の違い、さざんかにチャドクガがつくことの発見など、子どもたちが観察の結果を生き生きと発表する姿があったと聞きました。私は子育て時代、善福寺公園を庭代わりによく子どもを遊ばせたものでした。善福寺池でカワセミを最初に見た時は感動しましたが、ここにカワセミがいるということは、その餌になる生物がいることだと知り、ただカワセミがいるというだけでない自然の循環について気づくことができました。そういう目で見ると、実は様々な種類の動植物が存在していることがわかり、豊かな気持ちになるとともに街を見る目も変わりました。この経験からもっと多くの子どもたちや地域の人たちと環境に対する関心を共有したいと考え、善福寺池や周辺の生き物調査、川の水質調査などを地域活動の中で提案し、子どもたちもいっしょに調査活動を行ってきました。その活動では、植物や昆虫、野鳥などに詳しい専門家の存在やわかりやすい資料、使いやすい道具などが活動の質を深め、子どもたちの興味や関心を引き出すなど、効果的に作用することを実感しました。

そこで4点目の質問です。

⑥このように地域や学校などで区民が植物や生き物などを十分に観察できる環境を整

えていくことが大事だと考えますが区の考えをうかがいます。

⑦「水鳥事業」についての5点目最後の質問です。

「善福寺川『水鳥の棲む水辺』創出事業シンポジウム」は次回で第10回を迎えます。これまでのシンポジウム事業を市民とともに総括し、次の10年、20年の目標を市民とともに描き、共有して取り組むことが大事だと考えます。そのため今後はシンポジウムという形式にとらわれず、たとえば、区民・区・学識経験者などで、どのような事業を展開することが善福寺川流域や区内の野鳥たちのためになるのかというビジョンと、そこに至るロードマップをワークショップ形式で話し合い、区民全体が共有できる方向を作り出していくことが必要と考えますが、区の見解を伺います。

 

ところで、2008年に制定された生物多様性基本法の第13条では、市区町村が区域内の生物の多様性の保全および持続可能な利用に関する基本的な計画である「生物多様性地域戦略」を定めるよう努めければならないとしています。この「生物多様性地域戦略」ですが、都内でこれを策定している自治体は2015年3月31日現在、千代田区、港区、目黒区、葛飾区、大田区、豊島区、府中市、羽村市、あきる野市、稲城市、町田市の6区・5市となっています。私は、いま述べてきた「水鳥事業」は、言ってみれば、杉並区における生物多様性地域戦略の1つのモデルになるのではないかと考えます。

そこで生物多様性地域戦略について2点伺います。

⑧東京都でも生物多様性基本戦略をつくり、都立公園の生物多様性保全管理計画をワー

クショップ方式などの市民参加で策定し、整備工事を行うことになっています。杉並

区では都立和田堀公園、善福寺公園が該当しており、和田堀公園については現在工事

がはじまったところです。この工事はどのような工事なのか。また、区としてこの工

事をどのように捉えておられるのか伺います。

⑨善福寺公園については2022年から2年かけて生物多様性保全管理計画がつくられる

予定と聞いています。和田堀公園、善福寺公園の生物多様性保全整備工事がおこなわ

れるのをとらえ、「水鳥事業」に取り組む杉並区としても都と連携して生物多様性の地域づくりに取り組むことが必要であると考えます。善福寺公園でみんなの夢水路づくりに取り組む杉並区としても生物多様性地域戦略を策定して具体的な取り組みを進めていくべきと考えますがいかが、お聞きします。

次に2つ目のテーマ「あまみずを貯留するしくみづくり」について4点質問いたします。

あまみずを取り巻く時代の状況としては、2014年4月「あまみずの利用の推進に関する法律」いわゆる「あまみず法」の施行により大きく変化し、「あまみず活用時代」が本格化すると言われました。今回、私はひらがなで「あまみず」といたしました。雨の水を「うすい」と読む場合、下水道法や建築基準法、都市計画法によると「きたない水と書く汚水・廃棄する水と書く廃水-つまり汚水と排水と共に速やかに排除するもの」となっています。一方、あまみず法ではあえて「あまみず」と読ませ、あまみずを天の恵みととらえあまみずの貯留および水洗トイレや散水などの利用を推進するものとして「うすい」とは区別しています。水資源の有効利用を図るとともに河川等への集中的な流出を抑制するという観点から今回の質問も「あまみず」とし、あまみずの貯留に焦点を当てて質問いたします。

現在、東京都は時間降雨50ミリ対策として莫大なお金と膨大な時間をかけて、1年間に100m完成させていく河川改修工事を善福寺川で行っています。このようにコンクリートなどで整備するのを「グレーインフラ」と呼ぶのに対し、「自然環境が有する多様な機能を活用し、持続可能で魅力ある国土づくりや地域づくりをすすめるもの」と定義し、水とみどりと生き物をキーワードとした「グリーンインフラ」という概念があります。2015年には「グリーンインフラ」という概念が国の施策となりましたが、まだ広く知られてはいないのが現状です。

さて2005年、杉並区を襲ったゲリラ豪雨により、2,000世帯以上の家屋が浸水被害を受けました。それ以降も、豪雨による河川の氾濫が起きています。地球上の水は海や空、陸をゆっくり循環していますが、都市化によって地面はコンクリートで覆われ、降った雨のほとんどが下水管に入り、あっという間に河川に排水され、本来の水循環を壊してしまっているのが原因です。

そこで1点目の質問です。

  • 杉並区も治水を目的とした取り組みを推進してこられたと思いますが、これまでに区が取組んできたあまみずを貯める施策にはどのようなものがあり、これまでどのくらいの量のあまみずを貯める機能をつくってきたのかお聞きします。

いま、都市型洪水を防ぐのに日本建築学会が提唱している「蓄雨」が注目されています。蓄積の蓄に雨と書いて「蓄雨」です。都市型洪水を解決するためには、まちに雨をとどめるしくみである「蓄雨」が必要です。この「蓄雨」には、災害時の生活用水確保の「防災蓄雨」、洪水を和らげるための「治水蓄雨」、自然な水循環をすすめ、ヒートアイランド対策にもなる「環境蓄雨」、日常的に生活用水に使う「利水蓄雨」の4つ視点で、これらを組み合わせて雨を蓄えると大きな効果を発揮するとされています。

あまみずの民間の貯留については、23区内であまみずタンク設置に助成している自治体は区部で13区、市部では14市あります。なかでも注目するのは世田谷区で、あまみずタンクの助成のほかに、今年度から湧水保全重点地区及び豪雨対策モデル地区には雨水(うすい)浸透ますの満額助成を始めたと聞いています。時間降雨100ミリ対策としてグリーンインフラで「世田谷ダム」をつくる構想だそうです。

