私は、区議会生活者ネットワークの一員として、生活福祉のセーフティネットについて、中学校教科書の採択について、以上2点、質問いたします。

 

 生活福祉のセーフティネットについて 

経済不況による影響が社会のすみずみにおよんでいます。先ごろ発表された今年4月の失業率は5年5ヵ月ぶりに5%台を記録、有効求人倍率は過去最低となり、雇用状況の悪化が止まりません。

 

昨年秋の米国発の経済危機がその原因のひとつであることは確かですが、経済格差の問題や貧困、多重債務などの問題がそれ以前から起きていたことは、福祉や消費者行政の現場ではすでに知られていました。本議会で貧困問題がたびたび取り上げられているように、杉並区においても、ここ10年近く扶助費が増加し続けていることが問題とされてきました。扶助費については、2000年の介護保険制度導入に伴って高齢者福祉事業の多くが特別会計に組み入れられたことにより、この年は大きく減少したものの、翌年からは増え続け、2000年当時で162億円だったものが07年度には243億円という、1.5倍になっています。なかでも深刻なのは、児童福祉費と生活保護費の増加であり、両者の合計はこの間に2倍近くに膨れ上がっています。

 

厚労省の発表した今年3月の生活保護世帯は過去最多といい、01年度から一貫して最多を更新し続けているということですから、当区でも同様であろうと推測します。

 

貧困がすでに無視できない社会問題として顕在化してきました。貧困問題は雇用や労働問題のみならず、自殺者が10年間連続して3万人を超えていること、高齢者の増加、少子化の進行とも密接な関連があり、国は最優先の政治課題として取り組む必要があります。にもかかわらず、政府の公式見解では日本に「貧困」は存在しないことになっているという、驚くべき認識が問題をさらに深刻化させ、根本的解決から遠ざかっていることを申しあげなければなりません。

 

憲法25条で保障されたはずの国民の生存権をおびやかす問題として、政府の責任において対策を講じなければならないことは言うまでもありませんが、現場を抱える身近な自治体が既存の取組を活用し機能強化を図ることで救済される人が必ずいることは確かです。

 

生活保護制度は国の実施する最後のセーフティネットであり重要な施策ですが、ひとたび受給が始まると、経済的に自立してその状況から抜け出すケースが少ないことが実績から明らかです。それだけに、生活保護に至る前段階での経済的生活支援が重要です。生活保護のように「返さなくてよいお金」ではなく、一時的に融資を受けて危機をしのぎ、その後少しずつでも返していきたい、という意志をもった人に対してどう支援するのか、ということが今日の質問の趣旨です。

そこで、行政による生活福祉のセーフティネットとしての融資制度、生活福祉資金貸付制度と、昨年東京都が始めた、就労や資格取得支援の取り組みについて質問いたします。

 

国の事業として東京都社会福祉協議会が実施している生活福祉資金貸付は、既存の制度の中で、消費者が多重債務に陥ることを未然に防ぐ意味でも、多重債務者が生活を立て直そうとするときのセーフティネットとしても活用が期待される融資制度です。しかし、厚労省によれば2008年3月末の国全体で原資2065億円のうち貸付額は967億円、未貸付額が1098億円にもなり、十分に利用されているとは言い難い状況です。

 

そこでおたずねします。当区では杉並区社会福祉協議会が窓口となって運営されていると承知していますが、区内での貸付状況はいかがでしょうか。貸し付けについて相談を受けた件数と、実際に貸し付けが成立した件数に大きな差があると聞いています。それぞれの数はどのくらいか、また、相談が貸し付けにつながらなかったのはなぜか、おうかがいします。

 

生活福祉資金貸付制度は、そもそも周知が不十分です。国の制度ではありますが、生活に身近な自治体である区としても広報すべきではないのか、次におうかがいします。

 

利用が少ない理由としてあげられる点のひとつは、一部を除いて連帯保証人が必要とされることです。連帯保証を頼める人がいるくらいなら、その人からお金を借りて用が足りるはずで、それができないために貸し付けの相談にくるわけですから、見つけることが難しく、まして保証人には所得証明の提出を求められるため頼みにくいのは当然と思われます。連帯保証人がなくてもよしとするよう制度を見直すべきではないでしょうか。区の対応を求めますがいかがか、うかがいます。

 

同じようなことは、緊急小口資金貸付制度についてもいえます。社会福祉協議会の実施している緊急小口資金貸付は、貸金業規制法の改正に合わせて上限がそれまでの5万円から10万円に増額されました。消費者金融などの過剰な貸し付けを抑制する分、必要な人に低利で貸せるようにするという、多重債務者の救済をめざしての融資拡大ですが、これもやはり利用が広がっていないと聞きます。

 

緊急小口資金貸付は、消費者向けのセーフティネット貸し付けとしてもっと有効に機能させるべきなのですが、貸付の使途が限定されすぎたり、ときには要件の解釈が厳格に過ぎたりするのでは、と指摘されています。申し込みから資金交付までに時間がかかり過ぎることもよくいわれることです。東京都の場合4日以上とされ、全国的に見れば短いほうですが、1日でも早い交付が求められるケースが現実にはあります。緊急の案件に対しては現場の判断で手続きを簡略化し素早く貸付するなどの方策がとられてしかるべきではないのでしょうか。

 

これらの課題に対し、区として何らかの対策を求めるものです。いかがか、うかがいます。

 

多重債務者問題に関しては、私は2007年第3定例会において一般質問でとりあげ、区の取り組みについておたずねしました。区としての多重債務者向けセーフティネット貸付制度については、東京都が事業を始める動きがあるので見守っていくということでしたが、その後都は生活再生事業として、相談や融資事業を開始しました。

 

ここに多重債務者が相談してくる事例でいま最も多いのは、就職が決まったが給料日までの生活費や必要経費がないので「つなぎ」資金を貸してほしい、というケースだそうです。ところがそのような場合にここでの融資は受けられません。要件に合わないからです。では緊急小口資金貸付はどうかといえば、多重債務者であることがわかると、貸付金が借金の返済に充てられるという懸念により貸し付けを断られます。当然ですが、弁護士や司法書士などが債務整理を受任し分割などが始まっている場合は、貸付に応じてもよいのではないでしょうか。条件付きで、要件を緩和すべきと思います。

 

一方、小口の融資制度として当区では、福祉事務所が対応して区の実施する応急小口制度があります。無利子であり使い勝手がよいため、社協の制度よりも融資実績件数は多いようですが、こちらも当然ながら多重債務者や税金の滞納者には貸し付けられません。社協の緊急小口貸付と区の応急小口貸付は、似たような制度ですが要件が異なるため、さまざまなニーズがある福祉の現場では、選択肢の多いのは望ましいことです。それだけに、債務整理の受任を条件に、せめてどちらかでも融資を認めてほしいものと思います。ここで融資が受けられなければ、やむなく高利の金融に手を出すことになってしまいます。

 

ただしそのとき、弁護士や司法書士などとのネットワークが不可欠になります。貸すのか貸さないのか、いずれにせよ、多重債務者に対する貸し付けなどについて、区、社協などの関係団体との連携の仕組みづくりが必要と考えます。いかがか、区の見解をうかがいます。

 

ことし、国は生活福祉資金貸付け事業の大幅な見直しを予定しています。施行時期は本年10月とされ、準備が始まっていますが、この見直しにより実情に合ったしくみとなるよう、生活福祉のセーフティネットとして税が有効に活用されることを望みます。

 

つづいて、福祉事務所が窓口になって昨年から実施されている、東京都の生活安定化総合対策事業についてうかがいます。低所得者で安定的な職に就きたいという人や、就労意欲があり資格を取得したいが資金がないという人などに対する支援として、活用されることを期待するものですが、これはどのような事業か、その概要をお示しください。

 

当区での利用実績はいかがでしょうか。都全体でも最近になってようやく利用が増えてきたものの、まだまだ少ないと聞いています。対象となる人は少なくないはずですが、原因は何と考えておられるでしょうか。うかがいます。

 

これも周知がもっと必要ではないのでしょうか。区としてはどのように広報していかれるのか、おたずねします。

この事業は3年間の時限事業ですが、実績が上がっていない状況で、ある程度継続しなければ効果は得られません。国も必要と認めた施策であり、対象者にとって使いやすいしくみとなるよう検証し見直ししながら、3年以降も継続させていくべきと思います。区のお考えをうかがって、次の質問に移ります。

 

 中学校教科書の採択について

この問題も、今回多くの議員から質問通告がされていますが、昨年の小学校教科書の採択につづいて、中学校教科書の採択が行われるこの夏を控え、当然のことと思います。私も黙ってやり過ごすことはできません。

 

4年前の採択で杉並区に「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書が導入されたことが、区の内外を問わず多くの人々にどんなに衝撃を与えたか。「人権と平和を求めた勇気ある先人の歩み」を無視し、民衆を蔑視する。支配者側の英知や能力は賞賛し、戦争の悲惨さを考えさせない方向性。このような歴史観から中学生に何を学ばせようというのか理解に苦しみます。

 

いろいろな考え方があり、それが各家庭の教育に反映されることを批判するつもりはありませんが、アジア諸国への差別意識にみちた戦争賛美の読み物が歴史の教科書として杉並の中学生にふさわしいとは、どうしても思えません。区の歴史に汚点を残し、区民の教育委員会への不信を大きくしたことは残念ながら疑いようがありません。こんなことはもう2度と起こしたくないのです。

 

最初に、手続きについて確認させていただきます。2011年には新学習指導要領実施に伴い教科書の全面的改訂が行われることになるため、今年採択される教科書は、使用期間が通常と違って2年となります。文部科学省も今年の調査は簡略化してよろしい、と通知し、「2年しか使用しない」ことを理由に、無条件に前年とおなじ教科書を採択する地区もあると聞きますが、当区の場合はどうなのでしょうか。杉並区では今年の教科書採択に関連した手続きは、基本的に4年前の前回と変わらないと聞いてはおりますが、どのように進めるのでしょうか。スケジュールについてうかがいます。

 

前回の採択では、扶桑社版の歴史教科書について、教科書調査委員会の報告、種目別調査部会の報告、各学校における調査報告、教科書展示会における区民アンケートなど、いずれも扶桑社版が最低の評価だったのにもかかわらず、最終的に教育委員会において選択されたのは扶桑社版でした。教育現場の声や区民の声はまったく生かされなかったことになり、公正さを欠いた感は否めません。今年こそ採択に現場の教師や区民の声、また子ども自身の意見も聞いて、それを生かしていただきたいものと考えます。どのようにされるのか、うかがいます。

 

4年前、採択機関について要綱の改定が行われ、審議会から調査委員会へと変えられたことが事実上の格下げにあたるのではないか、という不信を払拭することができません。もともとの「審議会」には、教育現場の専門家である教師たちの議論を重視しそれを教育委員会の最終判断に反映させるという機能があったと思います。ところが「調査委員会」は、教育委員会の下部組織として、教師などがメンバーとなる「種目別調査部会」からの調査結果を受けて教育委員会に報告する機関となっており、レベルダウンと思われます。教育委員会に権限を集中させてより強化する形になっています。

 

他の採択地区では「協議会」として幅広いメンバーでの議論の場を設けている場合が多くあります。各学校からの要望を集約できるようなしくみとし、専門委員による調査の報告や区民アンケートの結果も受けて議論するような協議会を設置すべきと考えますがいかがでしょうか。

 

そもそも、教科書調査委員会の審議が非公開で行われる理由がわかりません。この機会におたずねします。公開性と広く意見聴取がされることは、採択制度を民主的なシステムにするために欠かせないと考えます。透明・公正な審議を保障するため、調査委員会を公開で実施し、さらに教育委員会への報告までをも公開すべきと考えますがいかがか、うかがいます。

 

さて、最後に「つくる会」の分裂問題について触れておかなければなりません。一見、採択とは関係がなさそうですが、そこに重要な問題をはらんでいると考えるからです。

 

「つくる会」は2005年の教科書採択率の低さをめぐって内紛のあげく分裂し、その結果、扶桑社と自由社という2つの出版社から、非常によく似た内容の2種類の歴史教科書が出されるという事態を招き、さらに一連の騒動は、執筆内容の著作権を争う訴訟に発展しています。「つくる会」の元会長自らが、「内容が右より過ぎたために採択がとれなかった」と公然と不服を述べて「つくる会」と袂を分かち、2年後に実績を上げるため別組織を結成する、という動きから、この人たちが教科書の出版を政治的に利用しようとしてきたことは明らかです。

 

扶桑社の歴史教科書および公民教科書、そして今年参入した自由社の歴史教科書も、たとえ文科省の検定に合格したものであっても、このような経緯にてらして見れば、採択の対象から外すのが常識的な分別だと思います。教育委員各位の良識ある判断を強く求めて、私の質問を終わります。

09 3/12 小松久子

 

予算特別委員会の最終日にあたり、当委員会に付託された2009年度一般会計予算をはじめとする諸議案に対し、区議会生活者ネットワークとして意見を申し述べます。

 

限られた時間ながら委員会での質疑をとおして、一般会計ならびにすべての会計予算案、および委員会最終日直前の昨日、提案された補正予算について、各論はさておき総論として賛成すべきと判断いたします。また他の条例案についても、いずれも区議会生活者ネットワークは賛成といたします。その立場から、以下、時間の制約により述べられなかったことなど何点か絞って意見を申し上げます。

 

2009年という年は、米国の失政に端を発した経済危機が日本にも飛び火し、働く場と同時に住むところも失った非正規雇用の人たちを大量に生み出すという、厳しい社会情勢の下で明けました。国外に目を転じれば、イスラエルによるガザ攻撃が子どもを含む無垢の人々の命を奪い、地球上から戦火が消える日がすぐにはやってきそうにないことを思い知らされた年明けでした。

 

不況による影響がさまざまな形で市場に広がるなか、当該年度の杉並区における区税収入は前年と同規模と見込まれているものの、今後は縮小を余儀なくされることは必至です。一般会計と特別会計の総予算額で前年比マイナス7.1%、一般会計予算はマイナス7.7%という財政立ては現段階で妥当と考えますが、この先の景気動向から目を離すことはできません。

 

昨年の区議会第4定例会において、国に対して「協同労働の協同組合法」、いわゆるワーカーズ法制定を求める意見書提出が議決されたことは、雇用問題、労働問題が深刻化するなか、地域における働き方の選択肢を増やす意味でも、時宜にかなったことだったと思います。とはいえ、今の国会運営の中にあって法整備がどのように進められるのかが見えず、現実は働き方を選べるような状況でなくなってきたことも事実です。

 

坂道を転げ落ちるように経済情勢が悪化する社会を私たちはどう乗り越えていくのか。すでに多くの考察がされていますが、たとえば経済評論家、内橋克人氏の提唱する「食料、エネルギー、ケア」の3つをキーとした経済循環論には学ぶところ大と考えます。すなわち、「食料、エネルギー、介護を自給、消費し、さらにそこに雇用をつくりだす。人間の基本的な生存権を大事にするという価値観のもとで新たな基幹産業を創出し持続可能な社会に変える」というものです。アメリカ合衆国のオバマ大統領が打ち出したグリーン・ニューディール構想と共通する考え方ですが、区政にも通用するものであり、「連帯と参加と協同を原理とする」という点は、身近な自治体でこそ実現可能性が展望できるものです。

 

ただ、助け合いによる地域づくりは生活者ネットワークとしてもめざすところですが、地縁・血縁の助け合いを美化し古き良き日本に回帰しようとする志向には落とし穴のあることに気づく必要があります。先の内橋氏も「古き良き日本がいいとは思わない。基本的な生存権が奪われていた時代ではなく、人間を第一義とする共生経済をめざす」と述べています。文化や伝統、日本の美徳などがことさら強調されるときには、その裏に個人の自由や基本的権利の抑圧が隠されているかもしれず、注意深くあらねばなりません。

 

さて、介護保険制度が今回4度目の改正となります。区では独自策として、小規模事業者が行う健康診断に助成し、介護従事者の健康管理に努める事業者を支援していく考えを示されました。介護従事者のもうひとつの処遇改善策としても評価したい取り組みです。新制度のスタートにあたり、運営協議会を目的に沿って機能させ、当たり前のことですが利用者が使いやすいように、適正に、かつ適正さを追求するあまりに厳格に過ぎることのないよう、適度な運用を要望いたします。

 

