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第1回定例会一般質問と答弁 そね文子 2019.2.15

「区立施設の省エネ性能を高め、自然の恵みを活かす取り組みについて」

Q1..施設の長寿命化を図り長期的に活用していくために、建物の効率的なエネルギー性能の優先順位の考え方を参考に、断熱・気密性を重視し、エアコン台数や稼働時間を最小限に抑えることで効果的なトータルコストの施設建設を進める必要がある。区の見解を問う。

A1.断熱性・気密性の高い施設を建設することは、空調効率化の向上によるランニングコストの抑制に加え、CO2の削減にもつながり重要なことと認識している。現在改築中の学校や設計中の区立施設においても断熱性のあるサッシを採用するなど、断熱性・気密性を考慮した施設づくりを進めている。しかし、断熱性・気密性を過度に追い求めればイニシャルコストが増大することになり、結果的にトータルコストが高くなる可能性がある。施設の用途や規模、使い方に応じて、断熱性のある資材や空調設備等を適切に採用し省エネ化を図ることが重要である。今後の施設建設においてはイニシャルコストとランニングコストのバランスを図りながらトータルコストを抑える効率的な施設づくりに取り組んでいく。

Q2.太陽光発電は都会で唯一発電できる仕組みであり、災害時の電源確保にもつながる。普及啓発の意味でも公共施設に太陽光発電を設置していくべきと考える。その際には発電状況などを見える化し、区民に再生エネルギーの取り組み状況が学べるようにしてほしいが区の見解を問う。

A2.太陽光発電の設置には維持管理も含めたコストや設置場所の確保など、区の全施設に設置することには課題がある。昨年竣工したウェルファーム杉並や現在建設中の桃井第二小学校や高円寺学園には設置する予定である。太陽光の発電状況については当該施設のロビーや昇降口などにモニターを設置し、発電量等をグラフや画像で分かりやすく表示することで見える化に取り組んでいる。

Q3.阿佐谷地域区民センター等複合施設については、光熱水費を抑制するため、建物の省エネ性能を高める視点をもって設計を見直すべきと考える。具体的には断熱・気密性を高めること、樹脂サッシの採用や庇やルーバーの設置を検討すべきと考えるが区の見解を問う。

A3.阿佐谷地域区民センター等複合施設は現在工事に向けて実施設計を進めているが、構造が鉄筋コンクリート造に加えて複層ガラスや部分的に二重サッシを採用するなど、断熱性・気密性を高めることを考慮しているが、引き続き庇等の設置も含め、コストや効果のバランスを考慮したうえで適切な省エネ対策に努める。

Q4.東京都は公立学校の体育館の空調設備と断熱改修に補助金を出すと聞いているが具体的な内容はどのようなものか。

A4. 都が新たに創設した補助制度では、国の上限額に都が独自に補助を上乗せし、その分を都負担、国庫補助相当分についても都が追加補助するものだ。この補助金は空調設備設置及び関連工事を対象としている。関連工事の具体的めメニューは示されていないが、断熱改修は関連工事として認められると考えている。

Q5.2012年にエコスクール事業検討委員会がこれまでの取り組みと今後のエコスクールのあり方を報告書としてまとめたが、これが杉並版エコスクールの考え方と方向性を示すものと考えてよいか。エコスクールの考え方や目的に賛同し、進めてほしいと考える。取り組みの進捗状況と報告書を継続的に出すなどして積極的に取り組んでほしいがいかがか。エコスクールメニューの中で現在設置が行われなくなった設備があるが、以前設置されたクールヒートトレンチやナイトパージなどは最適な形で使われているのか。現在ある絶日は最大限に活用して省エネに努めてほしいが、現状を確認したい。エコスクールメニューの中に雨水利用が入っていないのはなぜか。メニューに加えるべきと考える。また太陽光温水器は学校給食室の給湯において効率がよく安価で有効な設備であるがメニューにないのはなぜか。メニューに加えてほしいが見解を問う。

A5.杉並区版エコスクールが平成13年度に開始し、事業の目的や方針を示すものとしては平成24年度の報告書が最新のものである。取り組みの進捗状況については、屋上等の緑化、バルコニーによる日射遮へい、断熱・複層ガラスの導入、太陽光パネルの設置等、近年の改築校については着実にエコスクール化を進めてきた。今後も費用対効果を検証しながら改築を機にさらに推進していく。クールヒートトレンチ等の設備の有効活用については、空調設備の負荷軽減などに一定の効果が得られるものについては適切な維持管理のもとに運用している。エコスクールメニューに関して、雨水利用はメニューにはないが平成2年度から渇水対策として改築校に導入しており今後も継続していく。太陽熱温水器の給食室での利用については、短時間に大量の給湯を必要とすることから、太陽熱のみで賄うことができず、通常の給湯設備も併せて必要となり費用対効果の観点からエコスールメニューになじまないものと考える。

Q6.小中学校では教室の窓や扉を開けたままエアコンを使うなど、省エネにならない使用を目にする。体育館にエアコンを設置した後の運用については温暖化防止のための配慮が必要と考えるが見解を問う。

A6.エアコンの運用にあたっては、日々の温湿度などの気候条件に応じた利用を心掛け、必要最低限の使用に努めるとともに、随時カーテンの使用、出入り口や窓の開閉など適切な使い方について学校と協議の上、新たなエアコン運用手続きを定めるなど、省エネに配慮した運用に取り組んでいく。

第1回定例会一般質問と答弁 奥田雅子2019.2.15

【地域コミュニティ施設とその運営について】

Q1..直営の敬老会館時代から現在のゆうゆう館事業への経過を、区としてどのように評価しているか。

A1..敬老会館は高齢者の「憩いの場」として主にいきいきクラブなどが利用しており、貸施設的な運営で魅力ある事業メニューが少ないことから利用者の固定化が進んでいた。このためあり方の見直しを行い、「いきがい学びの場」「ふれあい交流の場」「健康づくりの場」の役割・機能を加え、NPO法人等との協働による施設管理・運営とするとともに、名称もゆうゆう館とした。その結果新たな3つの機能にふさわしく、多様な価値観を持つ高齢者のニーズにも応える講座やイベントが協働事業として展開され、利用者の拡充につながっている。また協働事業と受付業務等の一体的運営により、事業参加者が自主グループを作ったり、事業のスタッフとして活躍するなど高齢者の活動の拡充が図られ、まさに生涯現役社会の地域拠点となっている。さらに運営法人が地元の町会・自治会・商店会・民生委員やケア24などとの関係を構築することで、地域の資源として活用される施設にもなっている。

一方で、高齢者施設という性格上、夜間を含めた夜間の施設の有効利用、世代を超えた交流の拡充の点で限界があることが課題である。

Q2.そもそも指定管理者制度とはどのような制度なのか、また指定管理者制度を導入した背景について伺う。杉並区が最初に指定管理者制度を導入したのはいつ、どのような施設であったのか、またどのようなりゆうがあったのか伺う。その後、指定管理者制度を少しずつ導入しているようだが、現在の状況について、導入している公の施設の種類と数を伺う。

A2.指定管理者制度は公共施設や行政サービスへの民間参入を一層促進するという観点から、公の施設の管理・運営の門戸を民間事業者、NPO法人等の団体にも開き、民間経営のノウハウを生かした効率的な運営と住民サービスの向上を図るもの。区では平成16年4月から区立高井戸保育園に初めて指定管理者制度を導入した。その理由として、平成14年に区がまとめた今後の保育サービスのあり方の中で、公設民営化等民間活用の提起があり、これにより高井戸保育園改築後の管理について法人等への委託を検討していたことがあげられる。

この後、平成16年に杉並区指定管理者制度導入指針を策定し、他の施設への導入の可否を総合的な視点で検討してきた結果、現在保育園、体育施設、集会施設、図書館など全29施設で指定管理者制度を導入している。

Q3.地域コミュニティ施設の管理運営方法をどのように考えているか。

A3.施設の管理運営については指定管理者または業務委託を想定しているが、施設によって単独で整備する場合と、他の施設との併合や複合施設として整備する場合があるほか、施設の規模、実施する事業を踏まえ、適切な管理運営方法を検討している。