また、雨が降ると、善福寺川の護岸に開いている2か所の吐き口(はきぐち)から武蔵野市側の汚水交じりのあまみずが流入します。区長から武蔵野市に要望していただいたこともあり、武蔵野市はあまみず貯留槽を市内4か所に設置し、雨天時に杉並区側に流れ込む回数を半減させました。加えて「あまみず利活用条例」を制定し、建物の新築や増改築の際、「あまみず排水計画」を事前に市へ届け出ることが義務化されました。また、雨水(うすい)浸透ます、あまみずタンクへの助成を始め、ほかにも、「水の学校」という市民が、水を汚さない、無駄にしない、あまみずを貯める、浸透させるなど水のことを繰り返し学ぶしくみをつくっています。さらに、現在下水管の増補管埋設計画があることも聞いています。善福寺川の護岸に開いている穴は全部で68か所。そのうちの2か所が武蔵野市からの吐き口、残り66か所が杉並区のあまみずが流出する吐き口です。

②それを考えると、杉並区としても「治水蓄雨」を善福寺川上流域に限定して導入する

など「蓄雨」を推し進めていくことが重要だと考えますが区の考えを伺います。

3点目、

③杉並区は2006年から3年間、あまみずタンクの設置助成を大小合わせて63台に行いましたが、この助成は今はありません。助成をなくした理由について伺います。
最後の質問です。

④杉並区が2013年に改定した環境基本計画の基本目標Ⅲ、「自然環境が保全され様々な生き物が生息できるまちをつくる」の「自然生態系の保全」の項で、区民、事業者の環境配慮行動指針として、「あまみずの活用を心がけます」とあります。あまみず活用を心がけるにはあまみずを貯めなければなりません。あまみずタンク助成がなくなり、区内でのタンクの普及については把握しにくい状況ではありますが、街に雨をとどめる「蓄雨」をすすめる方法としてあまみずタンクの設置は個人レベルで比較的簡単にできる有効策だと考えます。改めて区民や事業者があまみずを貯めて使う、活用する意識を喚起するための情報発信や区民や事業者の実践行動を後押しすることが区の責務だと考えますが区の見解を伺います

これまで生き物やあまみずとともにある暮らしを提案したい思いから質問してまいりました。環境問題は暮らし方の問題でもあることを私たち一人ひとりが気づき実践することが大事であり、区としても様々な部署が意識的に取り組んでほしいと思います。来年度は環境基本計画改定の年と聞いています。現在の基本計画の「はじめに」で区長はこう書いておられます。

“地域で安心して生活できるように、地球温暖化対策の推進、生物多様性の保全、資源の循環利用などの取組みや環境共生型の地域づくりが必要です。そのためには、環境について自ら考え、行動する人を育てる環境教育も重要である。そして環境問題への取組みは区民のみなさんをはじめ事業者やNPOなど多様な関係者と共に持続可能な環境住宅都市の実現に取り組みます。”と。

この姿勢をぜひ次の改定にも引き継いでいただくことをお願いし、また自然環境を活かしたまちづくりをすすめる取組みに私たちもともに尽力していくことを申しあげ、私の一般質問を終わります。

第1回定例会代表質問 2017.2.14そね文子

いのち平和クラブを代表して「平成29年度予算の編成方針とその概要」及び区政の諸課題について質問いたします。

安倍政権は安保関連法制の元、自衛隊を南スーダンに派遣させましたが、そこで大規模な戦闘が起きていたことが問題となっています。これまで何度となく議論されるたびに廃案になってきた共謀罪がテロ等準備罪と名前を変えて国会で審議されようとしています。戦前の治安維持法の復活とされ、個人の思想の自由を奪い監視社会をつくる法案を通すことはあってはならないと考えます。福島第一原発の事故を受け避難区域とされていたところが次々と解除され、年間被ばく限度が1ミリシーベルトから20ミリシーベルトに緩められたまま帰還が進められ、自主避難者の住宅保障は今年度で打ち切られようとしています。原発事故を無かったことのようにし、原発再稼働を次々と進めることは許されません。沖縄県の辺野古では県民の意思を無視し、米軍の新基地建設が強硬に進められており、反対行動に対し重大な人権侵害が起きています。このような安倍政権の2017年度予算は、防衛関係費が大幅に増額され過去最大の5兆1千億円を超え、社会保障を削減するものとなりました。

社会保障費は3年間で自然増を1.5兆円圧縮する方針が出され2017年度は5000億円の枠内に収められました。高額療養費は一定以上の収入のある70 歳以上の負担額を引き上げ、後期高齢者医療の保険料では、低所得者や扶養家族の保険料の「軽減特例」が見直されました。年金はマイナス改定になる一方で、医療・介護により負担増で高齢者の生活が圧迫されます。喫緊の課題である介護人材の処遇改善は、経験、資格、評価に応じて月額1万円相当引き上げるとしているが、介護職員の月額賃金は他の産業より約10万円も低く実効性のある改善には程遠いものです。

このような国の動向に、暮らしと福祉を守る自治体の役割がさらに重要となっています。杉並区の2017年度の予算がこうした課題に応えるものとなっているかを検討しました。

(1)まずは、新年度の予算編成方針とその概要について、これまでの総括と環境の変化について質問します。

  • 冒頭、10年ビジョンの折り返しの年にあたり、この間の取り組みの一定の成果と、前例のない取り組を困難な壁に直面しながら進めてきたことが率直に語られています。区長のこれまでの総括についてお聞きします。
  • 昨年を振り返り、4月の熊本地震を始め大規模災害が連続しておきた年に、過去の災害からの教訓を十分に生かしながら、減災・防災対策を加速する決意が語られています。区長は、11東北大地震と福島第1原発事故に際し、直ちに南相馬市にかけつけて以来、南相馬市への支援とともに、3.11を忘れない集会を毎年行ってきました。今年はどのような企画を準備しているか確認します。昨年は、宮城県の保育園で子どもたちを守り抜いた園長先生をお招きして貴重な体験をうかがい、多くを学びました。ところが参加者が少なくとても残念で、後で地元の方たちに聞くと、集会を知らなかったことがわかりました。町会や防災団体を通じて周知するよう求めますがいかがでしょうか。
  • 小池都政の誕生は、区政にも少なからぬ影響を与えています。都民ファーストを掲げた小池都政の予算方針に対する区長の評価と、区に与える影響についてお聞きします。特に待機児童解消など子育て環境の充実において、都の予算では、前年度比417億円アップの1,630億円となっているが、区に対する効果はどうか。今後待機児童対策にはどのようなことが期待できるか区長の見解を求めます。
  • 2月1日付朝日新聞で「小池都政が地方と向き合う視点に欠ける」という区長コメントが報道されていましたが、その真意は何だったのでしょうか。うかがいます。

阿佐ヶ谷のまちづくりについてお聞きします。

  • 昨年これまで進めてきた杉並第1小学校の現在地建替え計画に対して、病院の移転建て替え計画が発表され、病院跡地での杉並第1小学校の改築が可能となる見通しが出てきました。これまでの計画で、杉1の早期建替えを期待してきた保護者からは、建て替えが遅れることから異論も出ていると聞きます。今後の阿佐谷地域の子どもの教育環境を第1で検討されてきたことと思われますが、その観点も含め、この機会を生かすことで、阿佐ヶ谷地域の将来のまちづくり像を地域住民と共有し、新たな計画を進めることができるのか、検討の状況や計画の特徴などをお示しください。