つい先だっての3月8日、自宅で祖母の世話にあたっていた23歳の男性が、92歳のおばあさんを浴槽に入れたまま放置して死なせてしまうという事件が区内で起きました。同居している母親が介護保険の利用を望まなかったため、息子と交代で世話していたとのことで、介護保険が利用されていれば避けられた事件でした。このような利用を望まない人がいる一方、同居家族がいると介護保険のサービスを受けられないと思いこんでいる人が少なからずいます。前回の改定で家事援助サービスが受けられなくなったことから生じた誤解ですが、介護保険の周知がいまなお不十分であるということです。制度改正を機に十分な周知を図って、在宅介護の重圧に押しつぶされる人を救済し、介護する人にも支援となるよう期待します。

 

医療制度改革のもとで、地域医療、在宅医療が重視されるようになっています。区では(仮称)在宅医療推進協議会を設置されるとのこと。人生の最後のときを自宅で迎えたい、という多くの人の思いをかなえる前提となる在宅医療、それを支える地域医療体制をつくりあげるための一歩として、注目しています。

 

食の安全に関連した質疑の中で、衛生試験所を存続させる区のお考えが示されました。消費者の食に対する不安をあおるような事件は最近聞かれないものの、1年前の冷凍ギョーザ事件はいまだ解決されておらず、いつまた何が原因で不安が増幅するとも限りません。衛生試験所は食を扱う事業者の安全・衛生管理を支える重要な機関でもあり、区有の施設としてあることを評価したいと思います。

 

杉並区と農村との共生事業について、具体的な検討を始めようとされていることを歓迎します。このたびは青梅市との交流も始まるとのこと、こちらも相手方もハッピーになれるような提案を期待します。またこれを機会に、農のもつ多面的な価値を尊重し、消費者であると同時に生産にも関与する意識が区民の中に広まることを願っています。

 

商店街活性化事業について、申し上げます。まちのイメージを決める大きな要素の1つは商店街です。周辺の住民は商店街が元気であってほしいと願っていますが、現実には、肉・魚・野菜の生鮮三品を扱う店がシャッターを下ろし、代わってチェーン店が出店され、ただの通路と化してしまっている商店街も存在しています。それを、がんばれ、と国や東京都からの支援を受けながら、イベントなどを開催して集客努力を行っているところですが、果たして商店街は元気になったのでしょうか。逆に、イベントをこなすのに精いっぱいで、終わった後は元気どころじゃないという声も聞きます。補助金適正化審査会の意見にもあるように、これまでの補助のあり方、活性化の評価などを検証する時期に来ていると思います。かといって、補助金を切れば地域の商店街が急激に悪化することは目に見えています。助成する条件に、周辺住民と知恵を出し合うことを条件づけてみてはいかがでしょうか。

 

空き店舗活用事業は実績がないとのことでした。家主にとっては、空き店舗を貸すとなると、出入り口やトイレを別にしなければならないという問題がネックになっているようですが、業種に限定枠を設けている点も障害になっています。この限定枠は外すべきです。やる気のある事業者を誘致し応援する商店街、それを区は補助金で応援する、という構造にできないでしょうか。

 

エコ商店街はいかがでしょうか。アーケードに太陽光パネルを張り、住民が夜間、通行する時の電力を生み出す、JRの高架に降った雨を貯めて、駅前や商店街のフラワーポットの水やり、夏の夕方、消防団と協力して放水訓練という名目で打ち水大会など、地域貢献型商店街をめざす。それを応援する区、という構造はいかがかと思います。ぜひ区からの提案をご検討ください。

 

環境対策は、たとえ温暖化の犯人が何であれ、100年後に後悔しない施策をいま、迷わず講じることこそが重要です。区は環境基本計画の改定を準備されていますが、杉並100年の計にぜひ環境施策の推進を加え、遠きを見据えて地道にとりくんでいただきたいと思います。

 

ご長寿応援ポイント制度について申し上げます。高齢者が地域で元気に活動できるよう応援する仕組みですが、他の自治体が福祉関連のボランティアを対象としているのに対し、当区では環境・防犯などに広げていること、基金に寄付できるしくみとしたことはよいと思います。ただ、生きがい活動も対象とするのであれば、参加するだけの高齢者に加えて、すでに目標を持ってイベントを企画する側にいる高齢者にも頑張れと後押しする意味でポイントがつくようにすべきではないのでしょうか。ぜひお考えください。

 

昨日、突然降ってわいたように提出された補正予算案は、今議会で最も多くの質疑がされた、保育に関する予算措置でした。力づくともいえる異例の提案ではありますが、それほどに多くの区民からの要望とあれば、区の決断に感謝こそすれ、反対するものではありません。

 

ただ、量とともに大事なのは保育の質です。今回作成いただいた資料によれば、子どもひとりに投入されている区の経費が、区立保育園は2,321,000円、私立認可保育園が1,629,000円、認証保育所1,282,000円、グループ保育室は986,000円となっています。グループ保育室がこれほどに低く抑えられているのは、区の支払う委託費のほかに保育料収入があるからですが、利用者に配慮した設定である分、事業者にとっては入りの少ないことになっています。事業者といっても、既存のグループ保育室は、地域の子どもたちは地域で保育する、という熱意あふれる育児経験者が集まって、食事や遊びに気を配り、行きとどいた保育を提供して保護者から高い評価を受けています。

 

ところがこの補正措置では、保護者にとって負担軽減であっても事業者には還元されません。家庭福祉員については、保護者の負担軽減ではなく保育提供者への増額となっていることと比べても、改善が図れないものかと思います。グループ保育室の人件費アップは保育の質の確保でもあります。検討を望みます。

 

学校図書館への司書配置が不十分ながら実現されることは、大きく評価しております。それだけに、待遇についてなど厳しいことを申しました。学校図書館に専任司書の配置を求める動きはいま全国に広がりつつあるなかで、杉並区の取り組みは他の区や自治体からも注目されています。というのは、すでに先進的に配置されているところでも、その待遇は不安定な雇用形態となっている場合がほとんどだからです。しかしだからといって、杉並区がこのような緊急雇用としての位置づけに満足してよいことにはなりません。学校司書の処遇をどうするのかということは、図書教育に対する区の見識が問われているといっても過言ではありません。継続した配置と適正な処遇を追求してくださるようお願いいたします。

 

教育施策に関連して、2点だけ申し上げます。1点目は幼稚園・保育園の漢字教育についてです。遊びながら漢字に触れさせるとのことですが、そうはいっても子どもからほかの遊びの時間を取り上げてしまっていいのだろうか、と心配です。言葉を聞く・話すという「ことばの教育」には賛成ですが、漢字は学校に入学してからで十分だと思います。

 

最後、2点目は教育基本条例等について。教育立区が提唱された2004年に初めて提案されてから5年近く経過していますが、この間、私は区の教育理念に子どもの権利を保障するための法的根拠となるものがもしできるなら大いに賛成したい、と一貫して言い続けてきました。具体的には、子どもの最善の利益とすべての子どもの学ぶ権利、参加、意見表明の権利の保障、また現場重視の視点、マイノリティーへの配慮、などです。

 

今年は、「児童の権利に関する条約」すなわち「子どもの権利条約」が1989年に国連総会で採択されてからちょうど20周年に当たります。日本が批准した1994年からは15周年であり、記念すべきこの節目の年に、「子どもの権利条約」にのっとった条例ができないものでしょうか。改めて今回も要望し、区議会生活者ネットワークの意見といたします。



                                       2/16 小松 久子

私は、区議会生活者ネットワークの一員として、1.地域区民センター運営協議会と地域自治について、2.発達障がい者の支援について、3.外環建設問題について、以上3点質問いたします。

 

区長がこのたび示された区長の予算編成方針の概要では、「自治」「協働」の文言がすっかり影を潜めた感があります。これがもし自治を推進するのは当然のこと、また協働については区の事業の6割実現を達成したので改めて述べるまでもないということなのだとすれば、私たちの実感とはかなり距離があると申し上げなければなりません。

 

当区において自治を語るとき、分権とセットで、対国、対東京都というような対置関係でイメージされることが常であり、地域自治についてはあまり触れられませんが、ほんとうは、生活に身近な地域における自治においてこそ、区民一人ひとりの市民性が発揮され、市民自治を実感することができるのだと思います。

 

地域自治については、かつては議論された場面があったものの、いつのまにか消えていったと理解しておりました。けれども、昨年、7年ぶりに地域集会施設、いわゆる地域区民センターの運営協議会のあり方検討がされたとうかがい、年末にまとめられた報告書を拝見して、地域自治について再び議論の俎上に載せる機会がやってきたと感じました。区内にある7つの区民センターを中心とするそれぞれの地域は、地域自治を具体的にイメージし実践するのに適した事例だと思います。

 

あり方検討の報告書は「協議会の新たなる一歩」とタイトルがつけられ、サブタイトルには「地域団体のネットワーク化と自治型コミュニティ形成を目指して」とあります。前回2000年度の検討において、「地域自治」という文言こそないものの、自治型コミュニティをめざして地域センターを地域自治の拠点として展望されていたことがわかります。そして今回の報告ではその構想をほぼ踏襲した内容になっています。

 

生活者ネットワークは、市民による自治の実現をめざす立場から、地域自治の拠点として区民センターがその機能を果たすことが適当と考えてきました。そもそも、今年でちょうど30周年を迎える荻窪地域区民センターが1979年に最初の地域区民センターとして設立された当初より、運営協議会の設置目的としてこの地域自治の視点が明確に記されています。すなわち「住民自治の精神に基づき、区より委託された地域の集会施設の運営管理を通じて、地域住民相互の交流、活動の便宜を図り、地域のよりよいまちづくりを進める」と書かれ、今に至っています。

 

また、新宿区の例をご紹介しますと、区内を10の地域に分け、各地区に「地区協議会」を設置して、町会・自治会の地縁組織から地域貢献型のNPOや公募区民に至るまでさまざまな人々が参加し、模索しながら区民と区の協働のもと活発に活動が展開されているようすがホームページ上からもうかがえます。現在新宿区では()自治基本条例を区民と行政と議会の3者が一緒になって策定中とのことですが、その中での大きな課題の一つが、この地区協議会という地域自治の組織をどのように条例の中で規定するか、だということを聞いております。いかに地域の自治を重要課題ととらえているかがうかがわれます。

 

運営協議会の機能を区民センターという箱モノの維持に終わらせず、自治型コミュニティ形成を目的とするという今回の報告を、自治を進める杉並区としては、どのようにとらえておられるのか、ぜひお考えをうかがいたいと思います。これが1番目の質問です。

 

報告書では、これまでの趣味・娯楽活動の講座を縮小し、地域の課題解決型の講座企画を多くしていくことが提言されており、私もそれが本来の区民センターの機能だろうと思います。

また、運営協議会の委員構成についても言及されています。ただ、報告書で例示された変更案を見て、文言自体も古く感じてしまうのですが、地域の活動や事業に積極的に動いている方たちとの接点をもつ私どもからすれば、もっと地域の課題を知っているNPOや、地域の市民活動に関心を持つ人などが参加できる体制にしていくことが必要と考えます。

 

昨年は特定非営利活動促進法、いわゆるNPO法が施行されて10年という節目の年でしたが、当区においてはすぎなみ地域大学の実践などの成果もあり、この間の市民活動の活発化は10年前とは段違いの進展を見せています。

 

本来であれば、運営協議会の委員構成について、新しい方向性を出すべきと思いますが、まずは地域で活動するNPOとの協働で講座企画などを実施することなども有効と考えます。最初は区が運協とNPOをつなぐ役割を果たすべきと思いますが、いかがでしょうか。2番目としてうかがいます。

 

報告書のサブタイトルにうたわれているような、「地域団体のネットワーク化」という目的を達成するには、運協がその運営体制から変わる必要があります。事務局体制の変革をめざしておられることには賛同します。現状では、地域課地域活動係と運営協議会事務局の連携をどのように行っていくべきかが明らかでありません。

 

というより、「地域の活性化」という抽象的な目標のもとで具体的に何をどうすればよいのかが明確に捉えられないままに係が設置されていると申し上げたら言い過ぎでしょうか。本庁と地域の出先機関、現場の区民の活動とが有機的に連携し、情報が共有され、そこから新しい課題が明らかにされ、その解決に向けて地域が動き出す、というような状況に現場はなっていません。

 

地域のさまざまなネットワークや地域課題に精通した、もしくはそれを楽しく極めていこうという意欲のある区民や団体の参加なども含めての事務局体制をつくり上げることが、求められるのではないでしょうか。報告書においても、事務局組織のあり方については、「区・運営協議会両者が、その改革実現に向け努力するよう強く要望する」と書かれています。地域のNPOに一度運営を任せて運協のあり方を変え、区はそれを支援する、という協働のあり方が検討されるべきと思いますがいかがか、お考えをお示しください。

 

報告書では、7年前に検討されたことが現実には進まなかったことの原因を、ロードマップが示せなかったからと総括されています。この教訓を生かすため、今回は報告書で述べられた提言をもとに具体策を立てることが求められます。NPO関係者を含め各種の地域団体とともにあり方検討の内容を共有し、区の支援のもとに実行計画を立てる必要があると考えますがいかがでしょうか。この項で最後の質問として、見解をうかがいます。

 

この問題は、単に運営協議会の問題に限られることではありません。杉並区政史によれば、1977年に策定された杉並区長期行財政計画において「地域の特殊性に応じた的確な行政サービスを提供するため、7つの地域と46の地区を設定」されたとありますが、区は7つの地域というものを単に公平な施設配置をしていく上での区分にすぎないとし、これまで地域行政を地域の市民自治の視点からは取り上げてこられませんでした。しかし、分権・自治が地方政府の最後の重要課題となっているこの時代に、杉並区が適切な区政運営のかじ取りが出来るか否かという問題なのだと、生活者ネットワークは考えています。

 

ぜひ、区民が集う地域の施設を中心に、自治が根付く、運営協議会がそのための推進役として主体的な活動の新たな一歩が踏み出せるよう、区の支援を期待して、2つめ、発達障がい者の支援についての質問に移ります。

 

発達障がいは、他の人とうまく交流できない、意思の疎通がスムーズにいかない、知的には問題がないのに社会のルールが理解できない、などの問題が一種の障がいによるものであると規定づけた概念です。おそらくは学校や地域、職場などに昔から存在していた「生きにくさを抱えた人」の困難さの原因が認識されたことで、その存在が明らかになりました。

 

厚生労働省の定義によれば「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの」とされています。

 

2005年に発達障害者支援法が施行され、それまで福祉制度の谷間にあって行政施策の対象とならなかった発達障がい者とその家族にとって、生涯を通じて公的な支援が受けられるよう定められた意義は大きく、また発達障がいという種類の障がいを社会に認知させるきっかけとなりました。ただ、外見上からはほとんどわからない、障がいの程度も症状も個人差の大きい発達障がい者への支援のあり方には、まだ多くの課題が山積しています。

 

たとえば、発達障がいの数は増えていると一般的にいわれますが、実際にそのようなデータは見つけられませんでした。子どもの場合については、療育施設や特別支援教育の現場を通して把握しやすい一方で、成人の場合は、成人になってから障がいの存在に気づく例も珍しくなく、専門医であっても診断が分かれる場合があると聞けば、いまの段階で数を把握するのは難しいのだろうと容易に想像がつきます。

 

杉並区では、乳幼児期から始まって学齢期までふくめて、子どもの発達障がいについては他区と比較しても、十分とはいえないまでもきめ細かく保護者本位の支援策が施されていると評価するものです。しかし、成人の発達障がい者に対しては、法的な不備もあって、当事者や保護者が安心して地域生活が送れるような体制が整備されているとはいえません。

 

その、法的不備について若干述べさせていただきますと、発達障がいは障害者基本法、障害者自立支援法において対象とされていないため、どのような支援が必要とされるのか規定がなく共通認識がされていません。区の保健福祉計画、障害福祉計画においても発達障がいは種別にすると「その他」の部類に入ることになり、障害者手帳や愛の手帳、保健福祉手帳の交付を受けることもありません。行政計画に明確に位置づけることが必要だと思います。障害者自立支援法は現在見直し作業が行われていますが、その中で発達障がいが位置づけられる方向と聞いています。この動向を注意深く見守っていきたいと考えています。

 

前置きが長くなりましたが、以下、特に成人の発達障がい者に対して適切な支援がなされるように整備が進むことを願って、4点質問いたします。

 

1点目です。発達障害者支援法に基づく施策として、区ではどのような取り組みがされているでしょうか。うかがいます。

 