またゆうゆう館の機能を継承するため、これまで運営を担ってきたNPO法人等が引き続き運営に参入できるよう検討している。

Q4.計画にはゆうゆう館の機能継承という文言がちりばめられているが、「地域コミュニティ施設での事業実施という側面ではどのような議論になっているのか、最重視したいことは何か。地域コミュニティ施設については現在のゆうゆう館の実態を踏まえ、事業者や利用者のいけんにも十分耳を傾けてもらいたいと思う。地域コミュニティ施設は、所管の違う機能がひとつに複合化されることから、関係各課の連携が重要だ。現在どのような体制で議論され、最終的な担当書簡のあり方はどうなるのか。

A4.地域コミュニティ施設は再編対象となるゆうゆう館の機能や、児童館の乳幼児親子の居場所機能の継承を着実に行い、地域住民の身近な活動の場として、また世代を超えた交流・つながりが生まれる場としていくことが重要だと考える。

そうした観点から、現在区では行財政改革推進本部のもとに関係各課で構成する検討部会を設置し、管理運営方法の検討や継承する機能の整理、再編対象となるゆうゆう館の貸室のあり方を検討している。

区は「ゆうゆう館協働事業者意見交換会」等において計画に関する情報提供を行い、事業者の声を聞き、例えば東原地域コミュニティ施設の整備において町会長やゆうゆう館の利用者、児童館の利用者に意見を聞いている。今後も区民や事業者の意見を反映していく。

担当所管につぃては、地域課の所管のもと関係する各課が緊密に連携し、地域コミュニティの活性化につながるよう努める。

Q5.最後に、地域コミュニティ施設が区民にとって使いやすく、豊かな関係性が紡げる場所として機能するために、どのような施設にしてきたいのか区の見解を問う。

A5.(区長答弁)近年、隣人の顔も知らない「社会的孤立」が問題となり地域のつながりが弱まる中、区民に身近な場所で気軽に集うことのできる交流の場と、機会を提供することが大切と考える。7地域の拠点施設としての地域区民センターに加え、徒歩10分程度の身近な範囲に1か所を目安に、新たに地域コミュニティ施設を再編整備していく。集会室や多目的室などの貸室、だれでも利用できるラウンジを設置し、ゆうゆう館で実施している高齢者対象事業はもとより、ゆうゆう館や児童館の機能を継承していく。

 

【備災を促進するための支援について】

Q1..昨年いくつもの自然災害に見舞われた。職員は被災地に赴き、現地の支援を通じて多くを学んできたと思う。支援内容やそこでの経験は記録としてどのように蓄積されているのか。またそれらの記録を全体共有していくことが必要と考えるが区の見解を問う。

A1..平成30年7月豪雨では岡山県総社市で清掃・防災職員が災害廃棄物などに従事したほか、倉敷市で罹災証明発行業務や避難所の運営業務に従事した。北海道胆振東部地震では、厚真町に対して、保健師が健診業務再開や保健指導の準備を行いました。総社市支援は活動記録として全庁に配布し、自治体スクラム支援会議メンバーも共有した。また今後策定する「杉並区災害廃棄物処理計画」にも生かしていく。

被災地での経験や教訓は通常業務の改善に生かせるほか、当区が被災した時のために全庁的な情報共有に努めていく。

Q2.区内に防災公園が6か所あるが防災公園の定義はなにか。一般の公園と違うところはなにか。防災公園の整備は充足しているのか、今後増やしていくのか。

A2.防災公園は地震に起因して発生する市街地火災等の二次災害時における国民の生命、財産を守り、都市の防災構造を強化するために整備される広域防災拠点、避難地、避難路としての役割をもつ都市公園および緩衝緑地と定義されている。

区では比較的規模が大きく、放水銃・ゲートシャワー、耐震性貯水槽などの防災設備を備えた公園を防災公園としている。今後は広域避難場所の設置状況やまちづくり基本方針、地域防災計画との整合を図りながら拡充の可能性を検討する。

Q3.防災設備を活用した訓練を通して感じるのは、防災機能としてあるにもかかわらず、実際に使えない、使いにくいことが多い。今後防災公園をつくるまたは改修する場合は関係部署の連携が必要と考えるが区の考えを問う。公園を点検する際も、防災課とみどり公園課、管理事業者が一緒に行うことが必要だと考えるがいかがか。

A3.例えば下高井戸大空公園では、要望を受け消防団の訓練会場として使える直線道路を整備するなどしていますが、今後もこれまで以上に区民が利用しやすい施設や設備の導入・活用について関係部署間で連携を図りながら対応していく。

Q4.区でも粉ミルクの備蓄はしていると思うが、人工乳の配布について震災救援所のマニュアルなどにしめされているのか。また乳児を持つ親への対応はどのような体制でのぞむのか。災害発生直後は水やガス、電気が使えないと哺乳瓶の消毒ができないため紙コップ授乳が推奨されている。防災セミナーや子育てメッセなどの場でも紙コップ授乳知識として伝えていくことが必要と考えるが、区の考えを問う。液体ミルクの導入については区でも検討されていると思う。しかし消費期限が6か月や1年と備蓄品としては短いため、区として備蓄することが良いのか、または各自の備蓄を呼びかける一方で乳業会社と協定を結んで備蓄在庫を抱えない方法が現実的だと思うが、区の見解を問う。発災時直後は衛生面が悪化することから授乳環境を整えることが大事である。震災救援所の訓練でも女性の着替えの場とともに授乳所を確保する訓練が必要だと思うがいかがか。

A4.震災救援所管理標準マニュアルでは粉乳などの配布は女性スタッフによる運営を求めている。また妊産婦に対しては女性スタッフによる声かけなど、救援所全体として支える体制を構築している。授乳方法の周知に関しては、哺乳瓶が使用できない場合には代替品として使い捨て紙コップやスプーン、滅菌ガーゼを使用する方法がある。東京都発行の「東京くらし防災」などにも紹介されているのでこれらの資料を活用して防災イベントや訓練などの機会に区民に周知を図っていく。液体ミルクについては常温での保存や備蓄ができるメリットがある一方、備蓄スペースの確保、保存期間の問題があるので、保管委託契約なども視野に入れて比較検討を進めていく。授乳室や女性専用更衣室は震災救援所の運営上不可欠であり、直ちに開設することになっている授乳室や更衣室を含む部屋割り訓練を行っている。

Q5.日本栄養士会が「赤ちゃん防災プロジェクト」として妊産婦・乳児への栄養支援、避難所運用についてガイドラインを策定中と聞いている。この取り組みについての区の認識と見解を問う。

A5.「赤ちゃん防災プロジェクト」は日本栄養士会災害支援チームが災害時の乳児の命を守ることを目的に発足させたもので、国の省庁も後援している活動である。本年1月に「災害時における乳幼児の栄養支援の手引き」というガイドラインが発行された。これは災害時の乳幼児の栄養確保と保護の観点から、避難所の環境整備や母乳代替食品の備蓄や提供について専門的な立場からまとめられた有益なものと考える。

Q6.平常時の取り組みとして、横浜市では乳児を抱える親や妊婦を対象に「子育てママの防災おしゃべりサロン」を開催していると聞く。当区においても子ども・子育てプラザなどで妊婦や子育て家庭向けに、災害アドヴァイザーの講話や参加者同士の話し合いの機会を作り防災に対する意識を高めることを検討してはどうか。

A6.これまでも子ども・子育てプラザなどで、災害や犯罪から子どもを守るための講座等を行ってきている。今後こうした講座を開催する際には、学んだ内容をもとに参加者同士が意見交換する機会を設け、また区が発行してるリーフレット「知っておきたい!災害の備え」の活用も図り、家庭における防災意識を高めていくように取り組む。

Q7,公助の充実に取り組んできた区として、防災白書にある自助に対する意識の高まりに対しどのような感想を持っているか、またどのように対処するのか。これまで区は自助については区民にどのように伝えてきたのか。そのことは浸透しているのか区の認識を問う。