次に人口動態などについてお聞きします。

  • 東京都と杉並区の人口増加、未就学児童の増加、女性の就業率のアップ、高齢者の長寿命化について実績が示されています。今後5年、10年先のそれぞれの傾向についてお聞きします。「時代の変化に対応する」「時代の先を見据えた」予算と強調しています。10年前と比べてどのような点が大きく変化していると認識しているのか。
  • また「時代の先を見据えて」10年先はどのような点が大きく変化すると見越したのかお示しください。

次に保育園待機児童対策について質問します。

  • 10年前と比べ大きく変化した点の一つが保育園待機児童とその対策です。4月を前に認可保育園19園を含む2000人を超える定員の確保をめざし、保育園建設は着実に進められてきたと認識しています。その結果4月の待機児童解消の見通しはどうなったか確認します。保育士の確保が心配されてきましたが新設園の保育士の配置の達成状況をお聞きします。
  • 昨年、1次申し込みで認可園を希望した数が約3800人、実際に入園できたのは2000人弱でした。昨年5月の待機児童解消緊急プランの柱に認可保育所を据えたのは、画期的な取り組みでした。新年度予算でも基本的に、認可保育園の増設を計画していますがその数と予定定員数をお聞きします。
  • 昨年4月の緊急プランは、100人規模の認可保育園で対応するために、用地の確保が最優先であったことから区有地を活用する他はありませんでした。公園を利用した地域で、子どもたちの遊び場がどのようになっているか、特に向井公園と久我山東原公園の現状について、そこで遊んできた子どもたちは工事中どのようにしていたのか、お聞きします。公園使用は代替地の確保が条件でしたが、今それはどのように対応されているのか、また今後の方策をどのようにたてているのかお示しください。
  • 待機児の解消は自治体独自で進めるには限界があり、国や都の支援が必要と述べています。今年度で国や都が新たに立てた支援策はどのようなものか。また、現在の課題は何かうかがいます。国、都に対し具体的にどのような財政支援を求め、制度はどのように見直すべきと考えるのかお聞きします。
  • 2005年の保育サービスのあり方検討部会報告に基づき2006年以降10年間で区立保育園10か所が建替えに伴い民営化が進められてきました。今後新たな保育サービスのあり方、方針が必要だと考えますが、区の見解を確認します。小泉政権の三位一体改革により2004年度から公立分のみ国や都道府県負担が一般財源化され、その結果、区負担が全額となった経過があります。現在は認可保育所の、民設・民営であれば国や都から事業者に対し建設費用や運営費の補助金がでており、区の持ち出しは建設費用の1/16となっていますが、区が直営で建替える場合には補助金がでないため、一般財源で賄わなければなりません。そのため、建替えに伴う民営化は財政的な面からも一定、避けて通れない状況にありますが、そのことが周知されていません。区民の理解を得るためにこの点は明確に伝えるべきと思いますが、区の見解をうかがいます。
  • しかし、今後増え続ける民営保育園の保育の質を担保するためには、直営園を維持し続けその経験と質を継承していく体制も必要と考えます。区の見解と保育の質を担保するための体制についてお聞きします。
  • 認可保育園をはじめ4月に開設する保育園や、今後杉並区におけるすべての保育施設の保育の質を担保するための考え方を明文化した「保育の質ガイドライン」を策定し、それに基づく保育園整備をすすめることが必要と考えます。区の見解を求めます
  • 保育に関わる経費の増大に伴い、保育料見直しが打ち出されていますが、その方向性について。また低所得者対策についてもお聞きします。
  • 保育園の需要の高まりは、卒園後の学童クラブの需要の急増につながる状況が顕著になっています。今年の4月に地域によっては、3年生になる子どもが学童に入れず困っているとの声が寄せられています。区は「地域によっては待機児童が出ているが全体は充足している」と答えていますが、この状況では、18年、19年の4月には、全地域の学童クラブに拡大するおそれがあります。現状と区の見通しを確認します。
  • 昨年11月の第1次実施プラン改定では、「学童クラブは学校を基本とし…、小学生の放課後等の居場所の機能を移転した児童館施設や、学童クラブとして活用可能なスペースが小学校に近接する場合はこれらを活用する」となっています。今年の4月に向けた対策とともに、早急に抜本的取り組みを求めますがいかがでしょうか。
  • 成田西児童館が30年度から子ども・子育てプラザになる計画は、そこで行われていた学童クラブが杉2小に移動し、児童館を居場所としていた子どもたちも杉2小内での放課後等居場所事業を利用するとされています。この居場所事業が十分に機能しなければ成田西児童館で遊んでいた子どもたちは居場所が減ることになります。これまでの放課後等居場所事業のモデル実施の取り組みはどうだったのか、児童館の機能を拡充すると言える内容になるのか、今後の見通しはどうかうかがいます。

(3)次にもう一つの大きな変化、急速な高齢化とその備えについてお聞きします。

  • 2025年には団塊の世代が後期高齢者になり、高齢者人口がピークになる時期が近付いています。「先手を打って課題にチャレンジしていく」姿勢とありますが、急激なこの高齢化の変化に対応してくためには、どのような改革、対策が必要と考えるかお示しください。

日本老年学会、日本老年医学会から「高齢者の定義を75歳以上に見直す」という提案がなされました。確かに、個人差もありますが大半が元気で、仕事についている方も少なくありません。しかし、この新たな定義が、年金支給年齢の引き上げや若い世代の年金未納など年金制度そのものの崩壊をもたらすのではないかと危惧します。また、65歳から75歳までの医療費の削減や介護保険の利用や施設入所を狭める口実になることも懸念されます。そこで年金制度をめぐる国の今後の動向について、区の認識と見解を求めます。

  • この間のもう一つの大きな変化は、所得格差の拡大であり貧困問題です。この点での区長の見解を求めます。地域が抱える課題は、保育園や子どもの安全な居場所問題、高齢者対策に加え、所得格差により子どもから若者、高齢者までより複雑で重層的なものとなっています。きめ細かい支援を行うには、福祉事務所、子ども家庭センター、教育委員会、ケア24、社会福祉協議会やくらしのサポートステーションなどが連携してあたることが必要になっています。世田谷区では、区民センター・地域包括支援センター・社会福祉協議会が地域単位で同じ施設に入り、ワンストップサービスの窓口を開設しています。杉並区においても複雑で重層的な課題に対応するため、7地域にワンストップサービスの窓口を設置してはどうかと考えますが見解を伺います。

(4)ここからは、時代の変化を見据えて、10年ビジョンの加速化を図るために用いたという、5つの視点に沿って伺っていきます。

  • まず、1つ目の視点「首都直下地震等に備えた減災・防災対策の推進」についてです。毎年東京都がおもに職員を対象に行っている都市復興訓練が今年度は杉並区梅里・成田東で実施されましたが、どのような訓練が行われ、区の施策にどのように活かされたのか、あるいは活かしていこうとしているのかお聞きします。
  • 昨年末の糸魚川市の火災は、発生から鎮火まで約30時間もかかり、約4万平方メートル、建物147棟が消失するという大変規模の大きなものでした。同じく木密地域の問題がある杉並区として、今回のこの災害から具体的にどのような教訓を得られたのでしょうか? 木密地域の不燃化が急務であるということですが、そのためには何が必要か、課題はどのようなところにあるのか、区の認識をお聞きします。
  • また狭あい道路解消も急務です。「支障物件の除却に向けた取組を着実にすすめる」とありますが、これまでに住民の理解・協力を得られているのでしょうか? また重点整備路線の整備は時期的な目途が立つものなのか区の考えを伺います。
  • 不燃化や拡幅整備に必要なのは地域住民の理解と協力であり、そのために区民の防災意識の向上が必要だと考えます。昨年5月に実施された「区民意向調査」によると、「震災救援所など町会・自治会の訓練」に参加したのは9%で、約7割の方が何にも「参加していない」と答えています。これまでとはちがった方法での防災訓練の周知が必要だと考えますが区の見解を伺います。