2点目。発達障がいは個人ごとにそれぞれ症状や個性が異なるうえ、先ほど述べたように医師によっても診断が異なる場合があり、またボーダーライン上にある人が相当数いるものと考えられます。そのため個別の対応が不可欠となります。第1には相談窓口の充実であり、医療、保健、福祉、教育、労働などの所管が連携しての個別の支援体制が必要と考えますが、区の取り組みについておうかがいします。

 

ところで先日、私どもの事務所に、成人の発達障がいの息子を抱える親御さんが相談にみえました。他の人と意思の疎通を図ることが難しく、知的障がいも併せ持つ30代の息子と二人暮らしというその男性は、発達障がいに対する無理解が行政の窓口においてさえ見られる、と受付対応への不満を訴えておられました。

 

そのことからもわかるように、発達障がいの特徴や接し方についてはまだ認知度が低く、研究途上にあるといわなければなりません。一般の人だけでなく、作業所や生活園の職員やスタッフ、職業訓練、ジョブコーチ、就労支援などにあたる人の中にも、発達障がいの特性は理解していても、個々の対応における些細な不備でのトラブルが当人の地域生活を困難にしている場合があります。

 

職員・スタッフは事例研究が欠かせません。また区民一般への普及啓発は区の責務ですが、どのように取り組んでいかれるのか、3点目としてうかがいます。

 

先の親御さんと話していて感じたのは、この障がいは家族同士のネットワークづくりができにくいのではないか、ということです。当事者が子どもの場合は、こども発達センターなどを通して他の親御さんたちと知り合うきっかけがもて、情報交換や悩みを分かち合う関係を結ぶことができるでしょうが、成人の場合はその機会が乏しく、なかなか難しいように思いました。

 

そこで4点目の質問です。家族同士のネットワークづくりや、そのような活動をしている市民団体への支援なども求められると考えます。区の取り組みをうかがいます。

 

昨年私は、世田谷区にある東京都発達障害者支援センター、通称トスカを視察する機会がありました。そこで専門スタッフの方から「発達障がいというと、みなさん子どもに目を向けてくださるのはいいんですが、成人のほうがもっと大変なんです」とうかがい、なるほどと思わせられました。18歳以降のほうが人生はずっと長く、年を重ねるにつれ、子ども時代よりも複雑な問題が家族など周辺にも生じてきます。30代、40代の発達障がい者の親御さんは自分が高齢化していくことの不安を募らせていくでしょうし、今のような経済不況でいちばん打撃を受けるのが弱者だというのは、残念ですが事実です。

 

区の積極的な支援策をつよく要望して、3つ目の項目、外環建設問題について質問いたします。

 

1966年に都市計画決定された東京外かく環状道路の、関越道から東名高速までの未着工区間16㎞分について、2001年、高架から大深度地下構造への変更方針が国と東京都より示されて以来、建設に向けた動きが進んでいます。200712月には国幹会議で計画路線に位置づけられ、現在、事業化手続きの前段階に至っていますが、つい数日前には石原都知事が金子国交大臣と会談し、来年度中に着工するよう申し入れたと報道されるなど、推進の動きがにわかに早まってきた感があります。

 

この間、国と都は「外環の必要性の有無から議論する」住民参加のしくみとして「パブリック・インボルブメント(PI)」協議会を設けるなどして「十分に議論してきた」「地元との合意形成に努めた」と自己評価していますが、建設を疑問視する沿線7区市、すなわち練馬、杉並、武蔵野、三鷹、調布、狛江、世田谷の住民からは、建設ありきで進められ決定権を持たないPIのあり方への不信を訴える声が消えません。地域ごとの課題を整理する、として地域PIが各地で開かれましたが、いずれの参加者からも「あげられた課題の解決策が示されないか、示されても納得できない」「進め方に問題あり」という声が聞かれます。

 

杉並では2回の地域PI課題検討会、その後の「補足の会」をもって課題検討会は終了とされ、先ごろ国と都より「対応の方針(素案)」が示されました。現在パブコメ受付中であり、確定された方針ではありませんが、素案は検討会メンバーより出された多くの疑問に答えるものになっていません。

 

そこで質問です。区はこの素案の内容に対しどのような見解をおもちか、まずうかがいます。

 

区長は、平成19112日付で都知事にあてて提出した、外環道の環境アセスメントに関する意見書において「インターチェンジ周辺地域における具体的な交通対策や環境対策が明らかになっていない現段階において、外環事業の着手まで容認するものではない」と述べられました。また同日、国交大臣と都知事に対し「事業着手までに誠実な対応を」として交通対策や環境対策などを要望されています。

 

区長要望に具体的な回答が得られないうちは事業化まで容認するものではない、とする区の立場から、これまで区は、不十分な回答については国に対し再度回答を求めておられる、と聞いています。その再質問の内容は何と何でしょうか。また、もし区長が事業化を容認するとすれば、その条件はどのようなものでしょうか。併せてお示しください。

 

さらに、その回答の時期についても確認させていただきます。事業化手続きの段階に進んでしまってからでは間に合わなくなってしまうからです。事業化手続きに入る前に回答を得られるようにすべきと考えますがいかがか、おうかがいします。

 

つづいて地上部街路(外環ノ2)について質問いたします。

 

都道として都市計画決定されたまま、今も計画として生きている外環ノ2は、都が制作したPRパンフによれば、街路ができれば失われたみどりが復活して緑被率が上がり、災害時に延焼を防止でき、交通が円滑化されて事故が減り、質の高い生活環境が創出されバリアフリー化も推進される、とよいことずくめです。

 

しかし、防災対策や交通の改善には従来の道路を整備することで対応が可能ですし、外環ノ2街路を造ればまちの景観を激変させてしまうこと、善福寺のまちから相当数の住民を立ち退かせコミュニティを分断することになる、など弊害の甚大さを想像すれば、とてもそのように楽観視することなどできません。

 

杉並区においては、外環ノ2については「必要性の有無からの議論をする」と従前よりうかがっています。区のお考えをここであらためて確認したいと思います。また今後のスケジュールをお示しいただくことと、併せてうかがいます。

 

生活者ネットワークは、昨年11月、沿線7区市のうちの6区市で連携した活動として、外環に関してさまざまある市民の疑問を質問状としてまとめ、国会議員を介して市民と国交省との協議の場をもつことができました。しかし国からは実のある回答を得ることができず、そのあまりに不誠実な対応によって、この建設事業に対する疑問と危惧をよりいっそう増大させる結果となりました。 

 

いま、政局の転換点にあって、外環建設問題は重要な局面を迎えています。区は、区民の声を代弁し区民の生活権を守る義務と責任において、国と都に対峙し、また他の沿線自治体に対しても、ときには説得にあたるような積極性を発揮していただけますよう最後にお願いして、私の質問を終わります。


                                   市橋綾子   2/16     

区議会・生活者ネットワークの一員としまして、善福寺川「水鳥の棲む

水辺」創出事業について質問します。

 

私たちが暮らす杉並区は、神田川水系の流域面積が一番広い自治体です。なかでも、区の中央を西から東に流れる、全長10.5kmの善福寺川は、杉並区だけを流れる神田川の支流の1つです。

善福寺川の本格的な開拓の歴史はさかのぼることおよそ420年。徳川家康が江戸へ入府した翌年の1591年ごろからと考えられている、とある本で読みました。もちろん、それ以前から川沿いの大地には多くの集落が形成され、川のあるところに文化が生まれるともいわれ、人々の暮らしと川は密接な関係であったことは言うまでもありません。その長い歴史の延長線上に現在の私たちの暮らしがあることを忘れてはなりません。


さて、昨年の第一回定例区議会において、「いのちを育む」その中でも「地域のいのちを育む」施策の1つとして区民と協働で取り組む「善福寺川 水鳥の棲む水辺 創出事業」が承認され、すでに1歩を踏み出しています。この事業に期待を寄せる者として質問します。

 

まず最初に、この善福寺川「水鳥の棲む水辺」創出事業について2点お伺いします。

1点目。この事業のめざすものは何か、お伺いします。

2点目。事業に関する来年度予算の内訳をお示しください。

 

次に、今年度の計画で設置された検討懇談会について2点お伺いします。

1点目。この検討懇談会の位置付けはどのようになっているのでしょうか。また、懇談会委員はどのようにして決められ、どのような方が務めていらっしゃるのか、おたずねします。

2点目。検討懇談会がまとめたこの事業への「提言」が、先月1月に区に提出されたと伺いました。そこで、おたずねします。この提言に書かれている内容にはどのような特徴があるのでしょうか。また、区としてこの提言をどのように評価していらっしゃるのかお伺いします。

 

さて、2月7日、都市整備部建設課主催による「善福寺川『水鳥の棲む水辺』創出事業」シンポジウムが開かれ、私も一区民として参加しました。区民の興味があるテーマであることに加え、当日の朝刊に大きく記事が載ったこともあり、会場の区役所中棟6階の会議室は130人を超える参加者でいっぱいでした。

懇談会委員をパネラーに、「水鳥の棲む水辺創出事業に期待するもの」と題しパネルディスカッションが行われ、水質・水量のこと、鳥、昆虫、植物のこと、下水道のあり方、教育現場から川と子どもたちなど、さまざまな立場から、過去、現在、未来の視点で、課題や期待が述べられました。そこでシンポジウムに関連して2点お伺いします。

1点目。今回行われたシンポジウムのねらいは何か、おたずねします。

2点目に、地域を知る教育についておたずねします。

善福寺川の近くにある区立西田小学校・杉並第二小学校の講師の方から、「子どもたちは地元を知らない。知るチャンスがない」、また、「子どもは好奇心のかたまりなのに、川を見ない。存在すら知らない」という発言がありました。

この議場にいらっしゃる皆さんは、川で泳いだり、遊んだりしたことがおありでしょうか。川遊びの経験をお持ちの方は、楽しかった、水と戯れることの魅力などを覚えておられるのではないでしょうか。

川は子どもにとっても大人にとっても楽しい遊び場である一方で、怖いものでもあります。神田川の活動を地域の方たちと行ってきた私も、次世代を担う子どもに楽しさ、怖さを伝えていくには体験が一番だと考え、これまで池で「外来魚生態調査」としてブルーギルやブラックバス駆除のための釣りをしたり、「生きもの調査」としてザリガニや小魚、ミジンコすくいなどを行ってきました。子どもたちは、水の冷たさ、水音、湧き出る水や流れの強さ、川から眺める地上の景色、とどれもこれも初めての体験に目を輝かせます。杉並区には、神田川、善福寺川、妙正寺川のほかに、暗渠になってしまった井草川、桃園川などが遊歩道として残っており、神田川水系の大部分がこの杉並にあるという特徴ある自治体です。川を楽しみ、川沿いの遊歩道を毎日散歩する人も多く、川は区民にとっても誇りある資源です。杉並の子どもたちが、このように川があるまちで育っているにもかかわらず、川に入ったことがない、接したことがない、というのは残念でなりません。これまでの川の活動を通して、また、子どもたちが地元のことを知る機会がない、という現場の先生の発言からも、川を遊び場や学びの対象とする場面が必要であり、その場面をつくるのが大人の役割であると考えます。これまでも、川の学習を希望する学校の依頼で、市民グループが講師役を担い、川を学ぶ授業が何度か行われてきました。それは、「たまたま」行われたことです。杉並っ子は必ず地元の川を学んで育つ―といった杉並らしい教育メニューが欲しいところです。


そこで、2点目の質問です。総合的学習などの時間を使って、子どもたちが川に接する場面、学ぶ場面を積極的につくってはいかがでしょうかお答えください。

 

次に、事業計画についてお伺いします。

区のホームページを拝見すると、シンポジウムを開催して幅広い区民意見の把握を行い、今年度内に事業計画を策定する、という予定になっています。そこで2点おたずねします。

1点目。シンポジウムで発表されたテーマだけでも、水質・水量、鳥、昆虫、植物、下水道、教育のテーマがありました。事業計画の策定にあたり、着手する優先順位をどのようにつけていくおつもりでしょうか。また、今後のスケジュールについてもお示しください。市民参加や区民意見の把握については、今後どのような場面で行われ、計画策定を行っていかれるのかあわせて伺います。

 

最初に述べましたようにこの事業は「区民と協働して取り組む」ものです。今後、たとえばテーマごとにワーキングチームをつくり、計画策定作業を区民と一緒に行うなど、共にできることをさぐっていってこそ協働で取り組む事業といえるのではないでしょうか。要望しておきます。

 

2点目。関連部局との連携についてです。

このシンポジウムで明らかになったのは、「水鳥の棲む水辺」は単に水鳥を呼びこむものではなく、水鳥が棲む水辺をつくるためにはどういうまちづくり、人づくりをしていけばよいのか、というものでした。ここからもわかるように、この事業を進めていくには、建設課だけでなく、まちづくり、環境、人づくりである教育部門の連携が不可欠です。関連部署との連携を図る必要があると考えますがお考えをお聞かせください。


最後に、都との連携について2点おたずねします。

1点目に区の役割と東京都との連携について伺います。

市民が川の活動を行うなかで必ず突き当たるのが東京都と杉並区の仕事・役割の区分です。河川の整備は東京都が行い、都が整備したものを維持・管理していくのが区の仕事とされ、これまで区としても独創性を持った取り組みができにくかったのではないでしょうか。しかし、この水辺創出事業は、区が独自性を持って行う事業であり、「維持・管理」の仕事を発展的にとらえた時、水生生物・植物を川の中や護岸、管理用道路、川の中にどう配置していくのか。たとえば、いつも刈りとっている水草は、水質改善策にもなるわけで刈らずにおくのも管理、ととらえることができると思います。今後、策定される事業計画に期待するところですが、この事業において区の役割は何か、都との連携をどう図っていくのかお伺いします。

 

2点目。下水道局との連携についておたずねします。

東京都の河川流域連絡会議の1つとして神田川上流懇談会が2004年に設置され、現在、第2期の懇談会が持たれているところです。私もこの懇談会の第1期の都民委員でした。この懇談会は、上流域25区の公募都民委員と、行政委員として25区の担当課長、都の建設局関連部署が正式メンバーになっていますが、下水道局はメンバーではありません。23区の下水道は合流式下水道を採用しているため、一定以上の雨が降ると汚水が川に流される現状があるわけで、河川と下水道は密接な関係にあるのです。今回のシンポジウムでも、映像で流された区長メッセージやパネラーの発言にも、河川に流れ込む汚水が問題であると指摘がありました。水鳥が棲む前に、餌となる水生生物が生息できるかどうか、そのためには水生植物が繁茂できるかどうか、つまり、事業の成功のカギを握っているのは下水道問題です。これらのことから、水辺創出事業を進めるうえで、ぜひとも東京都下水道局の参加が必要と考えますが、区としていかがお考えかを伺いまして、質問を終わります。


第4回定例会 一般質問

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                                   08.11.22 小松久子

私は、区議会生活者ネットワークの一員として、学校給食ついて、飼い主のいないネコとの共生について、以上2点質問いたします。

 

[学校給食について]

杉並区の学校給食は、おいしいと子どもたちの評判もよく、すべて手作りで自校調理方式、安全対策、食育への積極的な取組み、アレルギーへの対応など、充実した内容といってよいと思います。今後もさらに努力されるよう期待を込めて、以下、質問いたします。

 

学校給食のよって立つ法律である学校給食法が今年2月に改正されました。1954年の制定以来、実に54年ぶりの大幅な改定であり、すでに施行されている食育基本法にそって、学校給食のありかたや位置づけを大きく変えたものと認識しています。これについて、まず区の見解をおうかがいします。

 

食育基本法は各自治体での食育推進計画の策定を義務づけており、当区でも2009年度に健康推進課がまとめる形で策定予定と聞いていますが、質問の2番目として、その作業の進捗状況と策定のスケジュールについてうかがいます。

 

学校給食における食育は、当区では法改正される前からすでに、食育基本法にもとづき積極的に取り組んでこられたと認識しています。どのような取組みがされてきたのか、また、そのような取組みを区はどのように総括されているのでしょうか。おたずねします。

 

学校給食は、小中学校の9年間という限られた期間だけ、しかも昼食だけの食事ですが、成長期の子どもにとっては重要な意味があります。特に、家庭における食のありようが変化し、栄養のバランスを始め質の低下がいわれる昨今、学校給食に期待されるものや教育的役割は大きいものがあります。いかがお考えか、うかがいます。

 

食の総体に対する信頼が崩壊したといわれ、学校給食においてさえ、事故米の混入事件をきっかけに食材の安全性を疑わざるを得ない事態が生じています。そこで、食の安全という観点からおたずねします。区内の学校給食において、食材の安全に関わる問題が生じていないでしょうか。お答えください。

 