A7.防災白書平成30年版では自助、共助、公助の防災対策について何に重点を置くのかという問いに対して、過去の災害の教訓や想定される広域的な大規模災害における公助の限界への懸念などから、自助に対する意識が高まっていると分析しており、区も同様の認識である。一方杉並区民の防災行動については、防災訓練などの参加者が近年増加傾向にあるが、直近の「区民意識調査」の「家庭内で何らかの防災対策をしている」割合は83.9%とやや減少している。自助の意識の高まりと具体的な防災行動には若干の乖離が見られる。これまで区の取り組みとしてはハザードマップを活用して地域の災害リスクを理解し、避難行動や備蓄などについて家庭で話し合いが進むよう自助の取り組みを支援してきた。加えてこの度の地震被害シミュレーション結果の公表を地震災害を自分事として捉えるきっかけとしてもらえるよう、減震ブレーカー設置支援拡大の検討や在宅避難に必要な物資のあっ旋品目の追加、日常備蓄や在宅避難生活に関するセミナー開催などの対策を進めていく。自助意識の高まりを防災・減災対策を前進させるチャンスと捉え、取り組んでいく。

Q8.自治体職員による防災出前講座が各地で実施されているが、杉並区でも「備災(自助)」をテーマに、地域で一定数の区民が集まったら職員が出前するする取り組みが有効とかんがえるが見解を問う。

A8.職員が出向いて防災出前講座を行うことは質疑を通じて理解を深めたり、直接区民の声を聞く有効な方法であり、町会、自治会、防災課やゆうゆう館で行ってきている。また、今年度からはすぎなみ地域大学の「地域防災コーディネーター養成講座」で地域防災や防災講和などに対応できる人材を計画的に育成している。こうした人材も活用して区民に自助を含む防災対策を伝える機会を増やしていく。

第1回定例会一般質問 そね文子2019.2.15

区立施設の省エネ性能を高め、自然の恵みを活かす取り組みについて

いのち・平和クラブの一員として、区立施設の省エネ性能を高め、自然の恵みを活かす取り組みについて一般質問いたします。

2018年の夏の平均気温は平年より1.7度高く、1946年の観測開始以降最も高くなりました。特に東京はヒートアイランド現象が加わり2017年までの100年で3.2度上昇しています。熱中症による死亡が相次ぎ「災害級の暑さ」という表現は流行語となり、杉並区でも強力な台風によって大木が根元から何本も倒されたことは記憶に新しいところです。このような現象を見るにつけ、温暖化による気候変動が現実の脅威となって私たちのすぐそばまで迫ってきているのを皆さんも実感しているのではないでしょうか。

区は2019年度の予算を「新たな時代に安全・安心を貫く予算」と名付け、区民の暮らしの安全・安心の向上を、時代を超えて不断に貫いていくとしており共感するところですが、それは私たち人類が暮らし続けられる地球環境があってこそだと考えます。そのための温暖化対策を最重要課題と考えて質問いたします。

パリ協定に参加し温暖化防止に取り組むとする国や東京都は、公共建築物のZEB(ゼロエネルギービル)化を政策に掲げています。ZEB化とは建物の省エネ性能を高め高効率の設備を入れることで消費するエネルギーと作るエネルギーの収支がゼロとなるようにめざす取り組みのことを言います。

環境省や経産省は、環境負荷の低減とサステナブルな社会の実現、エネルギー・セキュリティの向上 、健全な省エネ、創エネ産業の発展と日本の気候風土をふまえた技術の輸出による世界貢献などの目的で、ZEBへの補助金を出しています。このことは、とても大切な考え方だと思っています。

施設再編整備計画に基づき老朽化した施設の建て替えを進める当区でも、新たに建てる建築物の省エネ性能を高め補助金を活用してゼロエネルギービル建設にも取り組んでいただくことを要望いたします。

昨年12月5日、私を含め超党派の議員が呼びかけて、住宅性能評価表示制度創設などに関わった高橋彰氏を講師に招いて行った「公共建築の省エネ性能に関する学習会」には議員だけでなく多くの区の職員の方たちも参加され、この問題に関心を持たれていることがわかり心強く感じました。その学習会で学んだことは、建物の断熱・気密を最も重視し外皮性能を高めることにより、建物のメンテナンスを最小限に抑え、更新期間が短いエアコンなどの設備を最小限に抑えて、ランニングコストを低くすることが最も効率がいいということです。

  • この学習会を開くきっかけになったのが、田中信一郎さんという、長野県の職員時代に環境部環境エネルギー課で戦略的な取り組みを行い、長野県で住宅の省エネ改修サポート制度などを立ち上げた方による講演でした。現在、自治体での持続可能な地域づくりのサポートを行っておられる田中さんによれば、建物の効率的なエネルギー性能を次の優先順位で検討することが決定的に重要であると言います。1番は断熱:熱を通さないこと、2番目は気密:空気の漏れを防ぐこと、3番目は、夏と冬の日射角度を考慮した日射コントロール:、4番目が24時間の熱交換換気、5番目が通風:窓を開けたときの風の通り、6番目がエアコンやLED電球などの設備、7番目が再生可能エネルギー熱利用、8番目が再生可能エネエネルギー発電、となります。まさに12月の学習会でも同じことが述べられ、私も大いに賛同するものです。今後区がつくる公共施設は、この方針で建築に取り組んでいただきたいと思いますがいかがでしょうか。区の見解をうかがいます。

 

  • 建物の費用対効果は、建築費などのイニシャルコストと建物の維持管理にかかるランニングコストを加えたトータルコストで考えることが重要です。昨年改定された杉並区の区立施設再編整備計画第一期第二次実施プランでは構造体が健全な建物については定期的な修繕などを行い、改築時期を築80年程度まで伸ばすことなどにより、財政負担の平準化を図るとしています。施設の長寿命化を図り長期的に活用していくためにも、先ほど述べた建物の効率的なエネルギー性能の優先順位の考え方を参考にしていただき、躯体の断熱・気密性能にコストをかけて建設をし、光熱費、エアコンやLEDなどの設備の更新にかかる費用を抑える設計にした場合と、躯体性能を安く抑え光熱費や設備更新に費用をかけた場合のトータルコストで、コストの低い方を選ぶことが必要だと考えますが、区の見解をうかがいます。

 

  • 先ほどの順番では8番目となり重要度が低いとされた太陽光発電についてですが、都会で唯一発電できる仕組みです。再生可能エネルギーの活用は災害時の電源確保にもつながる重要な取り組みで、普及啓発の意味も込めて公共建築物には太陽光発電を設置していくべきと考えますが区の見解をうかがいます。

併せて、ビルの省エネ性能や太陽光発電システム、現在の発電状況など区民に区の省エネと再生可能エネルギーへの取り組みが学べるような見える化を行っていただきたいと考えますがいかがでしょうか、うかがいます。

 

個別の取り組みについてもうかがいます。

  • 昨年10月に行われた決算特別委員会で、阿佐ヶ谷地域区民センターの移転改築についてとりあげ、省エネ建築の具体的な取り組みについて質問したところ、2015年に制定された建築物省エネ法に基づき外壁や空調など建物全体でエネルギー消費を抑えられるよう設計しているということでした。しかし具体的な数字をうかがうと、床面積が現在の1.6倍となるのに対し、年間の光熱水費は現在の約790万円が1500万から1800万程度になることを想定しているということで、光熱費が1.9倍から2.3倍になっていることには納得が行きません。この設計については改めて建物の省エネ性能を高める視点を持って見直しをしていただきたいと考えます。断熱・気密は十分に行ったのか。断熱性能の一番低いアルミサッシの窓を入れるのではなく、イニシャルコストが上がっても断熱性能の高い樹脂サッシの使用を検討する。庇やルーバーで日射コントロールはできないか。再検討していただきたいと思いますが、区の見解をうかがいます。

 

建物の断熱性を高めるのに最重要なのが、最も熱の出入りが多い“窓の断熱性能”を高めることです。樹脂サッシの窓については、これまで住宅用のものだけでビル用の商品がない状況でしたが、ここ数年で日本でも生産されるようになりました。今はまだ割高ですが、積極的に取り入れコストが下がり使用しやすくなることで、日本の建築物の断熱性能が全体に上がることが期待できます。樹脂の熱伝導率はアルミの1000分の1です。窓は更新が必要ないので、一度取り付ければ建物の性能という資産になります。また海外の石油や石炭にではなく、日本国内のメーカーにお金が流れるという経済効果も期待できます。このように社会全体にとっていくつものメリットがありますので、その点も考慮して選択していただくよう要望いたします。

 