 

(5)次に第2の視点「将来にわたるにぎわいの創出に向けた環境整備と魅力発信について」お聞きします。

  • 「広報すぎなみ」の刷新が打ち出されています。デザイン、レイアウトの工夫は、それなりの専門的な能力や新しい感覚が必要となりますが。どのような方法、どのような力を投入する考えかお聞きします。
  • 外国人観光客を含めた来街者に対しては、SNS活用を含め今後どのような情報発信をしようと考えているか伺います。
  • 東京オリンピックに対しては、大きな期待が寄せられている反面、2020年に向けた工事が、福島復興への資材や人材不足をまねいているとの厳しい批判も出ています。またオリンピック関連建築の膨大な建築費の付けが都民に回されることも危惧されます。小池都知事への評価には天井知らずの五輪予算縮小への都民の期待があると思います。5輪の準備にかける予算はできるだけコンパクトにすべきと思いますが区の見解を求めます。

商店街の活性化についても伺います。

  • 「新・元気を出せ!商店街事業」の拡充は、具体的にどのような工夫がされているのでしょうか。
  • 商店街は、浜田山でもこれまで長年親しまれてきたお店が、後継者がいないため昨年閉店となるなど、にぎわっている商店街でも地元の商店がなくなり、チェーン展開している飲食店などに変わっていく流れが止まりません。その原因の第1が後継者問題です。この点での区の認識と対策をお聞きします。
  • 第2が区内の繁華街の店舗の家賃の高さです。その一方で若い世代が新たに起業する飲食店、介護保険事業、美容院、健康関連事業などのお店も増えています。このような若い起業家を支援する施策、家賃の高い杉並で家賃助成があれば、にぎわいのある杉並で起業しようという意欲を引き出せると考えますが区の対策をうかがいます。

(6)次に第3の視点、「豊かなみどりと持続可能な環境を次世代に継承」について伺います

  • 福島原発で生み出される電気の消費地であった東京は、原発事故を忘れず継続して省エネに取り組むよう、啓発活動を引き続き行っていくべきと考えますが、区の見解と具体的な取り組みを伺います。
  • 再生可能エネルギーを生み出す取り組みとしては、震災救援所に太陽光発電と蓄電池をできる限り設置してきたことを高く評価しています。区民への太陽光発電機器設置助成などは引き続き行っていくべきと考えますが、区の見解をうかがいます。
  • 区立施設の電力に、原発に頼らない新電力(PPS)からの購入を求め、これまでの実績は2億6年万円の削減を実現しています。新年度新たな拡大の予定があればお聞きします。その実績はどの程度見こまれているのか。国は今後廃炉費用の負担を新電力の電力料金にも上乗せする方向ですが、そうなれば影響はどのようなるとに想定しているかお聞きします。
  • 2016年11月4日に「パリ協定」が発効しました。日本はこれに遅れをとり8日に批准しましたが、パリ協定の第一回締約国会議には議決権のないオブザーバー参加となったことは残念です。日本は2030年までに温室効果ガスを13年度比で26%削減する目標を、東京都はそれを上回る30%削減の目標を立てています。杉並区でも国や都の動きを見つつ新たな目標を立てるということでしたが、その進捗状況はどうなっているか、東京都と並ぶ高い目標を設定し取り組んでほしいと考えますが、区の見解を伺います。
  • 建物の省エネ化を進めることは、省エネを推進するうえ大変重要と考えます。杉並区ではこれまでも市民団体と協働で省エネ相談を実施し、市民向けの講演会を開催するなど省エネ建築の啓発に努めてきていると認識しています。2020年には住宅を新築する際には新しい省エネ基準に適合させることが義務化されます。既存住宅を省エネ住宅にリフォームしていくことも重要で、現在は国での助成も行われていますが、区として住宅の省エネ化促進のために取り組んできた成果と今後の考え方や具体的な取り組みについてうかがいます。
  • 2015年4月に都市農業振興基本法が成立し、これまでの都市農地は「市街化すべき」ものから必要不可欠な「あるべきもの」に転換されました。この法に基づき都市農業振興基本計画が税制上の措置などにも留意する形で策定されましたが、実質的にはどのような効果が出ているのか。継続したアグリフェスタの開催、成田西ふれあい農業公園の開設など区の取り組みを評価していますが、今後どのように農地を残していこうとするのかうかがいます。今年度導入した認定農業者制度の取り組みはどうだったのか、今後の展開についても合わせて伺います。
  • 食品ロスについては、飲食店での食べきり運動などを紹介し提案を行ってきましたが、家庭や飲食店を中心に食品をごみにしない取り組みが取り上げられたことをうれしく思います。今後もぜひ協力していきたいと思っていますが「(仮称)杉並もったいない運動」の具体的な内容についてお聞きします。
  • 外環道の大深度地下工事が始まり、地下40メートルに直径16メートルのトンネルが2本つくられ、地中拡幅部は50メートルを超え300mの長さに及ぶ壁が帯水層をせき止めます。善福寺の水と緑への影響など、沿線住民の不安への国と事業者の責任ある説明について区の対応を求めます。また、外環地上部街路(外環の2)が練馬区ではすでに事業化に向けて取り組まれています。沿線住民の立ち退きを迫る外環の2は必要のないことを区として明らかにしてほしいと考えますが区の見解をお聞きします。
  • 西武新宿線の開かずの踏切対策として連続立体交差事業が急がれています。高架になれば大幅な立ち退きと環境道路整備が行われることが、まちづくり協議会などで周知されているのかどうかお聞きします。構造形式は都任せではなく、区の住民に寄添った関わりを求めますが、区の考えをお聞きします。
  • 活力あるみどりの住宅都市を標榜する杉並区として、空き家を増やさない取り組み、空き家を地域資源として活用することは大変重要と考えます。昨年、杉並区空家等対策計画が策定され、空き家に対する施策の方向性が示されたことを評価します。また、居住支援協議会が立ち上がり、住宅要配慮者への取り組みをすすめようとすることにも期待しています。特に高齢者や障がい者の居場所や住まい、子育て支援の拠点などの活用促進に課題となる制度変更も含めモデル事業として積極的に取り組んでほしいと思いますが区の見解を伺います。

 