また、食材とその納入事業者を決めるのはだれが、どのように決めるのか、選定規準はあるのでしょうか。区が一括して納入業者と契約しているのか、あるいは学校ごとに選び方が違うのか。また民間委託された学校の場合はどうかなど、おもな食材についてお示しください。

 

食の安全ということでは、食材だけでなく、子どもの口に入る瞬間まで、異物の混入などの事故を未然に防ぐための危機管理対策が求められます。当然マニュアルが作成されていると思いますが、アルバイトを含めて調理場で働くすべての作業員にマニュアルが徹底されていなければなりません。安全管理マニュアルの徹底をどのようにされているのか、うかがいます。

 

さらに、調理員を対象とする衛生研修や、調理研修は実施されているでしょうか。バラエティーに富んだメニューを可能にするには調理技術のレベルアップが求められます。民間委託はいま小中35校で実施されていますが、委託校ではいかがでしょうか。うかがいます。

 

委託が実施されている学校では、学校関係者と委託会社、それに保護者をふくめての情報の共有、情報交換がとくに重要です。当区では各委託校で学校給食運営委員会が設置されています。設置の目的とメンバー構成、開催状況をおうかがいします。

 

少なからぬ区民が若干の不安を抱きつつ受け入れてきた民間委託ですが、委託後の給食が子どもや保護者などの当事者からおおむね高い評価を受けていることには、安どしています。委託になれば質が低下するのではないか、問題がおきるのではないか、などの不安がしずまったベースには、学校給食運営委員会という、保護者の意見を届けるしくみが設けられるなど、区の努力があったものと思います。また学校ごとに給食をつくる「自校調理方式」であったからこそ、それができたとも考えます。今後も自校調理方式を貫いていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。おたずねします。

 

安全な給食のために、衛生面をはじめとして厳しい管理が重要なのはいうまでもありません。と同時に、現場の調理員たちが不安やストレスなしに働ける場になっているかどうかも、安全にかかわる問題です。給食調理室という限られた空間で働く人たちの身分の差がコミュニケーションをとりにくくさせ、それがミスにつながる可能性がある、とある専門家は問題提起しています。賃金をはじめ雇用条件、労働条件が違いすぎることはコミュニケーションを妨げる要因になりえます。民間委託がそのような問題をはらんでいることは認識しておかなければなりません。

 

さて、給食におけるキーパーソンは栄養士です。区の標準メニューはありますがそこに工夫を加え、栄養のバランスが規定に合うよう食材を決めるのは栄養士ですし、調理方法の指導、味付けの段階で調味料のさじ加減を決めるのも栄養士です。またこれからは学校全体の食育を推進する役割が求められます。全校の半分に栄養士を設置するという都の規定により当区では66校中33校、済美養護学校と南伊豆健康学園をあわせて35校に都採用の栄養士が配置されていますが、それ以外の学校には区の嘱託としてすべて栄養士が配置され、大いに評価するところです。

 

一方、栄養士と同様に食育の推進役を担うはずの、家庭科の教諭が都の方針で減らされていることには、腑に落ちないものがあります。ただ、ここでは指摘するだけにとどめておきます。

 

次に給食費についてです。今年、当区では給食費の値上げがされました。食料品価格が軒並み高騰するなかで食材の質を落とさないためには、やむをえないことであり、納得できることと考えます。食品価格の変動は今に限ったことではないと思いますが、どのような経緯で、いくら上がったのか、うかがいます。今後の状況しだいでは給食費の改定が再び必要になる場合も考えられますが、当面はできるだけ据え置きに務めていただきたいと考えます。いかがでしょうか、うかがいます。

 

つづいて、米飯給食についておたずねします。昨年まで、杉並区の米飯給食は週に2日ないし3日と聞いておりましたが、今年度から週4日になったとのこと、たいへん歓迎しております。私は、栄養のバランス面、安全、食文化、食習慣、フードマイレージなどなど、あとで述べる農業振興の意味でも、米飯給食がすすめられるべきと考えてきました。そもそも、パンと米飯を比較しますと、パンは原料の小麦粉がほとんど輸入品であるだけでなく、多くは添加物が入れられているのに対し、ご飯はコメと水だけの無添加食品です。従来パン食が普通であったことのほうが、不自然なのです。

 

そこで質問です。米飯給食を増やした理由は何でしょうか。子どもたちや保護者、調理員からの反響はいかがか、あわせておうかがいします。

 

杉並では、国産食材の日や農協の協力で地元野菜デーももうけておられます。農業について考えさせる、すぐれた取組みだと思います。食の安全という面からも、顔の見える生産者であること、生産履歴をたどれるトレーサビリティーは重要なポイントです。

 

5年前、私がこの議会で初めて質問に立ったときに選んだテーマのひとつは「都市農業」でした。杉並の農業支援のしくみを求め、学校給食に区内産の野菜の導入をすすめる、という趣旨でしたが、「区内農産物の導入が進まないのは、これまで両者の間での情報共有が少なかったことが大きな理由だった。子どもたちが食べ物や自然環境の大切さを学ぶ上で大きな効果が期待できるので、こうした取り組みが進むよう、学校と農家とを結びつけるための工夫をしてまいりたい。」と当時の区民生活部長が答弁されました。

 

その当時、市民グループの調査によれば区内産野菜が納入されていたのは17の小学校でしたが、今年の場合、教育委員会にうかがうと、小学校27校、中学校17校、養護学校1校の合計45校が給食に地元の野菜をと希望し、単発だが希望校には供給されるとのことでした。この5年間で、学務課と産業経済課が学校と農業者を結びつけてこられた成果だと感謝いたします。

 

ところで118日・9日に区庁舎で開催された、区内農業者のおまつり「農業祭」で、区が「杉並と交流関係にある北塩原村でとれたコメを学校給食で食べる」ことを検討中とうかがいました。この杉並区で農地をいま以上に増やすことはまず困難ですが、食育としても環境を考える上でも、これからは、国内農業をどのように守っていくのかを考えることを重視すべきです。先の決算特別委員会でも質問したことですが、地方都市の農業支援のしくみをつくれないものか、と思います。交流のある都市との交流のありかたをこのような視点で見直されてはいかがでしょうか。

 

世田谷区は「区民健康村相互協力に関する協定」を群馬県川場村との間で締結していますが、その中に23区で唯一、農業協定を加えています。「健康村里山自然学校」という交流事業の中に「農業塾」が組み込まれ、「野菜づくり入門コース」「棚田オーナー」など、まさに私が決算特別委員会で指摘したことが世田谷区民向けに行われています。

 

今年6月に実施された区民意向調査の報告書によれば、区と他の都市との交流について6割は知らなかったと答え、それらの都市へ「行ったことはない」と答えた人が85%、交流事業に「参加したことがない」が96%にのぼりました。一方、交流事業への参加意向をたずねる問いに対しては、観光、文化、自然体験、農作業などの体験学習、土地の人との交流、の順に関心の高さが示される結果が出ています。

 

先の委員会の質問では「たとえば田畑のトラスト制度」と申しましたが、その土地の自然の特性や農・林・水産業の特徴を生かした企画はさまざま考えられます。風光明媚な景色を愛でるだけの観光ではない、自然環境に配慮した体験型観光、グリーンツーリズムを自治体が事業として展開するケースも全国に増えてきました。杉並区との交流関係の延長として先方にそのような事業を提案し、実現すれば、双方にとってより豊かな交流となることは間違いありません。杉並区にとっては、交流都市の農業を支援することが、区民の農業への関心を高め、環境配慮行動にもつながると思います。区のお考えをうかがって、次の項目、飼い主のいないネコとの共生について質問いたします。

 

[飼い主のいないネコとの共生について]

つい先ごろ、荒川区で、飼い主のいないネコへの餌やりに罰則規定を設ける内容の条例が提案されることが明らかになり、住民の間に賛否両論が巻き起こりました。荒川区はそれを受けて、動物愛護の精神を加筆し、罰則を課すにあたっては慎重に進める、という趣旨での修正を加えたうえで、近く議会に提案されるもようです。それに先立つ7月には、杉並区内でネコが虐殺される事件が相次いでおき、野良ネコの問題が社会問題として認知されるようになってきています。

 

ここで忘れてならないのは、およそすべての社会問題がそうであるように、問題の原因をつくっているのは人間だということです。ネコに責任はありません。だとすれば人間がその解決に務めなければならないこと。そして、動物愛護はもちろんのこと、動物の生きる権利を認めその生命が尊重される「動物福祉」が推進されるべきである、という視点から以下、質問いたします。

 

最初の質問は、昨年7月に出された「動物との共生プランへの提言」最終報告書についてです。報告書には、「人と動物が共生できる杉並を目指して」と副題がつけられ、ここで提案された具体策で事業化されているものもあります。まず、区はこの報告書をどのように評価しておられるか、おうかがいします。

 

この提言から具体化した事業に、動物適正飼養普及員制度があります。別名どうぶつ相談員制度といいますが、すぎなみ地域大学の講座修了者の中から今年23人が相談員として委嘱を受けたと聞いています。そこで、飼い主のいないネコの問題についてうかがう前に、どうぶつ相談員制度に関連して3点おたずねします。

 

1点目。制度をもうけた目的と相談員の役割、資格は何か、うかがいます。

 

2点目。相談員はおもに、イヌにかかわる活動を望む人とネコの活動に興味のある人に分かれ、それぞれに活動内容が異なるうえ、その人ごとに活動のレベルも異なります。相談員に効果的に活動していただくためには、各人の得意分野や個性を区が把握しておく必要があると思います。区はどのような対応をとっておられるのか、お聞かせください。

 

3点目です。地域大学の講座では、実地研修などは行われなかったと聞いていますが、地域でおきている問題に対処できるような技術研修が必要なのではないでしょうか。区として、相談員のスキルアップ研修をおこなうことが必要だと思います。また民間で行われているさまざまな研修の情報を提供していただきたいと思いますがいかがか、おうかがいします。

 

さて、ここから飼い主のいないネコの問題についてです。ネコに関して対応すべき問題といえば、野良ネコが増えて鳴き声がうるさいとか、フンや尿のにおいが環境を悪化させることなどですが、これを解決するには、ネコを捕獲して不妊・去勢の手術を施し、一代限りの命を全うさせて、時間をかけて数を減らしていくしかありません。それを実行する主体として、何人かのネコ好きな人たちが、餌場を決めてそこに集まってくるネコを責任持って管理し、フンの始末など世話する活動が「地域ネコ」の活動です。個人が飼い・個人がかわいがるのと違って、地域で飼う・地域でかわいがる、という考えかたであり、ベースとしてあるのは動物愛護の精神です。

 

ところが、一方では動物愛護のあまり無責任にエサを与えるだけのネコ好きの人が多いことも事実であり、実はそれが愛護のはきちがえとは気づかず、問題を大きくしてしまっています。このような問題について、区がどうぶつ相談員に期待する役割はどのようなことでしょうか。うかがいます。

 

相談員の中には、4月に委嘱を受けて半年過ぎても何をするのかが分からない、区は何を求めているのかが分からない、という声があります。せっかくつくったしくみが生かされていないのではないでしょうか。区として、適切な活動支援が必要だと思います。相談員の初心者の活動として、不妊・去勢手術費用の助成金申請がされたケースについて、現場に行って正当性を調査し、手術の終了後にきちんと世話・管理されているか、あらかじめ作成したチェック表をもとに現場調査を担当するなどの役割を担っていただいてはいかがかと思います。このような活動の経験を積むことが、初心者にとっては何よりの研修になると思います。見解をうかがいます。

 

いま述べたように、野良ネコを増やさないための不妊・去勢手術の費用を、獣医師会の協力で区は負担しておられます。今年度予算ではメス1匹24,000円で80匹分、オス112,000円で同じく80匹分で合計288万円となっています。この事業は助成ではなく全額負担ということですが、これでは少なすぎる、野良ネコは減っていかない、という指摘はよく聞かれます。同じ予算なら、1匹あたりの金額を減らして、手術費用の全額ではなく一部を負担することとし、それでたとえ世話する人に不足分の負担が生じるとしても、その分対象とするネコの数を増やすべき、という声にはなるほどと思います。区のお考えはいかがか、おたずねします。

 

手術の際には、獣医師会との契約で予防接種などのほか、個体識別用にマイクロチップの埋め込みと耳ピアスをつけることになっています。しかしマイクロチップは、動物愛護管理法で飼われているペットには装着が義務付けられているものの、野良ネコには必要なしという専門家が多くいます。それ自体が数千円かかるだけでなく、専用の読み取りリーダーがなければ意味がない、しかもその読み取り器械はあまりにも高価であるため日本で普及しておらず、実用的とはいえません。

 

また、不妊・去勢手術がすでにされていることを示して二重にメスを入れられるのを防ぐため、として装着される耳ピアスは、とれやすい、炎症をおこすことがあるなどといわれ、施術済みのマークなら、耳カットで十分です。耳カットは虐待にあたるという人もおられますが、いまはピアスより耳カットが主流になりつつあります。マイクロチップの使用はやめ、その分の費用を手術後の血液検査に使う、あるいはより多くのネコの手術費用にふりむけられることが望ましいと考えます。お考えをうかがいます。

 

地域ネコの活動をしている方たちから、手術費用の申請時期が以前は年2回だったものが1回だけになったと聞いています。ネコの繁殖期がおおまかにいって年2回であることを考えれば、2回であるほうが現実に即しているうえ、生まれて半年過ぎたころに手術をするのが適切なので、申請の機会は年2回あるほうがしくみとして使いやすいといいます。現場からの声として要望しておきます。

 

飼い主のいないネコの世話について、昨年「共生プラン」にもとづき「飼い主のいない猫の世話・杉並ルール」が策定され、普及啓発のためのチラシが制作されました。「人と動物との共生」という理念が伝わる内容となっていると思いますが、広めるには簡略化するなどの工夫も求められるところです。また、ペットショップやペットフード店に置かせてもらうなども有効と思います。いかがか、お考えをうかがいます。

 

今回、ネコに絞っておたずねしましたが、「動物との共生プランへの提言」はイヌも鳥も、他の動物にも当てはまるものです。動物好きの人も苦手な人も、動物の命を尊重しともに気持ちよく暮らせる杉並区でありたいと願って、私の質問を終わります。

 

教育委員人事案件への反対意見

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                                          08 10.10 小松久子

教育委員の人事案件に対し、区議会生活者ネットワークとして反対の立場から意見を申し述べます。

 

10月6日に内示をいただいてから、今回推薦された方がどういう方か、どのような子ども観や教育観をお持ちの方か知りたいと思い、私たちはできる限り情報収集に努めました。しかしこの4日間では賛成と判断するに足る情報を得ることができませんでした。

 

生活者ネットワークにとって最大の関心事は、その方が子どもの権利についてどのような識見をお持ちかということです。「ひとづくり」というような、社会に役立つ子どもをつくるという考え方ではなく、子どもが学ぶ権利、遊ぶ権利、その子らしく成長する権利、意見を表明する権利などについて、十分に理解し、それらが一人の例外もなく保障されるように尽力くださる方かどうか。それが杉並の教育行政の要である教育委員となる方の最も重要な資質であると考えます。それを判断するだけの情報を、私たちは残念ながら持ちえていません。それが第1の理由です。

 

候補とされた方が女性でなかったことも、賛成できかねる理由のひとつです。今回、法改正により、教育委員の中に未成年の子どもの保護者が含まれていなければならない、という要件が加わったことを受け、現役PTA会員から選出を、とお考えになったことは妥当と思います。しかし、であればなぜ女性から選ばれなかったのでしょうか。現在PTA活動を担っている人たちがほとんど女性であり、かついまの教育委員に女性が一人だけであることを見れば、ここはぜひ女性を推薦いただきたかったと思います。

 

また、いまの教育委員選出制度そのものに問題があると考えます。私たちは、かつて中野区で実施されていたような、住民による投票で教育委員を選出する準公選制が採用されてしかるべきと考えています。首長のみが選任権を持つ現在の方式では、民主主義の理念が反映されません。教育委員会は「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」に基づき区長の行政権限から独立した合議制の執行機関として設置されるものとうたわれているにもかかわらず、その選任は区長が行うというのは、どうみても矛盾を感じます。

 

今後、制度改正に向けた議論が求められることを申し上げて、反対意見といたします。


08年第3回定例会 一般質問

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                                                                                         08 9.16 市橋綾子

私は、区議会生活者ネットワークの一員といたしまして、
1.障がい者のグループホームについて、
2.在宅介護における家族支援について、質問いたします。

 