  • 東京都は、公立学校の体育館への空調設備の設置とその効果を高めるための断熱工事に補助することを決めました。当区では区立小中学校の体育館は震災救援所になっています。子どもの学習環境を改善すること、震災が起きたときの体育館の暑さ、寒さ対策は意義あることだと考えます。しかしまったく断熱が施されていない、隙間だらけの体育館内を強力にエアコンで温度調節しようとすれば、室外機からの排熱により、付近のヒートアイランド現象を助長させ、温暖化に拍車をかけることになります。東京都の補助金は設備の設置と省エネ改修が対象であると聞いていますが、具体的な使用割合などは決まっているのでしょうか。具体的な補助金の内容についてわかればお示しください。

 

断熱改修は建物の劣化を防ぐ長寿命化の側面も持っています。断熱改修することでエアコンの設備を最小限に抑えるために本来はエアコン設置と両方をセットで行うことが必要だと考えます。世田谷区では中学校で学校施設を長寿命化する際に省エネ建築も取り入れた改修を行った結果、真夏の体育館の温度が3度から5度下がったというデータが出ているそうです。区でもこのような方法での取り組みも検討していただくよう要望いたします。

 

昨年は、猛暑のなか、校外学習に出た小学1年生の子どもが、熱中症で命を落とすという後悔してもしきれない事故が発生しました。また杉並区内でも中学生が部活中に熱中症にかかり救急車が出動する事態が起こったとも聞いていますが、それはいずれも屋外で起こった事故でした。体育館でエアコンをかければ室外機からは常に強力な熱風が吹き出し、屋外の温度を上昇させます。どんなに暑くても屋外で活動しなければならない人たちがいることも考慮して、どのようにエアコンを使用するのか考えていただきたいと思います。

 

ここで区立施設に多くの割合を占める学校のエコスクールの取り組みについても取り上げたいと思います。

  • 区のホームページには「杉並区版エコスクール」は、(1)屋上や校庭の緑化、太陽光発電などの「環境負荷を可能な限り抑制した学校施設づくり」に加え、(2)省エネ・省資源、リサイクルなどの「環境にやさしい学校運営」、(3)児童・生徒をはじめ、家庭・地域の人々を含めて行う「環境教育の実施」、の三本柱により進めるものです、とあります。

 

2012年にエコスクール事業検討委員会がこれまでの取り組みと、今後のエコスクールのあり方を報告書としてまとめており、目的を学習環境の向上を図るとともに、地球環境問題への取り組みを学校が核となって子どもだけでなく大人にも広げ、区民の省エネをはじめとする環境意識向上につなげていくこととしています。これが杉並版エコスクールの考え方と方向性を示す最新のものと考えてよいのでしょうか、伺います。

 

  •  エコスクールの考え方、目的には大いに賛同し、進めてほしいと考えます。しかし、12年度に報告書をまとめた後は学校アンケートや進捗状況を示す報告書は出されていません。この取り組みがどのように進んでいるのか現状を伺います。学校にアンケートをとり継続的に報告し、区民にも見える形で積極的に取り組んでいただきたいと考えますが、区の見解をうかがいます。

 

  • さて、杉並版エコスクールでは、現在設置が行われなくなった設備がいくつかあります。外気に比べて夏は涼しく、冬は暖かい地中熱を利用して行う空調設備、クールヒートトレンチや夜の涼しい外気を取り入れて室内を冷やすナイトパージなどは最適な形で現在も使われているのでしょうか、現在ある設備は最大限に活用して省エネの運用に努めていただきたいと考えますが、現状を伺います。

 

  • 国では文部科学省、農林水産省、国土交通省、環境省が連携して、市区町村がエコスクールとして整備する学校を「エコスクール・プラス」として認定する制度があり、その認定を受けると学校施設の新築、増築、改修する際に補助金等を受けられるしくみがあります。そのメニューには雨水利用も含まれていますが、杉並版エコスクールメニューの中に雨水利用が入っていません。これまでも学校では雨水流出抑制対策として雨水の貯留と利活用を進めてきたと認識しています。これも自然の恵みを利用した杉並版エコスクールメニューにもプラスされるべきものだと考えますが、区の見解を伺います。また、太陽熱温水器についても国のメニューにはあるのに、杉並区には入っていません。学校は給食室が設置されており、大量にお湯を使う施設です。太陽エネルギーを電気や温水に変える「変換効率」は、太陽熱温水器が優れており、太陽光発電が7~18%であるの対し、太陽熱温水器は40~60%と言われています。(シンプルで非常に)効率がよく安価な太陽熱温水器の設置は数年で設置費用が回収できる有効なものではないでしょうか。太陽熱温水器の設置を杉並版エコスクールのメニューに加え、積極的に設置していただきたいと考えますが、いかがでしょうか、伺います。

 

  • 小学校や中学校でエアコンがついているのに教室の扉や窓、昇降口が開いている、温度を下げすぎて寒い、使わない階段上にある照明が単独では消灯できない電気回路になっているなど、省エネ行動がともなわない場面を多く目にしてきました。ぜひ、エコスクールが目的とする環境教育から環境行動につなげる力を学校生活の中でも育てていただきたいと思います。先ほども申し上げましたが、特に体育館にエアコンを設置した後の運用については、そこを使用する全員が環境に配慮した運用ができるように取り組みを進めてほしいと考えますが、区の考えをうかがいます。

 

先日はエコスクールとして施設、教育の面で先進的に取り組んでこられた荻窪小学校を視察させていただきました。屋上緑化、壁面緑化、校庭の芝生化、ビオトープや地域の人の協力で冬でもキャベツやブロッコリーが育てられている畑、日射を遮るバルコニーや太陽光発電機器、ナイトパージやクールヒートトレンチ、間伐材を使った内装木質化など、恵まれた環境で学習できる子どもたちは本当に幸せだと思いました。小中学生環境サミットで荻窪小の子どもが、この学校にいると環境のことを考えるのは当たり前だけど、そうでないところもあるのだと思ったと言っていたという校長先生のお話に、環境を生かした教育の取り組みをうれしく思いました。一方で施設がここまでそろっていなくても、どこの学校にいてもその学校に合った環境教育を進めてほしいと思います。体育館へのエアコン設置の機をとらえ、改めて温暖化対策を意識し学校ごとの省エネ行動を子どもたちと先生、専門家や地域の人が共に考えマニュアル化し実践していくことで、省エネ行動を徹底し、区内にもそれを広めていただきたいと思います。

また、国が文科省、農水省、国交省、環境省の連携でエコスクール・プラス認定を行っているように、本来、区のエコスクールの取り組みも教育委員会と環境課の連携が欠かせないはずです。この点を指摘し、私も子どもたちに安心して暮らせる持続可能な社会を渡すため、継続的に課題に取り組んで行くことを申し上げ質問を終わります。

第1回定例会一般質問 奥田雅子2019.2.15

1.地域コミュニティ施設とその運営について

2.備災を促進するための支援について

<地域コミュニティ施設とその運営について>

区立施設再編整備計画(第一期)第二次実施プランが、第一期計画の具体的な実施計画として2019年度からの3か年の取組みとして定められ、その中で地域コミュニティ施設のあり方が示されました。施設の再編に当たってはハード面とともにソフト面、つまり運営をどのように行っていくかも大変重要なポイントであると考えます。そこで、今回は地域コミュニティ施設の運営について質問してまいります。

地域コミュニティ施設は、一般的な貸館的な区民会館や区民集会所、ゆうゆう館、機能移転後の児童館施設の転用を基本に、多世代型の機能を備えた場として、それまでの地域における役割を受け継ぎながら、新しい施設として生まれ変わろうとしています。幅広い対象者の利用を促し、受付窓口では、高齢者への声掛けや日常の相談なども行い、地域のみなさんと緩やかにつながる施設にするとあります。

2025年問題が取りざたされるこんにち、地域コミュニティ施設を考えるには、現在のゆうゆう館の機能をどのように維持・発展させていくかが重要なカギになると考えています。

なぜなら、今後さらに進展する少子超高齢社会に対して、高齢者がいかに地域で安心して生活できるか、介護保険制度や区の介護予防事業も利用しながら、地域の様々な機関や人の関係性を紡ぎながらの地域づくりが求められているからです。