(7)次に第4の視点、「超高齢社会の進展を見据えた健康づくりと福祉の充実」について伺います

  • 介護保険制度は改定の度にサービスが縮小に向かい介護の社会化が後退しています。特養の入所要件が介護度3以上となり要支援1・2が区の総合事業に移行するなど法や制度の改定に、自治体が規定されてしまうことは理解しますが、自治体として介護サービスをトータルにどのように保障するのか、区の認識を伺います。
  • できるだけ介護保険に頼らないための介護予防を重視することは財政的にも必要です。そのため、元気高齢者の就労機会を支援する取り組みを評価しますが、就労だけでなく多様な社会参加の機会の確保も必要です。住民主体のコミュニティづくりをさらに促進するために、現在行われている活動の発信とともに新たな活動づくりの支援が必要だと考えますが、区の見解をお聞きします。
  • 地域包括ケアシステムの構築に向けて、その人の暮らしを地域で包括的に支えて行くためのネットワークづくりに具体的に取り組んでいることを評価しますが、特に在宅医療と介護の連携推進では自宅に居ながら病院や施設と同様のサービスが受けられるような体制整備が必要です。そのため、現状まだ不足している夜間対応型訪問介護や定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護の拡充をすすめることが急務だと考えます。2017年度は第7期介護保険事業計画策定の年でもあり、今後の区の考え方をお聞きします。
  • 障がい者施策については、親なき後の住み慣れた地域で生活できるよう、住宅支援や施設整備の拡充を進めていることには賛同するものです。昨年障がい者差別解消法が施行され、自治体においてはその責務が実践によって示されることが重要だと考えます。その一つが、移動支援についてです。通所・通学、日中活動への支援が他自治体では認められているのに、杉並区ではできないとの指摘が当事者や団体からなされています。支援がないことで外出が出来ない人を出さないよう、区の対策が求められていると考えますが、移動支援に対する区の方向性と見解を求めます。
  • とりわけ精神障がい者への移動支援が認められないことに対して、当事者や団体からの切実な要望が挙げられています。通所、通学、通院など個々の状況に柔軟に対応すべきと考えますが、区の見解を求めます。
  • さらに精神障がい者は、福祉施策が遅れたことで、知的、身体障がい者に比べ未だ制度が十分とは言えない状況です。こうした中で2011年に区が独自に「心身障がい者福祉手当」を1級に支給したことは高く評価しています。1級・2級の認定は、当事者や関係者によればそれほど大きな違いがあるとはいえず、2級への拡大は待ったなしだと考えます。見直し拡充についての区の見解はいかがでしょうか、お聞きします。

(8)最後に第5の視点「未来を担う子どもたちのための教育・支援の拡充」についてお聞きします。

  • 子どもの貧困対策として、民間との連携や協働による取り組みも視野に入れた効果的な支援策についての検討状況を伺います。また、具体的な課題を把握するためには実態調査も必要と考えますが、区の見解をお聞きします。
  • 不登校の子どもが15年度は小学校で108人、中学校205人という状況でした。一つの小学校や中学校ができるほどの人数が不登校になっているということです。不登校の原因をどのように分析し、改善を図ろうとしているのかうかがいます。
  • これだけの人数の子どもが学校に行けない状態を生み出していることについて、学校のありかたを見直す必要があるのではないかと考えます。来られない子どもを無理やり学校に通わせるというのは論外ですが、義務教育機関として、すべての子どもが安心して通える学校、すべての子どもの居場所となる学校づくりに、保護者や地域の人の手を借りながら、取り組んでほしいと考えますが、教育委員会の考えをうかがいます。
  • 不登校の子どもへの対応を始めとして、重要な役割を担っているスクールソーシャルワーカーが非正規雇用であることについては、これまでも処遇の改善を求めてきました。すぐれた人材が杉並区から他自治体に流失している現状も聞いています。子どもからのSOSには勤務時間に関わらず緊急対応が必要であること、保護者などの信頼を築くには継続性が重要であることから、スクールソーシャルワーカーが十分に力を発揮し、区の子どもたちを力強く支え続けてもらうために、改めて処遇の改善を強く要望いたします。

最後の質問になります。

  • 児童養護施設に入所している子どもと、子どもが施設を退所した後の支援について伺います。杉並区には都内の自治体の中では最も多い5カ所の児童養護施設が民間によって設置されています。施設の子どもは地域の学校に通い、施設も積極的に地域と交流を持つ努力をされていると認識しています。施設には発達に課題があり、特別な支援を必要とする子どもの割合が高いとも聞いています。その子どもたちが施設に居られるのは基本的には18歳までであり、施設を退所した後に孤立することが多いため、家賃補助や奨学金、継続してつながりを持つことや見守りが必要です。児童養護施設は都が管轄するとはいえ、子どもは地域で育つものであり、他自治体ではこれらの支援が行われていますが、杉並区ではこの子どもたちの支援にはどのように取り組んでいるのか。区の考えと今後の具体的な支援についてうかがいます。

高齢化のピークを間近に控え課題が山積する大きな変化の時代に、区には区民のいのちと暮らしを守ることを最優先に取り組んでいただきたいと考えます。私たちも協力し、力を尽くすことを申し上げいのち・平和クラブの代表質問を終わります。

小松久子レポート12号 2017.1.15発行

おもて最終うら最終

生活者ネットすぎなみ103号 2017.1.10発行

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第3回定例会一般質問   2016.11.18 そね文子

いのち平和クラブの一員として、①石けん利用をすすめ、水環境を守る取り組みについて、②使用済み油の回収による資源循環とエネルギーを地産する取り組みについて質問いたします。

まず、石けんの利用がなぜ水環境を守ることになるのか、述べたいと思います。杉並区内には3つの河川、妙正寺川、善福寺川、神田川が流れ、それは中野区で神田川に合流し、やがて隅田川に合流して海に注いでいます。

区内の下水道は合流式のため雨が降って雨水が下水道に流れ込むと、その下水は簡単に、区内の3つの河川に流れ込むようになっています。流れ込んだ下水は処理されることなく川を汚染し、そのまま海に流れ込んでいるのが実態です。

海まで流れ着いた汚水は海底に蓄積したり、海の生物に取り込まれたりし、それが巡り巡って食物連鎖に組み込まれた私たち人間の口に入ることになります。

川や海の生物の生息環境を守ることは、食の安全、人間の健康を守ることにつながるため、家庭排水の中に環境負荷のかかるものを流さないということが大変重要と考えます。

環境や生物・人体に悪影響を及ぼす物質を含む合成洗剤などはなるべく避けたいという考えから、生活者ネットワークは議会で学校施設や区立施設で環境負荷の少ない無添加の石けんの使用を求めてきました。また区内で活動する消費者団体は区施設での洗剤を石けんに切り替えるよう求め、毎年予算要望の際に区長に説明していると聞いています。

石けんは固形、液体、粉末などのタイプがありますが、どれも天然の動植物の油脂にアルカリと水を加えて加熱してつくられたもので、紀元前3000年から使われてきた長い歴史の中で、安全性が確認されています。一方、合成洗剤の歴史は浅く、第2次世界大戦後に急速に普及しました。これは石油から複雑な工程を経て作られ、合成界面活性剤、蛍光増白剤や再汚染防止剤などが配合されています。そして問題なのは、水中での分解がされにくく、環境ホルモン作用、発がん促進作用、皮膚障害・味覚機能の低下・髪へのダメージなどの懸念があり、安全性が確認されていません。合成界面活性剤は水中に存在する個体に吸着する性質があり、魚のエラに吸着すると窒息死させることがわかっています。その点、石けんは、水でうすまると界面活性力を失い、分解されて二酸化炭素と水になり安全なのです。