先ごろ、知的障がい者やダウン症、発達障がい者の保護者会・家族会の方たちが、障害者自立支援法の抜本的見直しを求める集会を開き、その中で、施設から地域に移行して自立した生活をするには身近な地域での居住の場が絶対的に少ない現状を訴えました。また、障害者計画の策定に向け、障害者の自立した地域生活の実現と新たな障害者施策を検討している「東京都障害者施策推進協議会」が、障がい者の地域生活を進めるための提言をまとめた、との報道がありました。家庭からグループホーム(GH)への移行はあっても、入所施設からGHへの移行が進んでいない現状が述べられており、施設入所者がGHなどに入居する仕組みが必要、としています。このように、地域での居住できる環境整備が大きな課題になっています。

障害者自立支援法が全面施行されてから丸2 年がたとうとしていますが、当事者はもちろんのこと保護者の方たちの努力だけではなかなか自立に結びつかないこの法律に対して、抜本的見直しの訴えが大きいのも頷けます。この法で掲げている障がい者の自立した生活は、就労、住まいなど、地域の受け皿としての整備がなければ成り立たないことは明白です。

今回は、住まいの1つであるこのGHについて、なかでも主に知的障がい者のGHについてお伺いします。

 本題に入る前にまず、区の障害福祉計画について伺います。
2006 年にスタートした「障害者自立支援法」により、自治体は「障害福祉計画」の策定を義務付けられました。杉並区においては昨年3月に、第1期である来年 2009年3月までの「障害福祉計画」を策定し、現在、2009年4月からの第2期の計画改定の作業が行われ、素案がまとまったと伺っています。区として第1期の総括、また、次期計画の目標及び特徴は何かお示しください。

次に、障がい者のGH全般について3点お尋ねします。
「住まい」は、日中活動以外の主要な時間をすごす場所です。障がい者の地域で自立した生活を保障するには「支援のある住まい」の整備を進めていくことが必要です。GHは、少人数で、日常生活の支援を受けながら、一般の住宅で地域に溶け込みながら生活できる住まいの形態をいいますが、障害福祉計画の中で、このGHをどう位置づけておいででしょうか。おたずねします。

また、設置目標数、現時点での実績、収容総数は目標を達成しているのかについてもお示しください。

 

さらに、都外近県の施設を区が借りて区民が利用しているGHが複数あると聞きますが、この実態を区は把握していらっしゃるでしょうか。あわせてお伺いします。

続きまして杉並型GHについてお伺いします。

杉並区には杉並型と呼ばれる知的障がい者の訓練型GHが5 寮あります。訓練型というのは施設などを出て地域で生活するための訓練の場で、入居期間は3年以内とされています。杉並型の特徴は、自立支援法のGHでは定員4~7人に世話人1人の配置のところ、杉並型は定員3人に1人の配置になっていることがあげられます。手厚いサポートがある杉並型の機能は、施設や学校からGHに移る場合や、保護者がGHに不安を持っている場合など、滞在型GHに入居のための訓練ができる住まいとして重要です。

今後、GHを増やす計画のなかで、区内にある既存のGHを自立支援法に切り替えた場合、定員3名に世話人1人という杉並型の手厚いサポートは無くなるのではないかと心配する声があります。自立支援法におけるサービスに移行しても杉並型GHの機能は担保されるべきと考えますが、いかがでしょうか、おたずねします。

4つ目としましてGHの世話人についておたずねします。
グループホームには、作業所や勤め先から帰宅した居住者の生活をサポートする「世話人」がいます。

世話人は一人体制で、早いところで午後3 時から翌朝の午前9時の間、居住者とひとつ屋根の下で寝起きを共にし、食事の提供、健康管理・金銭管理の援助、日常生活に必要な相談・援助、自己決定を尊重する支援、危機対応、役所からの書類のチェックなど、さまざまな業務をこなすことが求められます。GHの管理責任者には、資格、経験、研修が求められている一方で、世話人に対しては、ほとんど何の資格・要件も要りません。世話人には常勤と非常勤がいますが、業務の中身は変わりません。また、常勤と非常勤は顔を合わせて情報交換をすることがほとんどなく、お互い戸惑いを感じながら働いている実態があり、GHで働く世話人にとって、相談ができる体制、情報交換の場、そして研修は必要なものになっています。

「やなぎくぼ」「すだち」「オブリガード」の三つの支援センター共催で行われている「世話人情報換会」は、世話人にとって情報交換の場としてだけではなく、仕事上の悩みを相談できる場としても重要な場になっています。しかし情報交換会は、世話人が勤務時間内に仕事を抜け出して参加できる体制が取れない状況から勤務時間外に開かれ、出席したからといって対価は支払われていません。ほとんどの常勤の世話人は参加していますが、非常勤の参加がないのが実情と聞いています。同じ仕事を担っているのですから常勤だけではなく非常勤の参加も必要でしょう。研修については、世話人の仕事に就く前、初めて3か月から6か月くらいの初任期、慣れてきた頃の現任期の3つの時期に行われることが望ましいといわれます。

以上、GHの世話人の問題点を縷々述べましたが、障がい者が24時間安心して暮らせる仕組みづくりを目指しておられる区として、このような世話人の状況を把握していらっしゃるでしょうか。

世話人の研修についても区としての支援が必要と考えますがいかがでしょうか。あわせておたずねします。

 

5つ目として今後のグループホーム設置についておたずねします。区はグループホームを計画的に設置していますが、新設の際、物件探しやマンパワーの確保などが難しくかなり時間を要すると聞きます。現在、東京都育成会、いたるセンター、済美会、同愛会、NPOゲンキふじグループの5つの法人と支援センターすだちが「グループホーム立ち上げ支援プロジェクト」をつくり、グループホームの増設に向けて、自主的に活動しています。空き家情報を入手することが難しい状況があることを区として認識しておられるのかおたずねします。また、GHの設置について具体的にどう支援していかれるのかお示しください。

 現在は空き物件があったところにGHを開設している状況と聞いています。今ある作業所や通所施設に通いやすいところに住まいであるGHがあるのが望ましいと考えます。区として、どの地域に設置するのか、という場所を含めたGHの設置計画が必要と考えますがいかがでしょうか。
お答えください。

 GHについて最後の質問です。GHの課題解決、また充実に向け3 点お伺いします。グループホーム入居者の生活を支えるには、利用者とかかわる人、たとえば通所先、家族、福祉事務所、世話人、相談支援事業所などが連携し、継続した生活の支援をしていくことが大事だと考えます。特に、区と相談支援事業所との連携がもっと必要だと思いますが、いかがでしょうか。おうかがいします。

 

区は昨年、障がい者が地域で自立し生活ができるまちをつくるためのネットワークの中核として「地域自立支援協議会」を設置し、現在、相談支援部会と地域移行促進部会が動いていると伺いました。相談支援については、やなぎくぼ、すだち、オブリガードの3つの生活支援センターと、いたる相談室、スギコの2か所の相談事業所が担当しています。相談事業所は今後、あと2か所の計画となっています。相談事業所の増設に向けて大事なことの一つ目は、身近にあることです。

この点で、今後配置にあたってはかたよりがない場所への配置を望みます。二つ目は、総合性のある相談ができるところと障害特性に対応して相談を受けられるところ設置です。やなぎくぼ、すだち、オブリガードは総合的に相談を受けると聞いています。相談事業所は、今後の相談者の需要を勘案して指定されることが期待されます。具体的には、精神障がいの分野の増加が想定されます。さらに、発達障害児・者支援が、最近の国の検討の中でも、区内の動向でも求められている状況があります。すでに開設されたいたる相談室とスギコは知的障がいを得意としていますので、あと2か所の相談事業所の開設については、配慮、ご検討が必要であることを申し上げておきます。地域移行促進部会も、入所施設から地域への移行を促進させるための活動に取り組んでおられ、今後に期待をするところです。

 

以上述べてきたように、GHにはさまざまな課題があります。まず第一に人材の育成や住まいの質を高めることが望まれ、そのためにも、人材育成部会、住まいの場部会の早期設置が必要と考えます。今後の予定をお示しください。第二に課題解決の体制づくりとしてGHの設置・運営のガイドラインが必要だと考えますがいかがかでしょうか。お伺いします。

障がい者が自立するためにGHはなくてはならない住まいの1つです。都の所管であっても区は充実に向け、しっかりと取り組んでいただきたいと思いますが、その決意をおうかがいして次の質問に移ります。

在宅介護における家族支援についてお伺いします。

国が行った調査によると、介護を抱えている65歳以上の人の割合が前回の調査より6.6ポイントアップして46.3%に、また、80歳以上のいわゆる老々介護は11.1%になった、との発表があり、介護にかかわる高齢者が増えている実態が明らかになりました。

昨年から、年金問題や後期高齢者医療制度に話題が集中して報道される状況が続いているなかで、再び見直しの時期を迎えている介護保険制度が埋もれてしまっています。当初、家族の負担を減らすための介護保険制度でしたが、2006年に行われた介護保険制度の見直しにあわせた運用により、同居家族がいるとサービスの利用が制限される事態になってしまい、介護保険制度が目指した「介護を家族だけで抱え込まず、社会で支える」という理念とは程遠いものになっています。

私ども生活者ネットワークは、これまでも高齢者と一緒に暮らす家族にスポットを当て、家族支援を訴えてきました。今回も、家族支援について3項目お尋ねします。

 

まずはじめに、保健福祉計画について3点おたずねします。

1点目は、今年度、区は第3期介護保険事業計画の見直しと共に保健福祉計画も改定するとしています。現行の保健福祉計画に「家族介護支援事業の推進」が5つあげられていますが、この内容はどのようなものかまずお伺いします。

 2点目です。おたずねした「家族介護支援事業」について、どのような総括がされたのでしょうか。そして、今回の改定の際に拡充する点、また、新規事業のお考えはあるのでしょうか、あわせておたずねします。

 

3点目です。高齢者を在宅で介護をしている家族は、高齢者への虐待や介護者の鬱などの問題に日々直面しています。誰かに聞いてもらいたい、わかってもらいたい、など助けを必要としている方たちがおられます。区は介護者支援をどうお考えでしょうか、おたずねします。

 2つ目、介護者サポーターについて3点うかがいます。
介護者サポーターとは、介護者が孤立せずに、家庭や地域で暮らしていくお手伝いを行う介護者支援ボランティアのことです。2005年から、区は介護者サポーター養成講座を開いておられます。講座の目的は何か、内容について、受講者数をうかがいます。

 2 点目。介護者サポート講座の修了生は、介護者の会にサポーターとして参加するだけではなく、介護者の会を立ち上げるなどの活動をしています。現在、介護者を支える介護者の会は区内15か所で開かれるようになりました。相談は基本的にケア24が担う部分ではありますが、介護者からは、家族の中に生じる細かい心のひだまではケア24にいらっしゃる経験の浅い若い担当者に言ってもわかってもらえない、介護の経験をした人に聞いてもらいたい、と介護者の会を必要とする声が多く聞かれます。今後、1つ1つの会の内容を充実させていくためにも、介護者サポーターのフォローアップ研修も必要です。今後、区はサポーターが継続して活動できるよう支援し、実際の活動については市民に託す、というような体制が求められますがいかがでしょうか。おたずねします。

3点目です。一つの介護者の会に少なくとも3人のサポーターが必要と聞いています。サポーターの養成が必要です。これまで培ってきた市民の知識と経験を生かして、サポーターの養成を進めていくべきと考えますがいかがでしょうか。お答えください。

最後に介護者を支える連携のしくみについておたずねします。
高齢者への虐待や介護者の鬱を回避するためにも、高齢者を抱える家族が介護者の会に参加することは有効なものと考えます。地域には、ケア24、 NPO団体、民生委員など、いろいろな団体が存在し、高齢者や介護者を支えていますが、各々が連携するしくみがありません。目黒区では保健師が家族会(杉並でいうところの介護者の会)を紹介するだけでなく一緒に会場に行くなど、家族会と保健師が連携して参加を促していると聞いています。区として、情報を発信し共有するなどの連携づくりを支援することが必要と考えますがいかがでしょうか、おたずねし、高齢者の在宅介護にたずさわる家族のストレスや負担感を少しでも軽減させて心のこもった介護ができるよう、区が尽力くださることを期待して私の質問を終わります。

08年第3回定例会 一般質問

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                                                                                                   08 9.16  小松 久子

 

私は、区議会生活者ネットワークの一員として、低炭素社会に向けた取組みについて、エコスクールについて、子ども・子育て行動計画について、以上3点質問いたします。

 

1番目の項目、低炭素社会に向けた取組みについてです。低炭素社会あるいは低炭素型社会というのは、炭素の使用の少ない、すなわち化石エネルギー使用の少ない社会、の意味です。ここ最近よく耳にするようになり、今年7月の洞爺湖サミットに向けたキャンペーンで福田首相が使用してから、温暖化防止を語る際のキーワードとして急速に広まってきました。これから質問する内容は、「温暖化防止対策」と言い換えてもよいのですが、温暖化問題の本質をより明確に、炭素に的を絞ったキーワードとして、「低炭素社会」という言葉を意識的に使っていこうと思います。

 

杉並区は最初の環境基本計画を1996年に策定し、2000年の基本構想「21世紀ビジョン」策定を受けて「区民が創る『みどりの都市』杉並」実現のため、と位置づけて計画を改定されました。現在の環境基本計画は2003年から2010年までとされ、次の改定のための検討が先ごろスケジュール化されたところです。この総括の時期にあたり、環境基本計画に関連して4点質問いたします。

 

区長から環境清掃審議会に見直し検討が諮問されたと聞いておりますが、区として、現時点での環境基本計画について、できたことは何か、できなかったことは何か、1点目として、評価と総括をおうかがいします。

 

2点目です。「4つの挑戦」で「CO2排出量を90年度比で2010年度2%削減」が掲げられています。区の計算によれば、2005年度時点の数値で13%増加という、たいへん厳しい状況となっていますが、達成の見通しはいかがでしょうか。おたずねします。

 

3点目。家庭・業務など民生部門の割合の大きい杉並として、温暖化防止対策でできなかったことについては、何が難しかったのか、どのように総括なさるのでしょうか。うかがいます。

 

先の洞爺湖サミットでは、「2050年に世界全体でCO2排出量半減」ということが合意されました。これについて、日本は国として長期的な視野での環境政策が求められるのは当然ですが、同時に杉並区も基礎自治体としての長期政策が重要になると思います。しかも長期とは言っても、「今できることからとりあえず始める」という悠長な取組みではこの高い目標はとてもクリアできるものではありません。ゴールをきっちりと定め、そこへ向かう道筋を描き設計する、バックキャスティングの手法が求められます。42年後のゴール達成のために、そこから長期、中期、短期と繰り上げて現在をとらえ、「いま何をすべきか」を導き出すことが必要と考えます。CO2削減達成のためのシナリオを描き、再生可能エネルギー導入を大きく推進させなければなりません。

 

区がこれから策定しようとしている改訂版環境基本計画では、CO2削減と再生可能エネルギー導入政策に比重を高めるべきと考えます。CO2の具体的かつ短期的な削減計画や、再生可能エネルギーの導入目標の数値設定、その達成のための区としての具体策が求められると思います。区の見解はいかがでしょうか。4点目としてうかがいます。

 

さて東京都は今年、環境基本計画を改定し、これに伴い環境確保条例が改正されました。大規模事業者に対しCO2削減を義務付け排出量取引制度を取り入れたこの条例は、国に先行する思い切った施策として評価したいと考えます。区はこのような都の政策をどうとらえておられるか。所見をおうかがいします。

 

早速当区でも該当する事業所は準備を始めていると思いますが、この本庁舎も、原油換算で年1,500キロリットル以上のエネルギーを使用する大規模事業所に該当すると聞いています。そこで、質問いたします。実行計画の立案スケジュール、進捗状況はいかがでしょうか。また、他の区施設や教育委員会所管の学校など、中小規模事業所を有する法人として、区は、温暖化対策計画書を取りまとめ、提出が義務付けられることになります。これら一連の立案についても、スケジュールと進捗状況はいかがか、おうかがいいたします。

 

ところで区は、地球温暖化対策法に基づいて地球温暖化対策実行計画を策定し、すでに実践しておられます。これがすなわち都が今回求めている対策に相当するものなのかどうかが、わかりません。地球温暖化対策実行計画と、今回都が定めた条例に基づく対策が、どう関連するのか、おたずねします。

 