現在のゆうゆう館は、それまでの区直営の「敬老会館」から機能が一新され、協定書に基づく区との協働事業という形で様々なプログラムが組まれ、高齢者を中心としつつも協働事業については年齢も居住制限もなく、多世代を対象とした幅広い事業展開を、ケア24や学校・児童館との関係もつくりながら拡げてきており、利用人数も飛躍的に増加していると聞いています。そしてこのような事業展開を可能にしているのが、受付等業務委託を受けながら協働事業を展開している主に地域で活動しているNPO法人の方々です。そこで伺います。

①直営の敬老会館時代から現在のゆうゆう館事業への経過を、区としてどのように評価されているか。見解をお聞きします。

今後、ゆうゆう館が地域コミュニティ施設に転用された場合、これまでの成果は維持・継続、そして発展できるのだろうかといった不安の声があり、そのような危惧が今回のパブコメにも寄せられています。それに対する区の答えは、「施設管理事業者の選定方法について今後検討していきます」というものでした。

行財政改革推進計画では、多様な主体によるサービス提供として、公の施設の運営については指定管理者制度の導入を積極的に検討し推進するとあります。

一般的に施設の管理・運営をアウトソーシングする場合、いくつかの手法があると思いますが、施設の目的・性格・規模・地域との関係などを総合的に判断し、最適な手法を選択する必要があります。利用者との関係も含めて柔軟な判断が必要とされると、私は考えますが、地域コミュニティ施設も指定管理者制度の導入の対象になるのかどうか、気になるところです。指定管理者制度は2003年の地方自治法改正によって管理委託制度に代わって新たに導入されたものと認識しておりますが、

②そもそも指定管理者制度とはどのような制度なのか、また、指定管理者制度が導入された背景について伺います。

全国一律的に指定管理者制度が導入され、本来、地方自治法では「導入することができる」という“できる規定”であったものが、新規施設は全て指定管理者制度導入という自治体の首長らの誤解もあり、公の施設は多種多様、大小さまざまであるにも関わらず、その設置目的に照らして市民の参加・参画のもとに管理・運営のあり方が検討されることもなく、全国的には一挙に導入が進んでいったようです。しかし、杉並区においては当時導入に積極的では無かったように聞いていますが、

③杉並区が最初に指定管理者制度を導入したのはいつどのような施設で、どのような理由があったのか、伺います。

④その後、少しずつ導入されているようですが、現在の状況について、指定管理者制度を導入している公の施設の種類および数を伺います。

一般的に指定管理者制度のメリットには管理経費の削減、行革的な視点があると思いますが、大規模施設の場合には、それなりのメリットがあるものの、地域コミュニティ施設のような、比較的小規模で、しかも施設数が多い場合は、それぞれで行うよりも現在のように区が一括で行う方が管理経費の削減になると思います。ですので、事業運営を重視し、一方で管理面での経費削減がそれほどの効果が望めないのなら、現在のゆうゆう館の契約スタイルで改善すべきところはするとして、継続することの検討も必要だと考えますが、

⑤地域コミュニティ施設の管理運営方法をどのように考えているのか、区の見解をお聞きします。

地域コミュニティ施設について、区は計画の中で、「乳幼児親子を含む子どもから高齢者まで、誰もが身近な地域で気軽に利用でき、世代を超えて交流・つながりが生まれる施設」をめざすとしています。

しかし、それは、ラウンジの設置で済むというような安易な発想で可能となることではなく、地域住民の目線、当事者の目線に立って、そのニーズを探り、一人ひとりの健康や生活にも配慮しながら運営してこそ、達成できることであり、貸館的発想の運営ではできることではないと考えます。

⑥計画には“ゆうゆう館の機能継承”という文言が散りばめられていますが、この「地域コミュニティ施設での事業実施」という側面について区ではどのような議論になっているのか、重要視したいことは何か、区の見解を伺います。

子どもから高齢者にまで対象を拡げることで、世代を超えての交流・つながりが生まれる施設になれば、そして30~40というほぼ小学校区に匹敵するようなエリアごとに配置されるなら、地域区民センターのような大きな施設とは違った、まさしく地域に根付いた住民の居場所になるのではないかと期待がふくらみます。そう考えた時、施設の運営を担う主体が誰なのかが大きなポイントとなります。営利を第一の目的にしている一般企業にはこのようなきめ細かな運営は向いていないと思います。現在のゆうゆう館運営事業者がこれまでやってきたことを正当に評価して、新しい事業者も含めてその力を一回り大きくなる地域コミュニティ施設でも発揮してほしいと思うことから、やはり地域で活動しているNPO法人や団体が担ってこそ利用者の立場に立った運営ができるのではないか、これまで培ってきたスキルやノウハウを使わない手はないと思います。そう考えた時、地域コミュニティ施設に指定管理者制度は馴染まないのではないかと、思わざるを得ません。

指定管理者制度が施設管理と事業運営を一体として行う制度であるならば、再委託が可能であったとしても、地域のNPO法人には手に余ると言えるのではと考えます。現在のゆうゆう館は受付・日常清掃などを業務委託契約で、大規模清掃・修繕は区が担い、そして協働事業については協定書を取り交わしながら運営されていると聞いています。

指定管理者制度については、各地で導入後に取り消しや取止めも起こっており、又、指定期間、指定管理料、利用料金制、精算などの細かい取り決めについての課題もあるようです。

今後杉並区が新たに指定管理者制度の導入を考えようとする場合、指定管理者制度を導入するかしないかを含め、これまでの経緯や利用者の意見なども考慮した十分な議論を行うことを望みたいところです。

⑦特に地域コミュニティ施設については、現在のゆうゆう館の実態も踏まえ、事業者や地域の利用者の方々の意見にも十分耳を傾けていただきたいと思いますが、地域コミュニティ施設は所管の違う機能が1つに複合化されることから、関係各課の連携が重要と考えます。現在どのような体制で議論がされ、最終的な担当所管のあり方についての区の見解をお聞きします。

現在、モデル館として運用されているゆうゆう馬橋館での様子をお聞きしました。多様な世代が利用し、特に小学校が近隣ということもあって、小学生の来館も多いようです。今後、地域コミュニティ施設が地域に増えていけば、放課後や長期休みの学校以外の子どもの居場所としても期待できると思いました。様々な可能性を生み出していくためには地域コミュニティの姿をどう描き、その達成のためにどう運営していくのかがとても重要だと感じました。

⑧以上、地域コミュニティ施設の運営のあり方について質問してまいりましたが、最後に地域コミュニティ施設が区民にとって使いやすく、豊かな関係性が紡げる場所として機能していくために、どのような施設にしていきたいのか、改めて区の見解を伺って、次のテーマに移ります。

<備災を促進するための支援について>

区内の防災公園と言われている桃井原っぱ公園、下高井戸おおぞら公園や都立公園などで、ある市民団体が自ら企画して、体験型の避難所模擬訓練を行っています。私も企画・運営に参加する中で感じるのは、災害に備えることを一般的に「防災」と言いますが、災害は人の意思で防ぐことができないものであり、本来の文字が表わす意味からすれば「災害に備える=備災ビサイ」と呼ぶのがふさわしいのではないかということです。そこで今日はこれまでの体験をもとに杉並区の備災のあり方について質問します。

1.昨年、日本は大きな自然災害に何度も見舞われました。1月の豪雪に始まり、大阪北部地震、西日本豪雨、北海道地震のほか、非常に強いまま上陸した台風21号などが挙げられます。当区でも職員の方々が被災地に赴き、現地での支援を通して多くを学んでこられたと思います。先日の我が会派の代表質問でも区長より丁寧なご答弁がありましたが、備災の質問の前に、改めて伺います。

1-①主な支援内容やそこでの経験は記録としてどのような形で蓄積されているのか、伺います。

1-②また、それらの記録を全体共有していくことが必要だと考えますが、区の 見解を伺います。

2.さて、防災公園について伺います。

桃井原っぱ公園などの「防災設備を使ってみる」という訓練を通して感じるのは、防災機能としてあるにもかかわらず、いざ使おうとすると実際には使えない、使いにくい点が多いことです。たとえば、車いす用トイレは介助者なしでは便器に移れない、火の効率が悪いかまど、かまどスツールの台を外そうとしてもビスの頭にペンキが塗りこめられてしまって工具が入らないなどなど、使ってみたからわかったことです。そもそもどういうコンセプトで防災公園を整備するのかを、担当所管同士で(防災課とみどり公園課が)話し合われているのか疑問です。これは原っぱ公園に限ったことではなく新しくできた下高井戸おおぞら公園にも言えることです。