1970年代後半に琵琶湖をはじめとした全国各地で、生活排水による水質汚濁が問題となり、漁業協同組合や生協、市民団体などが連携して合成洗剤の使用を止め、せっけん利用をすすめ、人体への影響、河川や海などの自然環境を守ろうという「石けん運動」が展開され現在に至っています。生活者ネットワークはそこに参加している全国の団体と連携して活動してきました。このせっけん運動では杉並区でも区長からも毎年メッセージをいただいています。

1-1 そこで、まず初めに区はこの石けん運動についてどのように評価しているか、見解をうかがいます。

杉並区には基本構想に定める区の将来像「支えあいともにつくる安全で活力あるみどりの住宅都市 杉並」の実現に向けた環境分野の計画である環境基本計画があります。この計画は杉並区環境基本条例に基づき、地域の環境を総合的かつ計画的に保全し、地球環境の保全に貢献していくための計画でもあります。

1-2 環境基本計画の「化学物質等の適正管理と水質汚濁を防ぐ取組」の環境配慮行動指針には区民の取り組みとして「洗剤は環境対応タイプを選び、その使用は必要最低限にします」という1文が入っています。区はこれをどのような取り組みによって実現しようとしているかうかがいます。

江戸川区では「洗剤・洗浄剤についてより安全性が高く環境にやさしい石けんの使用を目的とする」とうたわれた石けん使用指針が定められています。杉並区でも石けんを優先的に使うことを促す取組みが求められます。環境基本計画改定の際にはぜひ「石けん」と明記していただきたいと要望します。

1-3 ほとんどの区立施設では食器を洗うための合成洗剤や手洗い用に洗浄剤が備えられています。具体的には区庁舎を始め、小中学校、区立保育園や保育室、子供園、地域区民センター、ゆうゆう館、児童館などがあげられます。まずはそれらの施設で、食器洗い用の洗剤や手洗い用を有害な化学物質を含まないものにすることに取り組んでいただきたいと思います。そこでの洗剤や手洗い用の洗剤の使用が現在どのようになっているのか、また今後どのようにしていくのかについても伺います。

多くの区民が使う区立施設は環境配慮行動を啓発する場にしていただきたいと考えます。ここで1例を紹介したいと思います。小金井市では環境行動指針で「洗剤は極力石けんを使用するとともに、合成洗剤は必要以上に使わないように努める」ことを定めていますが、その内容がこのようなわかりやすいポスターにされて市立施設の給湯室に貼られています。このポスターはせっけん運動をすすめる市民から提案があって市と一緒に作成し、市民が協力して継続的に施設に貼られているということです。ぜひ、このような事例も今後、参考にしていただきたいと思います。

また石けんの原料についても述べたいと思います。先に述べたように石けんの原料は油ですが、飲食店等から回収された使用済み油を精製しリサイクルして石けんが作られています。環境のことを考えて作られた、できるだけ環境負荷の少ないものを選んで買うグリーン購入という考え方があり、区でもグリーン購入法に基づいた物品の調達方針が立てられていますが、石けんの購入にもこの考え方を適用してほしいと思います。区の施設では率先してそのような商品を購入いただきたいと考えますが、区の見解を伺います。

東京都では、化学物質による子どもへの影響を防ぐために独自のガイドラインを策定し、子どもたちが安心して生活できる社会の実現を目指しており、化学物質が人に与える影響は、大人より成長期の子どもにおいて大きいとの考えが示されています。予防原則に則り、有害な化学物質が含まれているものはできるだけとらないようにすることは重要なことです。このような観点から、学校の手洗い場、家庭科室での石けんの利用を望みますが教育委員会の見解をうかがいます。

2015年3月の予算特別委員会で学校での手洗い用の洗浄剤使用について調査を行っていただいたところ、PRTR法に規定されている有害化学物質が入った合成洗剤がすべての学校で使われていました。PRTR法とは人の健康や生態系に有害なおそれがあるなどの性状を有する化学物質の規制を目的としてつくられ、環境や人の健康に影響を及ぼすとして国が有害であると指定した化学物質について、事業者がその排出量を1年ごとに集約し公表することを義務づけるという法律です。なぜその有害化学物質が入った合成洗剤が使われるにいたったかを聞いたところ、国立衛生研究所の講師から、ネットに入れた固形石けん、また石けん台の固形石けんは微生物の繁殖の可能性があるという指摘があって、教育委員会から液体に変えるよう通知が出され、それを契機に合成洗剤に変わったと思われる。今回は抽出調査だったので、今後、全校調査を行い検証する必要があるという答弁をいただいています。

その後の調査の結果はどうであったのか、どのように検証が行われ、それに対してどのように対応されたのかを伺います。

東京都の教育委員会が、都内全自治体における公立学校給食の実施状況等について毎年調査を実施しています。この調査の中に食器具類の洗浄剤等使用状況の項目があります。厨房において合成洗剤か石けんか、またはその併用かが調査項目として取り入れられています。子どもたちの口に入る可能性から見ても、水環境に与える負荷の点からも、また、厨房で作業に当たる調理員の健康を守る意味でも、石けん使用が望ましいことは先ほど来述べてきたとおりです。2015年度の報告書には、杉並区内の小中学校すべて合成洗剤使用となっています。二十三区の港区、大田区、世田谷区、中野区では小中学校の一〇〇%で石けんが使用されています。以前、世田谷区に給食調理室で石けんが導入された経緯を聞きに行きました。そこでは、調理員の手荒れや健康影響への不安から石けんを望む声があり、数回の試行と説明会をへて導入がなされたということでした。職員の手荒れは石けんが導入された後に改善が見られたということです。杉並区でも給食で使う食器の洗浄に石けんの使用を望みますが教育委員会の見解を伺います。

この項の最後です。杉並区では学校給食で出た使用済みの油は回収業者が処理していますが、この油は家畜の飼料や燃料などのほか、石けんにもリサイクルされています。このような作られ方をした石けんを使うことで初めてリサイクルの循環が完成されます。廃食油が石けんに生まれ変わることを学ぶことも環境教育として重要と考えますが、教育委員会の見解をうかがいます。

次に、大きな項目の2つ目、廃食油の回収についてうかがいます。

日本国内で消費される食用油は年間約200万トンで、このうち廃棄されているのは約40万トン。飲食店や食品関係企業などからまとまって廃棄される業務用の廃食油と各家庭から少量ずつ捨てられている廃食油の量はほぼ半々の20万トンずつと推計されています。飲食店などからの20万トンは専門の回収業者にゆだねられ、約80%が回収されていますが、家庭から出る残り半分の廃食用油の回収率は極めて低く、そのほとんどが生活排水と一緒に下水に流されたり、紙に含ませて捨てられています。河川に流される油は水質汚濁や配管のつまりの原因となっています。環境省が出している「生活排水読本」には、小さじ一杯、5ミリリットルの油が垂れ流されたとき、これを魚が住める水質に戻すには風呂おけ5杯分1500リットルの水が必要だと書かれています。