東京都のこのような動きを、大規模事業者は社会の要請として受け止め、環境配慮にさらに努めるようになっています。自力でISO14001を取得し目標達成を目指せる大企業がある一方で、中小事業者の環境対策は遅れがちです。区内事業者の圧倒的多数を占める中小事業者こそ、区は環境対策支援の対象として力を入れるべきです。エコアクション21などの認証制度がもっと活用されるよう、区は取り組むべきではないのでしょうか。うかがいます。

 

06年に区が策定した地域省エネ行動計画では、家庭での省エネ作戦として、総合相談窓口の設置があげられ、先の6月より実施が開始されました。議会で「エネルギー・カフェ」を提案した者として、その実現に一歩近づいたことでもあり、歓迎しています。省エネ行動はライフスタイルにかかわることであり、また省エネ効果を高めるには住宅構造が大きく影響します。そのため専門家による適切な助言が有効で、相談から住宅の診断、さらに改修へとつなげることも必要になってきます。改築・改修の時に耐震の視点とともに省エネの視点も取り入れるべきですし、実際そのようなニーズは確実に増えています。消費者の立場にたった、安心して相談できるしくみとして機能するよう、相談窓口の拡充に努めていただきたいと思います。始まって3か月というところですが、これまでの利用状況はいかがでしょうか。うかがいます。

 

つぎに、再生可能エネルギーに関連して質問します。石油や石炭、原子力などの限られた資源を消費することによって得られるエネルギーと違い、自然現象の中で新たに生産可能なエネルギー、再生可能エネルギーの導入を、思い切って進めていかなければなりません。もっとも、原子力に関しては、有資源であることより安全性に信頼がもてないことのほうが問題としては重大なので、もとより推進する立場にないことは申し上げておきます。

 

さて、その再生可能エネルギー推進事業について、区は太陽光発電システム機器設置助成に取り組んでこられました。現在までの設置実績はいかがか、それをどう総括なさるでしょうか。また、設置した機器の発電量を把握しておられるでしょうか。助成したあとのフォローとして、発電量を把握し、削減できたCO2量実績などを区民に向け「見える」形でアピールすべきではないかと考えますがいかがでしょうか。うかがいます。

 

先だって東京都が太陽光と太陽熱エネルギーの利用拡大施策を打ち出したところですが、経済産業省も中小企業を対象に太陽光発電導入支援を強化すると発表しました。国が一時期、設置助成制度を打ち切ったときにも杉並区が助成を継続してこられたことは、要望した生活者ネットとして評価するものですが、杉並区としては都や国のそのような取組みをどのように評価するか、お聞かせください。

 

ただ、再生可能エネルギーを拡大させるには、いまの太陽光発電システム機器設置助成制度だけでは不十分ではないのでしょうか。また、助成だけに終ってしまいその後のフォローがないことはあまりにも残念です。すでに設置した世帯同士が情報交換できるようネットワーク化を促す、体験談の発信の場をもうける、などの施策が求められるところです。設置者がグループ化されることで、技術的あるいはシステム上の改善などメーカー側にはたらきかけることもしやすくなり、自然エネルギー関連の市場を活気づけることにもなると考えます。区の取組みを求めますがいかがか、おたずねします。

 

区内の太陽光の発電量や太陽熱利用機器による省エネ実績を「見せる」、発信する、ということを区はこれまでしてこられませんでした。市民の活動として、設置者同士によるネットワーク組織がすでにあり、ある団体のホームページでは、世帯ごと、月ごとの発電実績が、もちろん個人情報は伏せて、掲載されています。効果が「見える」ことで区民の設置動機を引き出すことにつながると考えます。区としてもこのような工夫をされてはいかがでしょうか。うかがいます。

 

区ではエネルギー消費削減の取り組みにより、99年度比で年間1億円以上の経費削減を実現しておられます。生活者ネットの提案で、この庁舎にもポスターでグラフにして掲示されるようになりました。確認の意味で、ここ数年の削減額をお示しください。

 

効果が「見える」ということは、先ほども申しましたがたいへん重要なポイントです。これをさらにもう一歩進めて、節減できた経費を環境インフラ整備、たとえば太陽光発電パネル設置を区内に拡大するなどのために振り向けることはできないでしょうか。その基金として有効活用されてはいかがかと思います。ご所見をお聞かせください。

 

一般区民にとって「省エネすることで経済的プラス効果になる」ことなしにCO2排出削減を実現することはもはや困難といわなければなりません。「炭素に価格をつける」、そして炭素消費を減らす方向へ誘導するという、国の思い切った政策がいま、必要なのです。また、環境への貢献意識を投資に生かすようなしくみもあってしかるべきです。自然エネルギー促進などのためインフラ投資をしたいと考える区民の意思を生かす道が考えられないものでしょうか。山梨県都留市で、市民参加型ミニ公募債を活用して小さな水力、小水力発電所が動き出した、というケースがそのヒントを与えてくれます。杉並で水力は難しいにしても、そのようなしくみとして、市民ファンドの設置や公募債の発行を検討されることを要望しておきます。

 

低炭素社会をめざした取り組みは区として喫緊の課題のはずです。全庁で取り組むため、組織の見直しを検討される必要があるのでは、と考えます。所見をうかがいます。

 

ところで、温暖化防止条例を独自に制定する自治体がふえてきたのは、注目すべきことです。人が生活し活動すると必ずCO2が排出されるのであれば、身近な自治体で、地域全体の総合的な対策が求められると思います。当区が地域省エネビジョン、地域省エネ行動計画を策定したのは、生活に身近な自治体として、地域政策の重要性を認識されてのことと考えます。この際、国の政策を待つのでなく、地域としてのエネルギー政策をもつことや、低炭素社会と資源循環型社会を一体的に作りあげていくことを区から発信することも、次のステップとして検討すべきときではないでしょうか。温暖化防止の単独条例を制定することは、区が温暖化対策に真摯に取り組む意思を示すという、強いメッセージになります。環境先進都市・杉並区として温暖化防止条例の制定を検討くださるよう、最後に要望して、同じく環境に関連したテーマ、エコスクールについての質問に入ります。

 

区は、建築や環境問題にかかわる学者、専門家、市民活動団体代表、小中学校の校長などをメンバーとしてエコスクール化検討懇談会を設置され、昨年の報告書に続いて第二次検討報告書を先ごろ出されました。1年前の報告書は施設のハード面についての検討でしたが、第2次は「既存校のエコスクール化」と副題にもあるように、視点を変えておられます。また、「エコスクールは施設と環境教育、環境配慮行動の3本柱」ということがつよく打ち出され、賛同するものです。今年改定された教育ビジョン推進計画において、重点事業にあげられている「エコスクールの推進」がこの3本柱を指していることは、申すまでもないでしょうが、環境教育ということでは、従前より学校教育の中で取組みがされてきました。それを、いま「エコスクール」を重点事業として位置づけ取り組むことの意味と、その目標・ねらいは何か、最初におうかがいします。

 

そして、今回の報告書を区はどのように評価なさるのか、2番目の質問です。

 

つづいて2点、関連してうかがいます。報告書では、既存校の断熱、緑化、自然エネルギーの利用、省エネなどのエコ改修メニューが示されました。既存校でCO2排出量削減を効果的に進めようとするなら、ハード面での改修が必要となります。耐震改修との兼ね合いや、生涯CO2排出量を考慮したうえで、各校ごとの改修スケジュール化が必要ではないでしょうか。これが1点目。

 

また、学校職員への意識啓発の必要が報告書で指摘されています。ISO14001の要求に適合するためにも、すべての教職員、給食調理員などが環境配慮行動を徹底するよう、啓発が必要と思います。学校施設の使い方、グリーン購入のガイド、などをふくめマニュアルの作成が求められますがいかがでしょうか。

 

以上2点うかがって、環境教育についておうかがいします。今回の質問の主眼です。

 

区内の小中学校では、これまでもエコスクール推進事業として保護者、地域の人たち、環境活動NPOなどの協働による環境教育が実践されてきました。どのような実践がされてきたのか、それに対し区はどのように評価しておられるのか。またこれまでの実践から見えた、当区における環境教育の課題は何か、おたずねします。

 

さて、報告書ではキッズISOの認定取得が奨励されています。区内のこれまでの取組み状況、そしてその成果はいかがでしょうか。今後、さらに取組みを充実させていくことが望まれますが区のお考えはいかがか、うかがいます。

 

また環境教育をすすめる体制のあり方について、報告書では具体的に提案されました。環境学習を担う推進組織、すなわち学校、学校外の専門家、環境教育推進のためのコーディネーターで構成する、「たとえば環境教育推進委員会」というものがそれです。環境教育は授業の内容にかかわっていくことであり、もしこの組織をつくるとすれば、どのような体制ですすめていくべきとお考えか。見解をうかがいます。

 

エコスクール化に向けた環境教育ということでは、いま現実に活動の実績を積んできている学校の状況を、推進体制を考えるうえで参考にすべきと思います。環境教育の知識や経験のある人が身近にいない学校現場では、その進め方についてとまどいや混乱が起こりがちであり、完璧なマニュアルがあれば万事うまくいくというものではありません。済美教育センター、杉並教育研究会の環境教育部会、区内の環境教育・エコスクールづくりの学習に関わっている環境団体、まちづくり団体、などが協働する形での体制がつくられることが望ましいと考えます。いかがでしょうか。区の見解をうかがって、3つ目の項目、杉並区子ども・子育て行動計画の質問に移ります。

 

「杉並区子ども・子育て行動計画」は、次世代育成支援対策推進法にもとづく行動計画として2005年に策定され、いまの前期計画は2009年度までとなっています。計画見直し、すなわち後期計画策定を視野に入れる時期となり、その検討に入っていると聞きます。先だって保護者対象のニーズ調査の報告もされたところですが、質問の1番目として、どのような体制・方法で検討され、そのスケジュールはいかがか、併せてうかがいます。

 

見直しにあたっては、いまの「計画」の評価・検証が必要です。区は「計画」そのもの、そしてそれに基づく実績をどのように評価なさるでしょうか。また、この間の社会情勢や子どもと子育て環境の変化をとらえ課題を抽出する必要があります。課題は何ととらえておられるか。つづけてうかがいます。

 

今回の見直しでは、ワーク・ライフ・バランスについての検討が重点課題としてあげられているとのことです。そこで、この点に関しておたずねします。ワーク・ライフ・バランスがクローズアップされたこと自体は評価するものですが、問題は事業者です。事業者の積極的な取組みがなければむずかしいのが現実です。

 

事業者の代表として、杉並区の状況についてまずうかがいます。今年度より育児短時間勤務制度が始まったところですが、区は、未就学児を持つ職員に対して、この制度がすべての職場で利用できるように配慮するべきと考えます。いかがでしょうか。

 

そして区内事業者に対して、ワークライフバランスについてのはたらきかけが必要と考えます。区として具体的に考えている対策はあるのでしょうか。以上2点、うかがいます。

 

つづいて、子育て応援券について5点おうかがいします。まず1点目です。子育て支援の切り札として打ち出された「子育て応援券」は、スタートして1年以上経過したところで、成果と課題が明らかになってきたのではないかと思います。区の見解はいかがでしょうか。

 

2点目。登録事業者数が増えるにつれ、親子参加プログラムとして英語教室や音楽教室、スポーツ教室、幼児むけ学習塾などの事業も対象になるなど、子育て支援の趣旨が拡大解釈されてきている状況が見られます。幼児教育推進をいちがいに批判することは避けたいとは思いますが、あきらかに当初の方針から逸脱しつつある面も見られます。区として、事業者向けに事業内容について指針を示しておられると思いますがいかがか、確認のためうかがいます。また区はこのような状況に対しどのような見解をお持ちでしょうか。

 

3点目。子育て応援券事業は、地域にとっては子育てを応援するまちづくりをすすめる事業であり、親自身もサービス提供者になるなど区民主体の子育て活動が広がることを期待して始まったと理解しています。この点について、成果はあったのでしょうか。区はどのように捉えておられるか、おうかがいします。

 

4点目の質問です。ひととき保育事業では、応援券がスタートして以来、子どもを預けることが容易になった分、キャンセルも多く、本当に必要な人がサービスを受けられない、という状況が生じていることを以前指摘しました。何か対策は講じられたのか。改善されたのでしょうか。うかがいます。

 

5点目。子育て応援券は、0歳から5歳までの子どもがいる世帯に対し、子ども一人当たり6万円ないし3万円分のチケットが配布されるという、思い切った施策であるだけに、他の世代から「不公平では」という声が聞かれることがあります。子育て世帯が他のすべての世代から温かいまなざしが向けられるよう、子育て応援券のしくみをつねに検証する必要があります。区の見解をおたずねします。

 

続けて、子どもが育つ地域をどのようにつくるか、という観点からうかがいます。子どもがのびのびと生命力豊かに育つ地域を私たちはつくる義務があります。それには、かつてあったような地域の子育て力を回復させ、コミュニケーション力を高めるようなしかけ、施策が必要です。預けあいや子育て支援事業立ち上げを促し、さらに区はそれを支援すべきと思います。いかがでしょうか。

 

杉並で実施されてきた子育てネットワーク事業は、地域で子どもにかかわる施設や関連団体などがネットワークするしくみです。これまでの活動を区はどのように評価なさるか、おうかがいします。

 

「子ども・子育て行動計画」は、「杉並区子ども・子育て将来構想」実現のための課題別計画とされていますから、「子育て」よりも「子ども」を先に置いた「将来構想」とした、その理念が反映されていなければなりません。現在の「計画」は多分に「子育て」部分に手厚く、「子ども自身の育ちを支援する」という側面が弱いと感じます。見直しにあたっては「一人ひとりの子どもを尊重し可能性を広げる」「虐待などの権利侵害から子どもたちを守る」目標に対する施策をぜひ打ち出していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。

 

当区では虐待防止の意味から、子ども家庭支援センターを調整機関として、要保護児童対策地域協議会が設置されていますが、今後さらなる強化が必要です。区の見解をうかがいます。

 

子どもを主と考えれば、待機児をゼロにするための規制緩和や保育環境の悪化など、福祉が低下されてはなりません。子どもの最善の利益が優先されなければならないと考えます。区の考えはいかがか、おうかがいします。

 

さて、計画の見直しにあたり区は保護者と子ども、2種類の調査を実施されました。質問の最後に、この調査に関連してうかがいます。

 

保護者の調査報告書を拝見して感じたのは、数値が実態を正確に映し出すとは限らないのではないか、ということです。従ってその結果分析には、ときに専門的知見による考察が求められます。子ども対象の調査も行われたようですが、このような点に考慮する必要があると思います。お考えをうかがいます。

 

4年前の区の調査では、子どもの自己肯定感について86.2%の小・中・高校生が「自分が認められていると感じる」という結果が出ています。しかし一方東京都が06年に実施した「思春期の心理と行動に関する意識調査」においては、まったく別の結果が報告されています。都立高校生と都内公立中学生を対象に実施したものですが、「不安・抑うつ感が高く、自己肯定感が低い」という結果で、ちなみに他の自治体調査でも、自己肯定感の低さが表われています。杉並区の子どもが特別とは考えにくく、設問の方法によるものと思われます。実態を正しくとらえない限り、「構想」でうたわれているような、「一人ひとりの子どもを一人の人間として尊重する」施策を打ち出すことはできません。

 

生活者ネットワークは、4年前の調査のときにも「子どもの実感調査」が必要だと述べました。今後実施される調査において、設問のしかたなど精査し、子どもたちのリアルな実態があぶりだされるよう、また子ども自身の実感が大人である私たちに理解できるよう、工夫されるべきと考えます。見解を最後にうかがい、「杉並区子ども・子育て将来構想」で描かれた将来像「子どもたちが自らの可能性を広げ、存分にその力を発揮していけるまち」の実現を願って、私の質問を終ります。

区議会第2回定例会一般質問全文

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080616 小松久子

 

私は、区議会生活者ネットワークの一員として、学校図書館の充実について、廃プラスチックの資源化について、みどりの確保について、以上3点、質問いたします。

 

 学校図書館の充実について 

OECD経済協力開発機構が2006年に行った国際的な学習到達度調査の結果が昨年12月に発表され、日本の高校1年生の科学的リテラシー、読解力、数学的リテラシーのいずれも低下していることが大きく報道されました。低下とはいっても、あくまで国際的な比較評価ですが、特に読解力の低下の著しいことが日本の子どもの読書離れと関連しているのでは、ということは容易に推測されるところです。

 