少し厳しい指摘をさせていただきました。しかし、杉並区の公園は、WSなどの手法を使い、住民の声を反映させて作ってこられたことを評価するもので、それが「防災公園」とすることで何か不足が生じているのだとすれば、それは残念なことであり、その原因は何なのかを見ていく必要があります。いざという時にあってよかったと言える防災公園にしていくために以下4点うかがいます。

2-①区内には防災公園が、馬橋公園・蚕糸の森公園・井草森公園・柏の宮公園・桃井原っぱ公園・下高井戸おおぞら公園の6か所ありますが、防災公園とはどのように定義づけられている公園で、一般の公園と違うところは何か 伺います。

2-②防災公園の整備についてはエリア的には充足しているのか、それとも今後も増やしていくことをお考えなのかお聞きします。

3点目

2-③今後、防災公園を整備する場合や改修する場合は関係部所の連携が必要だと考えますが、区の考えを伺います。

4点目

2-④公園を点検する際も、防災課とみどり公園課、そして管理事業者も一緒に行うことが必要だと考えますがいかがでしょうか。

3.次に液体ミルクについて伺います。

2011年の東日本大震災後、液体ミルクの導入を求める声が挙がり、2016年の熊本地震で大きくクローズアップされました。これまで私どもは区議会や都議会で、災害時に備え液体ミルクの活用を紹介してきましたが、ようやく昨年の8月、製造規格基準が定められ、今年4月から製品上市(せいひんじょうし)の予定と聞いています。水や熱源が不要であることからライフラインが断たれている間、活用が期待されている液体ミルクですが、課題もまた指摘されています。それは、災害時であっても母乳が基本であり人工乳は代替手段という前提のもと、人工乳を必要とする親子には健康状態をアセスメントしたうえで十分量を手配すること、支援する側が頭ごなしに決めるのではなく家族の状況や希望を細やかに汲むことが肝要であること、一律に配布するのでは本当の意味の支援にならないと専門家も指摘しています。災害時に母親と赤ちゃんが元気でいられるための支援が重要であることから以下質問します。

3-①発災初期の災害対応は主に基礎自治体が担うことになることから、区でも粉ミルクの備蓄はしていると思いますが、人工乳の配布に対して、どのような対応をするかといった考え方は震災救援所マニュアルなどに示されているのでしょうか。また、乳児を持つ親への対応はどのような体制で臨むことになっているのか伺います。

3-②発災直後は水やガス、電気が使えないと哺乳瓶の消毒ができないため、紙コップ授乳が推奨されています。新生児でも紙コップやスプーンでミルクを上手に飲めるそうです。防災セミナーや親子が集まる子ども・子育てメッセのような場などでも紙コップ授乳を知識として伝えていくことが必要だと考えますが、区の考えをお聞きします。

3-③液体ミルクの導入について以前質問した際には、国や東京都の動向を注視していくと いうことでしたが、国内でも流通が始まることを受け区でも検討がされていくものと思います。しかし、消費期限が製造日から6ヶ月(グリコ)や1年(明治)と備蓄品としては短いため、自治体が現物を備蓄し、期限近くになったミルクを保育園などに提供していく「回転備蓄」が良いのか、あるいは、乳業会社と協定を結び、必要が生じたときに回してもらう、つまり自治体が在庫を抱えない方法が良いのか。後者の方が現実的だと考えるところですが、区としても検討が必要だと思います。区の見解をお聞きします。

3-④発災直後は、衛生面が悪化することから(乳児の)授乳環境を整えることが大事です。桃井原っぱ公園で行われるすぎなみフェスタでは「授乳所」と書かれたテントが設営されていて、配慮がされていて良いと思いました。避難所でもいかに早く授乳環境を整えられるかが重要だと考えますが、震災救援所の訓練でも女性の着替えの場とともに授乳所を確保するメニューが必要だと考えますがいかがか、伺います。

3-⑤日本栄養士会が「赤ちゃん防災プロジェクト」として妊産婦・乳児への栄養支援、避難所運用についてガイドラインを策定中のようです。この取り組みに対する区の認識と今後、区としても参考としていかれるのか見解を伺います。

⑥平常時の取組として、横浜市では乳児を抱えるママたちや妊婦さん対象の「子育てママの防災おしゃべりサロン」を開催していると聞いています。本区においても、例えば、子ども・子育てプラザなどで妊婦および小児(新生児・乳児・幼児)を抱える家庭向けに災害アドバイザーの講話を行ったり、参加者同士で話し合ったりする機会をつくり、防災に対する意識を高めてもらってはどうかと考えますが、いかがか伺います。

4.自助としての備災について

内閣府が毎年発行する「防災白書」の平成30年版の中に、「防災に関する世論調査」で自助、共助、公助のどれに力点を置くべきかという意識調査の結果がありました。それによると、2002年と2017年の比較では、25%あった公助は1/4の6%になり、逆に14%あった共助は25%に増え、驚くのは18.6%だった自助が約40%と倍以上になっています。しかし、意識していてもなかなか実行に移せないのが自助です。

これまで私が参加してきた市民企画の体験型避難所訓練では、参加者同士の情報交換タイムがあって、災害に備えていることを紹介するのですが、備蓄品や工夫を紹介できる参加者はごくわずかです。また、区報にイベントの案内を載せた際、持ち物として「避難所生活で必要と思うもの」と記載したのですが、「何を持っていったらいいのか」という問い合わせが主催者に押し寄せ、対応に苦慮したという声をもらいました。そこで伺います、

4-①公助の充実に取り組んでこられた区として、防災白書にある自助に対する意識の高まりに対しどのような感想を持っておられるか、またどのように対処されるのかお聞きします。

地域で開かれる震災救援所訓練に参加していても、震災救援所に行けば備蓄品で何とかなると漠然と思っている区民も多いように感じます。ところが備蓄倉庫の中を見学しても、ここには何がどれだけ入っているというような具体的な説明はありません。昨年おおぞら公園で私たちが企画した防災訓練で倉庫の中の状況を見て、これは自分で何とかしなきゃダメだと気付いたと感想を残してくれた参加者がいました。

4-②これまで区は自助に対してはどのように区民に伝えてきたのか。そのことが浸透しているのかどうか区の認識を伺います。

災害に備えることについて、身近な場所で地域の人たちと集まって具体的かつ現実的な事柄について話し合う場も必要だと思います。

4-③自治体職員による防災出前講座が各地で実施されていますが、杉並区でも「備災(自助)のすすめ」をテーマに地域でごく一般的な区民が一定数集まったら、職員が出前するといった取組みを行うことも有効ではないかと考えますが、見解をお聞きします。

5.最後に、危機管理室、防災課は、区民の命を預かる重要なセクションです。大災害が発生した場合、対策本部を立ちあげ、陣頭指揮をとるのは首長ですが、首長は福祉や環境、土木など、さまざまな分野で責任を持つ人であり、防災や危機管理の専門家ではありません。だからこそ、防災を熟知した人が、例えば、前の質問でも述べた防災公園を作る際に助言できる、すでに避難場所として設定されている箇所を検証して区に助言できる、また、そういう方がいることで「防災の達人」となれる職員の育成にもつながる、そんな役割を発揮できる防災の専門家を常勤でなくとも危機管理室の職員として配置することも必要ではないかと考えることから、その検討を要望して私の質問を終わります。

第1回定例会一般質問 2018.2.15そね文子

いのち・平和クラブの一員として「教育機会確保法と不登校の子どもへの支援について」一般質問いたします。

2016年12月、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律、いわゆる「教育機会確保法」が成立し、不登校の子どもが学校以外の場で学ぶことが公に認められることとなりました。これに先立つ形で文部科学省が出した通知では、「不登校は多様な要因によって、どの児童生徒にも起こりえることであり、その行為を『問題行動』と判断してはならない。不登校児童生徒が悪いという根強い偏見を払拭することが重要」と示されています。文科省が規定した不登校とは病気や経済的理由による場合を除き、年間に連続または断続的に30日以上欠席することですが、2016年度の全国の小中学校の不登校の子どもの数は131,398人で、この6割が90日以上欠席をしている状況です。長期的に見て人数も割合も増加傾向にあります。