数年前、地域行事で料理を作った際に出た廃食用油の処分を任される機会があり、可燃ごみにしたくないので回収拠点を探し数か所に電話をかけ、自転車で20分ほどかかる福祉作業所に持って行ったことがありました。こんなに大変な思いをして回収先を探さなければならない状況で、多くの方はどうしているのだろうと疑問に思いました。そこで、どのぐらいの需要があるのか確かめるため、区役所隣にある生活者ネットワークの事務所で廃食用油の回収拠点を始めることにしました。2014年4月にスタートし、2年2か月で約800リットルを回収しました。これは、1300万人が暮らす東京を、各家庭から使用済みの油が排出される油田に見立て、その油を回収して燃料にするプロジェクトに参加し、年会費を払って回収をお願いする形で取り組んだものです。

回収を始めてみると、未使用なまま10年以上経過し、捨てるに捨てられず押し入れに眠っていた贈答品の油を持ってくる人が多かったのには驚きました。近隣の方はもとより、自転車に乗って10数分かかるところをホームページで見つけたと言って持ってきてくださったり、電車を使って持って来られる方もいて、回収拠点の設置は区民に求められていることを確信しました。

23区では、渋谷区、葛飾区、豊島区、練馬区などが廃食油の回収を行っています。以前視察に行った練馬区では、区独自でプラントを備え、回収した油をバイオディーゼル燃料、通称BDFという軽油の代替になる燃料に精製し、その燃料で区の清掃車2台を走らせ、環境学習にも利用しているとの話を伺いました。豊島区では回収した油を無添加のリサイクルせっけんに加工し、区庁舎をはじめとする区立施設の手洗い用石けんとして利用し区内で循環させています。このように、使用済みの食用油は石けんや動物の飼料、燃料に生まれ変わるものなのです。この燃料はトラックを走らせたり、発電機を動かし電気を生みだします。ちなみに住民22万人の渋谷区は、区立施設18か所で拠点回収を行い、年間の回収量は2700リットル、回収にかかる費用は年間20万円弱ということです。葛飾区は、住民が約44万人、回収拠点は21か所、年間の回収量は7000リットルで年間の回収費用は21万円とのことです。さらに葛飾区では精製されたBDFを庁有車に使う取り組みも始め1年が経過したところです。車は100%BDFで走らせていますが、不具合はまったく起きていないということです。杉並区でも回収拠点を設ければ相当量の回収が見込めると考えます。

そこで質問です。杉並区には環境先進都市の実現を目指し、区民一人一人の環境配慮行動を推進し、環境情報や環境活動の場とするとして環境活動推進センターが設置されています。ここは、環境や省エネ、リサイクルに関する総合的な拠点とされています。杉並区でも、環境活動推進センターを第一に、お願いできる区立施設いくつかで使用済み油の回収を実験的にスタートしていただきたいと思いますが、区の考えを伺います。

また、葛飾区ではホームページで民間団体が行う廃油の回収拠点を紹介し、区民にそこにも廃油を出すよう促していました。先ほど生活者ネットワークの事務所が回収拠点になったことを述べましたが、区内には他にも民間団体が回収拠点となっているところがあります。このような区民の自発的な活動を杉並区でもホームページで広報し、廃油の回収を促進することを要望します。

最後の質問です。先ほどからリサイクルされたものを使うことの重要性について述べてきましたが、区が屋外のイベントで発電機を利用するときはBDFを使うことにも取り組んでいただきたいと思います。杉並フェスタなど、様々な屋外のイベントが行われていますが、発電機を使う際には一部であってもBDFを試していただきたいと思います。このBDFは大気汚染の原因となる硫黄酸化物はゼロ、呼吸器官障害の原因といわれる黒煙は軽油の半分以下、純地産地消の地球にやさしいクリーンなエネルギーです。イベントで油の回収を行い、BDFや石けんへのリサイクルのことをパネル展示し環境意識の啓発を行っていただきたいと思いますが、区の見解をうかがいます。

環境への配慮は緊急性の点で、ともすると後回しにされがちです。しかし、子どもや孫、その先に続く世代に対して今の大人が行わなければならない大変重要な課題です。杉並区環境条例には、区はすべての施策を環境の保全に配慮して行うとともに、区民及び事業者の理解と協力を得るよう努めなければならないと定められています。今回の提案や要望に対して、区には少しのことからでもまずは試しに始めてみるという姿勢をもって取り組んでいただくよう要望し、質問を終わります。

生活者ネットすぎなみ102号 2016.11.15発行

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小松久子レポート 11号 2016.11.5発行

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生活者ネットすぎなみ101号 2016.8.1発行

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小松久子レポート10号 2016.7.25発行

都議小松さんレポート10表A

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一般質問と答弁 2016.5.31 奥田雅子

【Q】 ●この20年余りの間に、阪神淡路大震災、新潟県中部地震、東日本大震災、そして今回の熊本地震と大きな規模の地震災害が発生しています。震災対策は、待ったなしの課題であり、田中区長は「首都直下地震は必ず起こる」との認識を示され、震災対策を積極的に進めています。改めて、熊本地震を含め過去の地震災害から何を学び、活かしていこうとされるのか伺います。

【A】   我が国は、地理的条件から世界の中で、自然災害に見舞われる割合は非常に高く、被害も甚大です。区の喫緊の課題である首都直下地震への対策に、災害の教訓から学び活かしていくことは大切であると強く思います。熊本地震からは、震災救援所の代替施設や物流対策の複線化など、どのような災害が発生した場合にも対応できるような、第二・第三の策を備える事が大切であると改めて感じました。

阪神淡路大震災では、翌日に現場に赴き目の当たりした状況は、鮮明に今でも記憶しています。大都市直下の地震により、多くのビルや住宅が倒壊し、その後の電気火災等による延焼により大きな被害をもたらしました。

東日本大震災では、地震発生後の津波、原子力発電所事故により広域で被害が発生しました。発災直後は、通信手段も途絶え、混乱が生じており、こうした時にこそ「助ける事のできる自治体が被災地に対して迅速に支援の手を差し伸べる」基礎自治体間の水平的支援が有効な手段となりました。この経験から、迅速な支援を躊躇せず行えるように法律改正を求め、全国からの要請となり、災害対策基本法の改正に結びつきました。

その後、自治体スクラム支援会議において、相互支援の条例を同時に制定し、災害時の関係強化を図っています。

この災害の教訓から「3.11を忘れない」を合言葉に、減災の視点に立ち防災対策を積極的に進めてきました。災害に備えることで、いざ発生した時の被害を最小限に留める事ができ、その後の応急対策にかかるコストを抑え、復旧復興のスピードアップにも繋がると考えています。

今年度は、首都直下地震で最も人的物的被害が想定される、電気火災対策としての感震ブレーカーの設置支援や、狭あい道路拡幅整備、物資の受援計画を策定します。震災対策を直実に、スピード感を持って進め、全力で取り組んでいきます。