そうしたなか、2007年の小学生の読書量が4年前と比較して3.5倍、中学生は2.3倍へと飛躍的に伸ばした宇都宮市の取組みを、地方紙の記事で読みました。宇都宮の子どもたちがなぜそんなに本を読むようになったのか、市教育委員会は「図書館司書を06年から全小中学校に配置し、読書活動の充実が図られた」と分析している、と記事にあります。2年間で大きな成果を挙げたことになります。

 

さて、杉並区は「教育は百年の計」として教育立区を掲げ、意欲的な取り組みが広く内外に伝えられています。またブックスタート事業を全国に先がけて立ち上げるなど、子どもの読書推進に力を入れてこられたことは一定の評価に値するものと思います。しかし、こと学校図書館の充実に関しては、残念ながら後れをとっていると申し上げなければなりません。杉並の学校図書館が単に「本がある部屋」、図書「室」であって、オープンスペース形式の新築校を別にして多くの場合「ふだん鍵のかかっている、だれもいない部屋」になってしまっているのは、たいへん残念であり、杉並の子どもたちにとって不幸なことです。

 

では、学校図書館は本来どうあったらよいのか、ということになりますが、今回私が質問にとりあげたのは、この6月は杉並区こども読書月間でもあり、学校図書館における司書の重要性を、ぜひとも区に受け止めていただきたい、と考えたからです。

 

私は数年前、区内のある小学校の図書館でボランティア活動をしている女性から、「学校に図書館がなくてはならないものであるように、図書館には司書がなくてはならないのに、杉並区ではそのことが認識されていない」という訴えを聞きました。その人は学校司書の資格をもち、当時地域で子どもと本を結びつける文庫活動にかかわりながら、学校での子どもと本の出合いをたすけ、また本を通した子どもの学びを支援したいと図書館活動に取り組んでいたのですが、そのような図書館司書という役割の重要性が学校側には認識されておらず、一ボランティアに過ぎないその人は、本の並び替えと整理、貸し出し・返却の受付担当を超えるような仕事には手をつけられず、意欲も情熱も空回りするばかり・・・と徒労感を訴えていました。

 

その後も私たちのもとには学校に司書の配置を求める声が届けられ、生活者ネットワークとしては、区内各校に専任司書を配置するよう、毎年区に予算要望してきましたが、一向にかなえられていません。

 

区の実施計画には学校図書館のITシステムの整備・運用が載っていますが、それを動かす「人」の配置がイメージされていないと感じます。先ごろ改定された教育ビジョン推進計画でも、事前に募集された区民意見に「専任司書の配置を」という要望が4件出されていましたが、地域の人材活用という形でしか反映されていません。

 

すべての子どもにとって、本と出合い、本に親しみながら成長することがその育ちを豊かなものにする、ということに異論を唱える人はいないと思います。読書は子どもの知的成長、心の成長に欠かせないものです。昨年改定された「杉並区子ども読書活動推進計画」では、「学校においては、幼稚園から高校生までの各段階に応じ、あらゆる場面で子どもが自主的に読書活動に取り組めるよう、読書の楽しさを実感させ、読書習慣を身に付けさせるとともに、文字・活字文化振興法の趣旨を踏まえ、子どもたちの言語力をはぐくんでいくため、学校図書館の充実に取り組みます」と述べられています。

 

学校図書館は、第一に子どもが確実に本と出合える身近な場所であり、子どもにとって心躍る場所でなければなりません。学校図書館は、本を整備して子どもの読書指導を行うだけでなく、学習全般を総合的に支えるなどの役割も担っていると考えますが、区の認識はいかがか。また教育課程の中に学校図書館はどのように位置づけられているか、まずこの2点をうかがいます。

 

また、先に述べた「子ども読書活動推進計画」において、区は学校図書館の充実を重点施策に挙げておられます。具体的には何を課題とし、どう充実させようとしておられるのか。おうかがいします。

 

97年改定の学校図書館法では12学級以上の規模の学校には司書教諭を配置することとされました。

当区では12学級未満の学校にもすでに配置されているとのことですが、この司書教諭について、3点おたずねします。1点目。その役割と、現在の設置状況はいかがか、うかがいます。

 

2点目。当区では図書担当教諭を各校で選任していると聞いています。その役割はどのようなものでしょうか。司書教諭と図書担当教諭のちがい、両者の関係と役割分担についておたずねします。

 

司書教諭が必要とされる本来の目的があるにもかかわらず、実際にはその業務にあてるだけの時間軽減などの配慮がなく、先生たちは教務の忙しさのためにその役割が果たせていない現実があります。図書館に常駐の担当者がいないため、昼休みでさえ鍵がかかっている学校が少なくない状態だということも聞きます。このような状況を区は把握しておられるでしょうか。そしてそれをどうお考えになるか、3つ目としてうかがいます。

 

後ほど述べるように、一部の学校では司書の資格を持つボランティアが奮闘ていますが、待遇は不安定で個人の熱意に負っている状況です。校長の裁量により報酬を得てはいるものの、その校長が転任すればいつ状況が変わるとも限りません。学校司書と司書教諭は異なり、司書教諭には一教員としての任務があるので、専門職としての司書の役割を担うことは無理なのです。本来は両方とも配置されることが望ましいのですが、人事権を持つ東京都は専任司書を配置する考えがありません。そのこと自体は問題ですが、教育立区をめざす杉並として、区独自で司書配置に関する何らかの改善策に取り組むべきだと思います。見解はいかがでしょうか。

 

杉並の公立図書館には必ず司書が常駐しているのに、学校には専任の司書が配置されていません。先週6月13日付けの朝日新聞でも報道されましたが、「学校図書館を考える全国連絡会」という市民団体が昨年、都内の公立小中学校における学校司書など図書館指導員の配置状況について調査したところ、07年5月現在、23区中9区、30市町村中19市町で何らかの形で専任の指導員が配置されていました。非常勤職員、臨時職員、有償ボランティアなど、いずれも雇用形態は不安定で正規の職員はひとりもいませんが、専任の専門家が各校にひとりいる、ということの意味は大です。

 

ところでこのときの調査では杉並はゼロとされましたが、実は、有償ボランティアの形で司書の有資格者が、学校図書館を本来あるべき充実した場にしようと貢献している学校が杉並区にもあります。しかしそのことが他の学校に共有され広がっていかないのはどうしたことでしょうか。「区内の全校に専任・専門・正規の司書配置を」という要望に対し、一度に無理でも、数年かけて設置していく、現在ボランティアで活動している人の中から有資格者を専任に位置づける、司書の有資格者で学校図書館の改善に力を貸してくれる人を広く区民から募る、などできることから取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。区の見解をうかがいます。

 

ボランティアの活用は、杉並に限らず、いま学校でさかんに進められています。図書ボランティアとして本の整理や読み聞かせ活動に手を挙げる人は多く、ボランティア活動に関心のある多くの人にとって図書館の仕事は意義のあることと受け止められているのだと思います。そしてそういう人たちが現実に学校図書館の運営を支える力になっていることは確かです。けれども志のあるボランティアだけでは、学校図書館が本来の目的にそって有効に機能していくことはむずかしいといわなければなりません。ボランティアの活動がいかされるよう、その人たちをまとめ、専門的知見から指示を出し、仕事をコーディネートする責任者が必要であり、その意味でも司書は必要と考えます。見解をうかがいます。

 

本の廃棄・選定にも、司書は力を発揮します。図書館における図書の充実度は、購入にかける金額や本の冊数など「量」はもちろんですが、それ以上に、どんな本をどのような基準でおくのかという「質」でこそ量られるのではないでしょうか。子どもにとって、また先生たちにとって必要な本を常に配備するには司書としての専門知識が必要です。セピア色に変色した大昔のカビ臭い文学全集や、資料としてはすでに使えなくなった百科事典が貴重なスペースをふさいでいるのを見るのはつらいものです。調べ学習の支援にあたっては、常に新しい情報を積極的に取り入れて本の選定にあたることが求められ、そのさい子どもの教育課程、学校の教育方針を理解していることが前提になります。ということは、司書は他の先生たちと同じように、「職員会議に出られる」位置づけであるべきなのです。これは、後で述べるように都内のどこでも実現していませんが、たいへん重要なポイントであるということだけはここで強調しておきます。

 

さて、区の実施計画、教育ビジョンの学校IT化推進計画に沿って、図書館のITシステム構築に向けパソコンの全校設置が進められています。その整備状況についての質問です。データ入力やバーコードを貼る作業の進捗状況、活用状況が、学校間で相当異なっていると耳にします。ボランティアが多く作業にあたったようですが、図書の専門家でも責任者でもないため現場で混乱が生じ、学校によってはさまざまな不具合を抱えたまま、使われていないとも聞きます。地域図書館や他校の図書館とのラインはつながっているのか、日常的に活用されているのか、各校の状況を区は把握しておられるでしょうか。IT化を進めるうえでも、図書館が機能を発揮するには「人」が必要と考えますが、区の見解をうかがいます。

 

学校図書館と地域図書館のよりいっそうの連携も望まれます。杉並にはいま、中央図書館と昨年開館した今川図書館を含め14の区立図書館があり、授業で使用する本の団体貸し出しや調べ学習への対応、教員への資料の提供など、学校との連携が図られています。しかし中央図書館には、各校の抱える課題に対し、図書館施策を総合的に統括し補完する機関として、適切な支援がさらに求められるところです。中央図書館施策の中には学校支援担当が置かれています。ここでの役割は何でしょうか。これまで述べてきたような問題の解決に力を発揮していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。おたずねします。

 

IT化の進む現代に欠かせない教育として、情報リテラシーに関して質問します。先ほど冒頭で、OECDの調査結果から科学的リテラシー、数学的リテラシーという言葉がでてきました。リテラシーとは文字の読み書き能力のことをいい、読書はその能力を磨き高める効果をもたらします。情報が洪水のようにあふれ、自分の頭でものを考えずにすんでしまいがちな現代社会にあって、膨大な情報を分析し自分に合うように使いこなす能力、すなわち「情報リテラシー」をはぐくむ教育が欠かせないものとなります。情報を読み解いて判断し、取捨選択し活用する能力を養うことは、子どものうちから始める必要があり、学校図書館で血の通った図書教育が行われていれば、その実践が期待できると考えます。区の見解をおうかがいします。

 

この項の最後に、つい先日ある人からいただいたお便りをご紹介します。その人も区立学校の図書館でボランティアをしてこられました。こう書かれています。「私は3年間ボランティアで学校司書を務め、たいへんやりがいのある仕事だと感じました。この3月で退きましたが、それはボランティアの立場の限界を感じたからです。良書をそろえて子どもたちに手渡すという仕事に本気で取り組みたいと考えた時、職員室で発言の機会もなく、児童の名簿も手にすることのできない身で、空回りしていく自分にもどかしい思いがしました。とりわけ、図書予算を有効に活用するには、もうすこし意見を述べたいと思いました」。子どもとコミュニケーションをとりながらの学校図書館の仕事が、時間の切り売り感覚では務まらない、奥の深いものなのだと教えられます。また不安定な形での登用がその人の能力を十分に生かせていない歯がゆさを感じます。

 

しかしお便りには続きがあります。「ボランティアとしては力を尽くしたと思っています。いつか、チャンスがあったらまた学校司書として勤めたいと思っています。」と締めくくられます。資格も能力も熱意もある人たちのエネルギーを投入するに足る学校図書館、そして何より、子どもたちにとっての豊かな教育に資する学校図書館の構築に、区が最大限ご尽力くださることを期待して、次の質問に移ります。

 

 廃プラスチックの資源化について 

増え続けるプラスチックごみの処理について、生活者ネットワークは「焼却は資源として循環させる方策が十分尽くされたうえでの最終選択とすべき」と考え、資源化なき安易な焼却に対しては警鐘を鳴らしてきました。杉並区が、いわゆる「杉並病」という負の経験を教訓としてリサイクルに真摯に向き合い、23区の中でも先進的に取り組んでこられたことには、敬意を表するものです。そこを出発点として、区における廃プラの今後のあり方を考えていきたいと思います。

 

4月1日より容器包装プラスチックを除く廃プラスチックの分別変更による「サーマルリサイクル」本格実施が始まりました。2か月経過したところですが、本格実施前と比較してごみ量はどう変化したか、またその変化を区としてはどのように分析・評価しておられるか。この2点をまずうかがいます。

 

集積所のようすを見ると、プラスチックが相変わらず不燃ごみとして出され、資源ごみか可燃ごみのいずれかへと分別変更になったことをまだ理解していない世帯が相当数あるのでは、と思われます。区民の周知状況について、区はどのようにとらえておられるでしょうか。分別変更に対する苦情や問い合わせ等はきているのでしょうか。あわせておたずねします。

 

これまでのところ、おおむね区民は区のリサイクル推進方針に賛同し、分別変更に理解を示していると思います。区は昨年来、事前準備として相当数の地域説明会を開催してこられましたが、地域の団体や市民グループも自主的に学習会をもつなどしてきました。そのような学習会に私も何度か参加しました。容器包装プラの分別は、私の住んでいる今川地区では7年前から区のモデル実験地域に指定されて経験を重ねてきていますが、区内3分の2のエリアではこの4月から分別するようになったばかりなので、まだ悩みながら試行錯誤中のようです。容器包装プラと製品プラの区別がわからなかったり、可燃か不燃かで迷ったりするケースは多くあります。

 

たとえば化粧品のコンパクトケース。プラマークがついているけれど鏡が貼ってある場合がよくあります。鏡はプラではないからどうするのか。このままで資源ごみに出したらどうなるのか。鏡をはがさなくてはいけないのか。それとも不燃ごみに出した方がいいのか。

 

またクリーニング屋で入れてくれるポリ袋はなぜプラマークがないのか。マークがなくても資源として出していいのか。マークがなければいけないなら、それはなぜなのか。あるいは、汚れたポリ袋はなぜ可燃ごみに出すのか。

 

ごみの分別の話はどこでも盛り上がるのですが、でも区民が一番知りたいのは、「なぜ」の部分です。「なぜそうなのか」根拠を理解して自分で判断したい、と考えるのは当然だと思います。これからは容器包装リサイクル法と容器包装リサイクル協会のことやリサイクルの仕組みについて、さらに、資源化された後の行方についても、区は区民に対し、もっと伝える努力をしていかなければならないと思います。そして焼却するプラを減らし資源化できるプラを適切に分別して、資源としての質を高めていく必要があります。このような周知・啓発について、区はどのようにすすめていこうとしておられるのか、うかがいます。

 

先ごろ、生活者ネットワークと連携する市民グループが、新たに廃プラの今後を考える市民団体「23区プラスチック懇談会」を発足させました。その第1回目の集会に先立ち、生活者ネットワークは23区のプラスチック資源化状況と経費負担について調査し、すべての区より回答を得ました。杉並区では容器包装プラの収集・運搬・処理に8億2500万円かかっており、清掃事業費全体に占める割合が8.7%と23区中で比較的高い値になっています。プラの資源化は必要なことですが、このように経費負担が区の財政に重くのしかかっていることは問題でもあります。プラごみそのものの発生が抑えられれば、経費は削減できるわけですし、本来プラ資源化の経費は生産者の責任において負担されるべきです。3Rの最初のR、リデュース、すなわち発生抑制と、生産者責任の追及がさらに求められるところです。区としての取組みが必要ではないでしょうか、おうかがいします。

 

また、プラスチックをできるだけ燃やさずに資源化していこうというとき、できる限り均一な、質のよい資源を収集することが必要と思いますがいかがでしょうか。うかがいます。

 

最終処分場の寿命はあと30年といわれてきましたが、50年と訂正されました。ますます、今すぐ焼却しなければならない必然性があるのかと疑問がふくらみます。また、ごみが減っているのに清掃一部事務組合の分担金が増えていることをほとんどの区民は知りませんし、まして、なぜそうなのか知る由もないでしょう。一組は23区民に対して説明責任を果たすべきです。今後家庭ごみの有料化の検討が始まるようですが、ごみ処理経費として一組にはすでに区の会計から分担金を支払っていること、そのうえで区民にさらなる負担を求めるものであることについて、区民が理解していることが前提となるべきでしょう。しかし区民の理解度は低いと思います。区としても、区民に対し、一組についての周知を図る必要があるのではないでしょうか、うかがいます。

 

さて、去る3月14日、特別区長会は、可燃ごみを自区内で処理しきれない区が、公平性を図るため他区のごみを引き受けている区に対し1トンあたり1,500円の負担金を支払うことで合意に達しました。「ごみ戦争決着」として新聞等でも報道されました。最大の受け入れ区となる江東区には他の区より合計2億5000万円が支払われる計算になりますが、お金で決着がつけられることに納得がいかない江東区民も多いと聞きます。江東区とかつてごみ戦争を経験し、お金ではない形での決着に至った杉並区としては、今回の区長会決定をどのように評価なさるのでしょうか。見解をうかがいます。