一方、内閣府の調査では18歳以下の子どもの自殺が長期休み明けの9月1日に特出して多いことが明らかになり、学校復帰のみを目指す不登校対策がいかに子どもを追いつめてきたか、年間300人前後の子どもが自らいのちを断つという状況を、生み出してきたことの原因のひとつがここにあったことがわかりました。「学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい」と新学期を目前に控えた夏休みの終わりに、鎌倉市の図書館がつぶやいたツイッターに多くの反響があったことは皆さんの記憶にも新しいのではないでしょうか。不登校が認められることで救われる命があるということです。学校教育法や子どもの権利条約の理念を基本として生まれたこの新しい法律が、不登校の子どもたちの希望につながるよう活用され、よりよい制度に育てていきたいと願う立場から質問いたします。

まず初めに、

  • 区教委としてこの法が成立したことの意味をどう考えているか。見解をうかがいます。

2.この法律の施行、法に基づく施策を推進するための基本指針が定められてから1年が経過しようとしている現在、区ではこれらに定められた取り組みをどのように進めてきたか、伺います。

基本指針には「不登校は、取り巻く環境によっては、どの児童生徒にも起こりうるものとしてとらえ、不登校というだけで問題行動であると受け取られないよう配慮し、児童生徒の最善の利益を最優先に支援を行うことが重要である」と記されています。また先に述べた文科省の通知においても、「不登校児童生徒が悪いという根強い偏見を払拭し、学校・家庭・社会が不登校児童生徒に寄り添い共感的理解と受容の姿勢を持つことが、児童生徒の自己肯定感を高めるためにも重要であり、周囲の大人との信頼関係を構築していく過程が社会性や人間性の伸長につながり、結果として児童生徒の社会的自立につながることが期待される」と記されています。

3.区教委が先ず取り組むべきは、この考え方の広報と普及啓発に努めることと考えます。不登校への偏見を払拭するため広範囲に広報することと、不登校の子どもやその周辺の当事者に対して直接伝えること。この両方に教育委員会として取り組む必要があると考えます。

不登校を経験した子どもが後で回想したことですが、「学校に行かないことは悪」という強迫観念があって、自分は悪いことをしているという罪悪感から、半年後に学校に復帰したが、学校が楽しくないと思いながら通うことで周囲を恨むようになり、さらにこじれていったと言っています。また、親が子どもを無理やり学校にやろうとしたり、母親の育て方が悪いと父親が受け入れないケース、親戚や周辺の人たちに責められ追い詰められたりと様々な悲劇が繰り返されてきました。学校関係者、不登校の子ども及び保護者には直接「不登校は悪いことではない」という考え方を知らせることが必要だと考えますが、教育委員会の考えをうかがいます。

4.この考え方は学校関係者のみならず、福祉関連の担当者も理解しておくことが必要だと考えます。教育委員会が責任をもって民生児童委員や保健師、児童福祉職などの福祉関係者に対し情報提供を行うべきと考えますが、見解をうかがいます。ある自治体では文科省の担当課の職員が研修を行ったと聞いており、杉並区でもそのような研修を行うよう求めますがいかがかお聞きします。

確保法の13条は不登校の子どもに対して「学校以外の場において行う多様で適切な学習活動の重要性」を指摘し、不登校の子どもの「状況に応じた」、学校外の普通教育の機会確保、多様な学びの促進のために、「必要な情報提供、助言その他の支援」を行うとし、学校外の多様な学びの場が普通教育の機会確保につながるものとして、歴史的にも初めて公的な承認を与えるものとなりました。

5.区が設置している適応指導教室は文科省の資料には教育支援センター(適応指導教室)または教育支援センターと表記されています。学校に適応できなかった子どもを指導するという意味が見て取れる「適応指導教室」という名称を「教育支援センター」に改めることも検討されてはと考えますが、教育委員会の考えをうかがいます。

6.区ではこれまで、適応指導教室の目的を学校復帰としてきましたが、「~確保法」の基本指針には「…支援に際しては、登校という結果のみを目標にするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的にとらえて、社会的に自立することを目指す必要がある。」と示されています。これまでの不登校対策が学校復帰を目指すことのみであったことが様々な悲劇を繰り返してきたことを考えると、区の要綱や冊子「杉並区の教育」に書かれている適応指導教室の目的を、社会的に自立することを支援するなど、学校復帰に偏らない説明にするのが望ましいと考えますが、見解をうかがいます。

次に、区内の状況について具体的に伺っていきたいと思います。

7.2016年度の杉並区内の不登校の数は小学生が108人、中学生が217人で増加傾向にあります。区内ではこのように不登校が生じている原因をどのように分析しているかうかがいます。

8.区では小学生対象に1か所、中学生を対象に3か所の適応指導教室である、さざんかステップアップ教室を開設していますが、そこに登録されている子どもの数についてもうかがいます。

9.さざんかステップアップ教室が定員超過で、希望したがなかなか入れないという話を聞きます。実際に不登校の小学生108名に対して教室の定員が20名、中学生217名に対して定員60名では足りていないのは明らかです。新たなさざんか教室の設置も必要だと考えますが検討状況をうかがいます。

さざんか教室に通う子、民間のフリースクールに通う子がいる中で、不登校の子どもたちの多くが家庭で過ごしている状況です。このような子どもへの学習支援として、ICTを活用した教育を希望する保護者からの声を聞いています。どこにも出られず家庭にいる子どもにタブレットを貸し出し、学習の機会を確保することを検討いただくことも要望いたします。

確保法において、まずは学校が子どもにとって安心できる場所であること。そのためにはいじめ、暴力行為、体罰などを許さないこと、授業が魅力的でわかりやすく、子どもによっては個別指導やグループ指導などを行い個に応じた指導の充実をはかることが求められているのは大前提であり、それを目標にどこの学校でも努力されていることと認識しています。また杉並区では全国に先がけてSSWを配置するなど不登校の子どもへの支援にも手厚く対応してきたことは評価しています。しかし、にもかかわらず多くの不登校の子どもが出ているのも現実です。

10.不登校児童生徒に対しては、学校全体で支援を行うことが必要であり、校長のリーダーシップの下SCやSSWなどと連携しチーム学校体制をとることが求められています。また必要に応じ、福祉、医療および民間の団体などの関係機関とも情報共有を行うほか、学校間の引継ぎを行うなどして組織的・計画的な支援を推進する。その際は子どもや保護者と話し合い「児童生徒理解・教育支援シート」等を作成することが望ましいと基本指針には示されているところですが、このようなシートについての検討状況はいかがかうかがいます。

11.また基本指針には、学校では保健室や相談室、学校図書館等も活用しつつ、安心して学校生活を送ることができるよう、子どもの個別の状況に応じた支援をすることが示されており、このことはすべての学校で行っていただきたいと考えます。教育委員会としてどのように取り組まれているかうかがいます。

学校外の民間のフリースクールなども普通教育を行う機関として「確保法」で認められたことは先に述べた通りですが、文部科学省の調査によればフリースクールの平均の月会費が3万3000円となっており、経済的に困窮している家庭の子が通うのは厳しい現状です。ここで不登校の子をもつ親の会からの訴えを紹介しますと、発達障害や不登校の子は、親も時間をかけて丁寧に対応する必要があり、仕事が続けられないお母さんも多数います。医療機関にかかるにしても専門の相談機関に行くにしても平日の日中働いている保護者は、そうそう休みがとれないので場合によっては仕事をやめることになります。また、保護者も精神的な不調に見舞われて仕事が続けられなくなることもあります。

子どものためと思って仕事をやめ(あるいは子どもへの対応のために働けなくなり)、貯金を切り崩し、必死に対応しますが家庭によってできる範囲は異なります。

一方で、無理をしてフリースクールや家庭教師を頼むなどして経済的に苦しくなり、不登校の子どもを置いて働きに出なければならなくなるケースもあります。

また、どうしても仕事をやめられない保護者もいます。そういった保護者は、子どものために時間をかけたくても、どうすることもできないというジレンマに苦しめられています。経済格差が子どもの将来の格差につながる不安は、親としてはとても大きなものです。登校していれば起きない深刻な問題が、子どもの不登校によって生じる。このような状況を受け止め区の設置するさざんか教室が定員オーバーで入れない子どもがいる中、家庭への経済的な支援についても検討いただくよう、要望いたします。