【Q】 ●区の震災救援所の収容人数は。また、震災救援所に来る人はどのくらいを想定しているのか。さらに、帰宅困難者の想定人数とその対策について伺う。

  • 震災救援所で物資がいきわたらない人が多数発生すると思われるが、炊き出しなどは多様な主体が多用な場所で実施できるように、また物資の配布にコンビニとの協定を締結するなどの必要があると思うが、見解を伺う。
  • 震災救援所運営連絡会を「目的意識をもって主体的に活動する組織」として機能させることや、既に主体的な取り組みがなされている団体の活動を伝播させていくための工夫や支援が必要と考えるが、見解を伺う。
  • 震災救援所に女性リーダーを増やすことが必要である。そのための育成や研修会が必要と考えるがいかがか。

【A】   震災救援所の収容人員は9万4千人で、避難生活者数は、最大で約11万5千人です。約2万1千人上回りますが、補助・代替施設の22か所で、収容可能と考えます。

区内の帰宅困難者は、最大約9万3千人と見込まれる中、行き場のない帰宅困難者は、約1万8千人と想定されています。現在、区立施設や民間事業者の施設を一時滞在施設として9箇所指定しており、備蓄品の購入助成を行っています。

被災された方々への食糧や生活物資の配布、情報提供の拠点が震災救援所です。コンビニでの配布は、利便性がある反面、欠品などが生じた際には、混乱を招く恐れがあるので、今後の検討課題です。なお、物資を震災救援所で受け取ることが困難な要配慮者等の方々へは、ボランティア等の力を借りて個別に配布していきます。

震災救援所運営訓練では、年1回以上、連絡会が主体となって企画・立案して、中学生レスキューによる安否確認など、地域の特性にあった訓練を実施しています。訓練内容は、毎年5月に開催される会長・所長会の中で、重点訓練項目を提示する際に、特徴的・先進的に取り組んでいる活動事例を紹介する等、救援所の運営を後押ししていきます。

女性リーダーを増やすために、女性の視点を取り入れた震災救援所運営管理標準マニュアルを改定し、参加促進に努めています。今後も養成講座を開催するなど、多くの女性にリーダーとして参加してもらうよう工夫していきます。

【Q】 ●エコノミークラス症候群に対してどのような対策をお考えか伺う。

【A】   エコノミークラス症候群は、前兆が外見から判断できない上、発症すると突然死をもたらす非常に恐ろしい疾患です。現在も、熊本県の被災地から被害の情報がきていますが、区も、各震災救援所に配布している「避難者の健康管理マニュアル」の中で、適度な水分補給と運動をすることを周知すると定めているほか、ラジオ体操を取り入れた対策の実例を紹介して、エコノミークラス症候群の注意喚起をしています。

また災害時には、区災害対策本部医療救護部の保健師や医療ボランティアによる震災救援所の巡回を通して予防活動を行うなど、エコノミークラス症候群対策に力を入れていきます。

【Q】 ●震災救援所での避難生活においてもプライバシーの確保が大事である。保管スペースなどの問題もあると思うが、プライバシーを確保するため、テントの活用をすすめるべきと考えるがいかがか。

  • 熊本地震直後に内閣府が避難所におけるトイレの確保・管理ガイドラインを公表した。また、国交省も3月にマンホールトイレのガイドラインを作っているが、これを受けて今後、区はトイレの確保量の対策をどのように考えていくのか伺う。

【A】   震災救援所となる体育館では、プライバシー保護と犯罪抑止の観点から立つと人から見え、座ると人から見えなくなる高さのダンボール間仕切りを採用しています。保管場所や経費の点でも体育館の中でのテント使用は考えていません。また、屋外での使用に関しても、校庭は物資の受け入れ、ペットの飼育場、トイレの設置等様々な活用が想定されているので、テントの使用は考えていませんが、熊本地震の検証を注視していきます。

現在、各震災救援所に、国基準の避難者75人に1基の目安を上回るマンホールトイレ10台、ペール缶トイレ3台、簡易トイレ20台を備蓄しています。平成26年度から備蓄を始めた不織布毛布のダンボール箱は、簡易トイレに転用が可能で、1救援所あたり40台追加の設置可能です。今後も学校改築の際に、敷地内にマンホールトイレを新たに5台から10台設置していきます。

【Q】 ●防災公園の桃井原っぱ公園や柏の宮公園などにあるかまどベンチやかまどスツール及び災害時トイレは、当区においては大災害が発生した時にだけ使う道具だが、周辺地域の人がそれらの道具を普段から使っていくことがそもそも訓練になると考える。当区においても、かまどベンチ、かまどスツールなどが設置されている公園で、防災会や町会、学校などが行事で使えるしくみを整えていくべきと考えるが区の考えを伺う。

  • 現在は4か所の公園に設置されているかまどベンチやかまどスツールだが、今後、必要になるであろう場所を選定して配置していくことが必要だと考えるが区の考えを伺う。

【A】   桃井原っぱ公園や柏の宮公園では、公園の計画づくりを区民とともに行う中で、災害時にかまどベンチ、かまどスツールを活用するため設置しました。災害時の際の性能への支障のない範囲で、普段の訓練で活用できるよう対応します。

近年、大規模な公園整備の際には、防災機能の向上の観点から、かまどベンチ、かまどスツールを設置してきました。また現在、整備を進めている都市計画下高井戸公園でも設置予定です。      規模の小さい公園をはじめ既存公園では、公園改修時などを捉え、防災に関する区民要望に合わせて、かまどベンチ、かまどスツールの設置を進めていきたいです。

【Q】 ●東京都公園協会と区との協定について、その目的、主な内容と協定で期待することは何か伺う。

【A】   本年3月30日に東京都公園協会との間で、大規模災害発生時に都立和田堀公園、善福寺緑地において避難者の安全確保及び支援等を迅速かつ的確に行うことを目的に「災害時の避難場所等における連携・協力体制に関する協定」を締結しました。主な内容は、協会が発災時に区と連携して行う被災者支援や平常時からの連携体制、近隣住民を含めた防災訓練や意見交換会の推進に関することです。本協定により、区と協会との連携・協力体制がより強固なものになり、平常時における防災訓練や防災意見交換会の実施で、地域の防災力の向上が期待できると考えます。

【Q】 ●区立施設防災井戸や民間で「生活用水井戸」としての登録は何か所あるのか。

  • 震災用井戸の役割は何か。また、いざという時にどのように機能するのか。

【A】   平成27年度末現在、登録井戸は、区立小・中学校65か所、区立施設35か所、民間の井戸が355か所、防災兼農業用井戸が9か所です。

活用方法は、停電時にも利用可能なことから生活用水として、トイレの水洗水や洗濯等に利用します。

【Q】 ●災害時に必要なものとして乳幼児の粉ミルクがあるが、粉ミルクにはお湯や哺乳瓶が必要となる。そのまま飲ませられる液体ミルクが注目されてきているが、国は乳幼児用に液体ミルクを認めていない。区は液体ミルクについてどのような認識か伺う。

【A】   液体ミルクは、厚生労働省令で国内での製造・販売が認められていないため、備蓄品としては考えていません。今後、法令等が改正された際には、備蓄品の入替えの機会を捉え、検討、見直しをします。