 

ところで、ごみ問題の情報誌『月刊廃棄物』の今年1月号に、プラスチック容器包装のリサイクルに取り組む首長として山田区長へのインタビュー記事が掲載されました。この項目の最後に、この記事に関連して質問いたします。

 

区長は、「収集から処理まで一本の線でつながっていることを考えると、隣り合う区やごみ政策の方向性が歩み寄れる区が協定を結んで、処理施設を役割分担していく方法もある。清掃工場を持っている区が先頭に立てば、『燃やすごみを減らす』という意向が反映できる。」と述べておられ、共感するものです。

 

ごみ減量と資源化に積極的に取り組み、かつ自区内に清掃工場を持つ杉並区こそ、まさに先頭に立って他区に呼びかけていくべきではないのでしょうか。あるいは、杉並と同様に容リ法に基づく廃プラ資源化に取り組む千代田、中央、新宿、葛飾、江戸川や、10月から全区展開を実施する練馬、中野などと連携した動きを作っていくことも可能ではないのでしょうか。

 

さらに区長は、「資源化を進めることで区民の手間や、分別収集の費用をかけている以上、その見返りとして不要になった工場を減らさなければならない。焼却施設が減り、埋め立てごみも減り、負担も経るという将来の利益を、分別収集にかかる費用に還元するのがふさわしい。そうしたしくみができれば、リサイクルはさらにすすむだろう。」とつづけ、焼却施設縮小論に言及されています。

 

杉並清掃工場の建て替えを控えて検討に入ろうというこの時期に、ある意味、大胆とも、また勇気ある発言とも取れますが、共感できるものがあります。これらの発言について、あらためて区長ご自身からお考えをうかがいたいと思います。いかがでしょうか。

 

生活者ネットワークは、プラスチックは「埋め立て不適」であるだけでなく「焼却不適」でもあると考えています。できるだけ燃やさず、生産者の責任において資源化されるようなしくみがつくられるよう、市民発の提案活動をさらに広げていきたいと思います。

 

 みどりの確保について 

2007年度版「みどりの実態調査」報告書が先ごろ出されました。緑被率は前回5年前の調査時に20.9%だったものが今回21.8%になり、わずか1ポイント弱ですが上昇しています。これを区の緑化政策の成果と考え評価したいと思います。ですが内訳を見ますと、草地、農地、屋上緑化が若干増えているものの、樹木被覆地が減少しています。報告書では、この減少の主な理由は、屋敷林をはじめとした住宅地内の樹木被覆地の減少によるもの、とあります。草地や農地は比較的短期間で生成することができるのに対し、屋敷林は数十年から百年の年月をかけて出来上がるものですから、ひとたびそれがなくなれば、復元させるには同じだけの時間がかかるか、もしくはもう復元できないということであり、単にみどりの消失と言う以上の、重い意味があります。

 

屋敷林が消失するのは、ほぼ100%、その土地が個人所有のもので相続が発生した場合といってよいでしょう。今の法制度の下では、相続税を支払うために屋敷林を含む土地を売却せざるを得ず、その土地にマンションや戸建の住宅を建てるため樹木が伐採される、という問題が繰り返されています。現にいま西荻地域で起きている、1本のケヤキの木をめぐる問題は、まさにそのような例にあたります。

 

先の報告書には、区の貴重木は46本指定とされていますが、そのうちの1本はすでに指定解除され、いま存続の危機にあります。この問題について、他の議員からも質問が出されましたが、生活者ネットワークとして、みどりを確実に担保することは重要と思い、一部繰り返しになりますが質問いたします。

 

2000年に貴重木に指定された西荻北のケヤキは、相続税の問題からその土地の所有者が最近変わり、伐採の可能性が出てきました。これを危惧し「切らないで」という声が広がり、存続を望む内容の署名が、2か月の間に8000筆以上集まったのは、この木がいかに地域の人たちから愛されてきたかを物語っています。

 

樹齢200年におよぶと言われる株立ちの巨樹は西荻地域のランドマークとされ、最近ではそのブロッコリーを拡大したような形から「トトロの樹」というニックネームで呼ばれています。株立ちというのは、根本から何本もの幹を立ち上がらせた樹形だそうです。

 

ここで、質問いたします。みどりの確保という視点から、区は「貴重木」の意味をどうとらえておられるでしょうか。また、すでに貴重木の指定が解除されはしましたが、西荻北のケヤキの価値をどのように評価しておられるか。うかがいます。

 

先日、8648筆の署名が地域の人々から区長に提出された場に、私も他会派の議員の方たちとともに同席いたしました。現在の所有者にはこれまで切らずに待っていただいているようですが、1本の木に対して多くの住民や議会からも党派を超えて存続の希望が出されたことを区はしっかりと受け止め、所有者にはたらきかけていただきたいと思います。そして「みどりの都市」を掲げて緑化の推進に取り組んでこられた杉並区は、この「トトロの樹」を保全するために、あらゆる可能性を追求していただきたい、その覚悟のほどをうかがって、私の質問を終わります。

〔学校図書館の充実について〕

【Q】 ● 学校図書館は本を整理して子どもの読書指導を行うだけでなく、学習全般を総合的に支えるなどの役割を担っていると考えるが、区の認識はいかがか。

    ● 教育課程の中に学校図書館はどのように位置付けられているのか。

         「子どもの読書活動推進計画」において、学校図書館の充実を重点課題としているが、具体的には何を課題とし、どう充実させていくのか。

         情報を読み解いて判断し、取捨選択し活用する能力を養うことは、子どものころから始める必要があり、このためには、学校図書館で血の通った図書教育が必要であると考えるが、見解を伺う。

【A】  学校図書館は、学校の教育課程の展開に寄与すること、児童・生徒の健全な教養を育成する事を目的として設置しているものです。

     教育委員会では、学校図書館が、この役割を適切に果たせるよう、様々な価値観や豊かな想像力を涵養する読書活動推進の場として、また、調べ学習における問題解決能力や資料活動能力等の付与にみられるよう、各教科、領域、総合的な学習の時間等における児童・生徒の主体的、意欲的な学習活動充実の場として活用されるようその充実に努めているところです。

     次に、子ども読書活動推進計画において学校図書館の充実を重点課題とした理由ですが、各学校間の取り組みに差があり、必ずしも全ての学校で、ただ今述べた役割が期待通りの成果を挙げていない現状を踏まえ、各学校がその実情に応じ、子どもの読書活動の推進、教育課程での効果的活用ができるよう、計画的な図書の購入など適正な蔵書管理、「学習・資料センター」に向けた取り組み、学校図書館システムの導入、地域の人材を活用した運営充実に取り組むものとしたものです。

     最後に、学校図書館での血の通った図書教育の必要性ですが、ご指摘のとおり、情報を読み解いて判断する力、情報を取捨選択し活用する力を養うことは、子どもたちの教育に欠かせないものです。学校図書館を活用した教育課程の展開に当っては、この点にも十分留意し、図書教育の充実を進めていきます。

 

【Q】 ● 司書教諭の役割と現在の設置状況はいかがか。

         杉並区では、図書担当教諭を各校に配置していると聞くが、その役割はどのようなものか。司書教諭と図書担当教諭の違い、両者の関係と役割分担について伺う。

【A】  司書教諭は学校図書館法により、12学級以上の学校に置くことが定められており、本区では小学校全校に、中学校は数校を除いてほとんどの学校に配置しています。司書教諭の業務は、学校図書館での図書の選定・収集・整理・管理などです。また、司書教諭とは別に各学校の実情に応じ、図書を担当する教諭を置き、司書教諭のもと補佐的な業務を担っています。

 

【Q】 ● 図書館に常駐の担当者がいないために、昼休みでさえ鍵がかかっている学校図書館があると聞く。このような現状を区は把握しているか。

         教育立区をめざす杉並区として、専任司書の配置について、区独自で何らかの改善策に取組むべきと考えるが、見解はいかがか。

         図書ボランティアの活動が生かされるよう、ボランティアをまとめ、専門的見地から指示を出し、仕事をコーディネートする責任者が必要であり、その意味でも専任司書を配置すべきと考えるが、見解を伺う。

         現在ボランティアで活動している人の中から有資格者を専任司書として雇用したり、司書の有資格者で学校図書館の改善に力を貸してくれる人を広く区民から募るなど、できることから取組むべきと考えるが、区の見解を伺う。

【A】  専任司書の配置について区独自に改善策に取り組むべきとの指摘ですが、区では、司書教諭、図書担当教諭のもと、地域住民等のボランティアとともにその運営の充実に取り組んでいるところです。今のところ、学校図書館に専任司書を配置する考えはありませんが、司書有資格者も含め幅広く人材を募り、ボランティアの活用を図っていきます。

     次に、図書ボランティアの活動が生かされるよう、専門的立場からコーディネートをする責任者が必要ではとのことですが、その役割は、基本的には司書教諭等が果たすべきものと考えます。その役割を支えるボランティアの育成、活用にも努めていきます。

     なお、図書館が昼休みに開館していない学校が一部ありますが、早急に改善を図ります。

   

【Q】 ● 図書館システムでは、地域図書館や他校の図書館とのラインはつながっているのか。システムは日常的に活用されているのか。IT化を進める上でも図書館が機能するためには、人が必要と考えるが、区の見解はいかがか。

 

【A】  ネットワーク化についてですが、現在、地域図書館と各学校間のシステムは接続されていませんが、学校関係者および区立図書館職員で構成する「学校図書館連絡会」において、ネットワーク化に向け、検討を進めているところです。

     学校図書館システムは、子どもたちが本に親しみやすいよう、書名や作者をはじめキーワードによる検索も簡単な操作で行うことができ、多くの学校で活用されています。IT化は、図書館運営の効率化に資するものと考えます。

 

【Q】 ● 中央図書館施策の中に、学区支援担当が置かれている。この役割は何か。これまで述べてきた問題の解決に力を発揮していただきたいが、いかがか。

【A】  学校支援担当は、学校図書館や教師など学校への総合的な支援を行うために、平成19年度に新たに設置したものです。現在、選書や蔵書管理への相談・助言など学校図書館への運営支援、調べ学習に対応した図書資料の整備貸出しなど資料提供の充実、ブックトークなど児童生徒への読書活動支援に取り組んでいるところです。

     ご指摘の学校図書館の運営上の課題についても、学校図書館への運営支援の中で、運営の中心となっている司書教諭、ボランティアを対象に情報提供、研修、講演会を実施することとしています。今後も引き続き、学校図書館の運営を支える人材の資質向上に向け、図書館の専門性を生かし、必要な支援に取り組んでいきます。

 

〔廃プラスチックの資源化について〕

【Q】 ● 「サーマルリサイクル」の本格実施が始まった。ごみ量はどう変化し、区はどのように分析・評価しているか。

【A】  本年4月からサーマルリサイクルの導入を含め、分別方法を変更していますが、4月の平均日量の比較では、可燃ごみは前年比で11%の増、同様に不燃ごみは、78%の減です。また、プラスチック製容器包装、ペットボトルの資源回収につきましても、収集エリアを区内全域に拡大したことにより回収量が大幅に増加しています。

     今後、ごみ量の推移を見守る必要があるとともに、分別や周知の不徹底など、課題も少なくありませんが、一定の収集実績により、資源化を一層推進し、資源循環型の地域社会を実現していくための第一歩を踏み出すことができたと考えています。

 

【Q】 ● 分別変更をまだ理解していない世帯が相当数あるのではと思われるが、区民の周知状況について区はどのようにとらえているか。

         容器包装プラと製品プラの区別がわからなかったり、可燃か不燃かで迷ったりする場合は多い。複合素材や汚れのついたものの分別基準はどのようなものか。

         リサイクルの仕組みや、資源化された後の行方についても、区はもっと伝える努力をしていかなければならない。このような周知・啓発について、区はどのように進めていこうとしているのか。

【A】  区民への周知状況ですが、ご指摘の通り、分別方法や収集曜日の変更などについて、区民周知が十分とは言えない実態もありますので、区民の方々の声を踏まえ、今後一層、丁寧な対応を図っていきます。

     次に、分別基準についてですが、プラスチック製容器包装は、識別表示の「プラ」マークにより分別をお願いします。

    食品残渣等について、容易に付着物を除去できないものは可燃ごみに、またプラスチックと金属をいった複合素材の製品など、焼却不適物がある場合には、不燃ごみに分別をお願いしていますが、分別方法については、今後、チラシの配布など、区民の方が判断しやすいよう必要な工夫をしていきます。

     最後に、リサイクル周知については、区民の皆様のご理解をいただき一層の分別、資源化を促進するため、リサイクルの実態や環境面での効果などについて、広報などで積極的に区民の皆さんにお知らせしていきたいと思います。

 

【Q】 ● プラごみが減れば経費は削減できる。また、本来プラ資源化の経費は生産者が負担すべきである。発生抑制と、生産者責任の追及がさらに求められる。区としての取り組みが必要ではないか。

【A】  ごみ減量を進めるうえで、ごみの発生抑制は、重要かつ基本的な事項です。

     現在、プラスチック製容器包装のリサイクルでは、最も財政負担と手間の大きい収集・選別・圧縮・梱包・保管を自治体が担っているので、生産者責任として、製品の材質・成分の表示、廃棄後の引き取りやリサイクルの実施、経費負担など、生産者責任の拡大・強化について、今後とも国等へ働きかけていきたいと思います。

 

【Q】 ● 良質な資源を収集することが必要と思うがいかがか。

【A】  資源の選別作業における残渣量が多くなれば、作業時間やコスト、品質などに大きな影響を与えることになります。

    そこで、資源回収の実態を踏まえ、可能な限り質の高い資源回収が実施できるよう、分別方法の徹底など、区民への周知に努めていきたいと思います。

 

【Q】 ● 一組は市民に対して説明責任を果たすべき。今後、家庭ごみの有料化の検討が始まるようだが、一組に支払っている分担金について区民が理解していることが前提となる。区としても一組について周知を図る必要があるのではないか。

【A】  区としても、東京二十三区清掃一部事務組合が区民や区に対して説明責任を果たし、透明性の高い運営をするよう、引き続き求めていきます。

    また、分担金の仕組みや金額等についても、区民の方々に理解してもらえるよう、積極的にお知らせしていきたいと思います。

 

【Q】 ● 清掃負担の公平性を図るため他区のごみを引き受けている区に対し負担金を支払うことで合意した。今回の区長会の決定を区はどのように評価するか。

【A】  負担の公平の問題については、清掃工場がある区とない区の平準化を図るため、一定の処理基準量との乖離が解消されるまでの間、金銭による調整措置を例外的、限定的に導入する仕組みです。

     負担の公平化については、様々な意見がある中、清掃工場の設置区における負担を緩和する必要があるという共通認識の下で議論が行われ、解決に向けた合意がされたと認識しています。

 

【Q】 ● 区長はインダビューで共同の処理施設や焼却施設縮小の言及されている。これらの区長の発言について改めて考えをうかがいたい。

【A】  ごみ処理政策が各区の実情により対応が異なることは、やむを得ないと考えますが、今後、資源化を推進していくためには、コストや業務効率の面から、地理的条件や基本的な処理方針などで同一歩調を取れる区があれば、共同でごみ処理を行うことも合理的な課題解決の方法と考えます。

     また、清掃工場の建替えにあたっては、安定的な処理を前提に、ごみ量の減に応じて施設規模の適正化を図ることが必要と考えています。

 

〔みどりの確保について〕

【Q】 ● みどりの確保という視点から、「貴重木」の意味をどうとらえているのか。また、すでに指定は解除されたが、西荻北のケヤキの価値をどのように評価しているのか伺う。

         この木の保存に対して多くの住民や議会からも存続の希望がだされていることを区はしっかりと受け止め、みどりの確保のために最大限の力を尽くしていただきたいが、お考えを伺う。

【A】  何十年という歳月を経て育った巨樹は、区民共有の財産として次世代に残すために所有者と協力して保全していく必要があると考えます。

     西荻北のケヤキは、美しく豊かな自然樹形を持ち、また、区内で1番大きな株立ちの樹木で、杉並区の貴重な財産であると評価しています。

     多くの区民からの要望を受け、区としても、ケヤキの保全については最大限の努力をしていきます。

     当該地は、現在、事業用地であることから、誠意を尽くして所有者と折衝し、樹木を保全する方策を探っていきたいと思います。