12.親の会への支援

小学生の不登校の子どもの保護者から、横のつながりがほしい、地域で同じ状況にある人とつながりたいと思ってもその手段がなく、孤立していると感じるとの話を聞きました。不登校児の親同士のつながりを作るために区の支援が必要です。定期的に親の会が開けるような支援として、日時を設定し保護者に連絡を取り、子どもも連れてこられるような場所を確保する。その際の子どもの見守りを支援する。親の会の情報を区が直接保護者に送る。親の会で開く講演会などの案内を直接保護者に連絡する。親の会を経済的、事務的に支援する、など親同士のつながりを作るためのさまざまな支援が求められています。実際に区内でも不登校の子どもを持つ保護者が、自分たちが経験してわかったこと、情報を同じ立場の保護者に役立ててほしいと親の会を立ち上げ、お話会や講座、高校受験のためのアドバイスなど様々な活動を行っています。しかし、その活動は自身も不登校の子どもと日々向き合いながらボランティアで行われています。区がそのような会と協力し、経済的、人的な支援をすることによって、孤立している保護者と会をつなげていただきたいと考えますが、区の見解をうかがいます。

13.また、区としても不登校児童生徒の保護者に対して、多様な支援方策を情報提供していただきたいと思います。その一環として、フリースクール関係者等による講演会の開催など検討していただきたいと考えますがいかがか伺います。

14.情報提供

不登校の子どもへの相談は済美教育センターの教育相談で行われていますが、相談を受けるまでに時間がかかるとの声を聞いています。学校でも不登校への支援に関する情報が得られるようにしてほしいと思います。SSWの存在を知らず、そこにつながるのに数年かかったという話も聞きます。親の会の情報、さざんか教室のこと、近隣のフリースクールのことなど、学校関係者に研修を行い適切な情報提供ができる体制をとっていただきたいと考えます。子どもは日々成長し、変化しているのに、相談に行きつくまでに長い間ただ待たされたりすることのないようにお願いします。親の会も、これまでの蓄積からボランティアで情報提供や相談にあたっています。親の会と連携し、協働で相談や情報提供に取り組むことは、当事者だからこその適切な対応が期待でき、有効なことと考えます。ぜひ検討いただきたいと思いますが、見解をうかがいます。

先日、杉並区の子どもが在籍児童の半数をしめているという近隣区にあるフリースクールに話を聞いてきました。民間アパートの一室を借り、朝から午後まで教室を開き、5時までは自習ができるようになっていて、先生がついて子どもたちが勉強している姿を見せていただきました。ここには杉並区から10人の子どもが通っています。それぞれが様々な事情を抱えて来ましたが、皆ここで受け入れられて安心して自分を取り戻し、今は元気になって通ってきているとのこと。子どもが在籍している学校の校長や担任の先生もこのフリースクールを訪れ、カリキュラムなどを確認したうえで全員がここの出席を学校の出席として認められているとのことでした。このフリースクールも一つの適応指導教室の役割を果たしていると言えるのではないでしょうか。しかし、公的な補助が一切ない中での経営は大変厳しいとのことであり、よく理解できます。継続していくためには公的な支援が必要だと強く感じました。また、場所は小さな1部屋ですから、子どもたちが体育や調理などの体験を行う際には外の施設を使う必要もありますが、その施設使用についてもフリースクールは営利団体とみなされ使用が難しい状況にあることも伺いました。このような、子どもの学びの場には区の多方面からの支援を行っていただけるよう強く要望いたします。

最後は少し違う角度からの質問です。

15.子どもの不登校によって保護者も厳しい状況に置かれることは先に述べました。区役所職員は4000名で、この中には子どもが不登校という職員もいることと思います。そのような事情を抱えた職員には何らかの支援はあるのでしょうか。支援について検討することは、これまで培った人材流失を防ぎ、区にとってもメリットがあると考えるものです。これまでに、実際に支援を行った事例があれば伺いたいと思います。

これまで様々な場面での支援の必要性について述べてまいりました。ここで文部科学省が予算をとって進めている「学校以外の場における教育機会の確保等に関する調査研究」について述べたいと思います。これは教育委員会や学校を中心に関係者が連携し、不登校児童生徒の学校外での様々な学習を支援する体制を整備するための実践研究や不登校児童生徒を受け入れている民間団体の自主的な取り組みを促進するための仕組み等に関する調査研究について、自治体がやると手を上げれば、今回質問で取り上げてきた様々な支援にたいして国の予算がつくものです。ぜひ杉並区としてこれに手を上げ、研究のための予算を活用して支援を行っていただくよう要望いたします。

今回の質問をするにあたり、不登校の子どもの保護者にたくさんの話を聞かせていただきました。そして、子どもたちは学校が合わないだけで、個性的で様々な能力を持っていると実感しました。そのような子どもたちが学びを通して自分の個性を伸ばし、自立して社会でそれぞれの居場所を見つけ自分らしく生きていくことは、多様性ある豊かな共生社会を形成することにつながります。そのために今予算を使うことは未来への有効な投資と言えると思います。私も豊かな共生社会を共につくるためにこの課題に継続的に取り組んで行くことを申し上げ一般質問を終わります。

 

第1回定例会一般質問 2017.2.16 奥田 雅子

いのち・平和クラブの一員として

1.多様な生きものとともに暮らせるまちづくりについて

2.あまみずの貯留のしくみづくりについて

大きく2つのテーマで質問します。

 最初に、多様な生きものとともに暮らせるまちづくりについて伺います

最近、「ダイバーシティ」つまり「多様性」という言葉をよく耳にします。今回のタイトルの「多様ないきものとともに暮らせるまちづくり」は、「生物多様性のまちづくり」のことです。「生物多様性」の「きほんのき」について昨年、公益財団法人日本自然保護協会理事長の亀山章(かめやまあきら)さんから学ぶ機会がありました。

「生物多様性」は、1980年代に誕生した「バイオロジカル ダイバーシティ」あるいは「バイオダイバーシティ」の翻訳語として使われ、日本で広く知られるようになったのは1992年、リオデジャネイロで開催された国連環境開発会議、いわゆる地球サミットにおいて気候変動枠組条約と共に生物多様性条約が締結されてからだと言われています。

生物の多様性には、「気候や林や草地、河川や池などといった地形、土壌などの環境に応じた生態系があること」と「それら生態系の中にいろいろな種類の生き物がいること」そして「同じ種類の生き物でも絶滅回避のために様々な個性、遺伝子があること」という3つのレベルがあるそうです。

人類は生物種の絶滅速度をここ数百年で1000倍に加速させていて、今何も対策をとらなければ今後多くの自然環境が失われていくというお話にはショックを受けました。そして、「これまで自然環境は脇に追いやられていたが、人間社会の基盤は自然環境であり、この自然環境の上に人間社会が成り立ち、その上に経済や文化が乗っている、というのがまともな認識である」とのことでした。これには私もまったく同感です。どんなに経済が発展し物質が豊かになったとしても壊れた自然環境では人間は生きにくく、また壊れた自然環境をもとに戻すのは不可能と考えるからです。そこで2点伺います。

①日々区政運営に取り組んでおられる田中区長に、「自然環境」に対する基本的なお考えをうかがいます.

②2点目、杉並区には、様々な切り口から「環境」をテーマに活動している多くの個人や団体の方たちがいらっしゃいます。環境団体として区に登録しているだけでも35団体あり、連絡会をつくり情報の共有や連携しながら活動されています。自発的な市民活動とも連携し、環境行政をさらにすすめていただきたいと考えますが、区の見解をお聞きします。

さて日本では生物多様性条約の締結の年1992年に「種の保存法」が制定され、「生物多様性」の時代が始まったと言われています。そして、2004年には「外来生物法」が、2008年に「生物多様性基本法」が制定されました。この年は、杉並区が「善福寺川『水鳥の棲む水辺』創出事業」に取り組むきっかけとなった年です。当時、この事業は100年かけて実現させていくとして取組が始まったと聞いています。

そこで、「善福寺川『水鳥の住む水辺』創出事業(以下水鳥事業)」について5点伺います。

区が2008年にスタートさせた「水鳥事業」が今年で9年目を迎えています。今後、この事業は生物多様性の保全および持続可能な利用の観点から戦略を持って具体的に進めていくことが必要だという考えに立ち、質問いたします。

③1点目、「水鳥事業」がスタートした経緯をうかがいます。

④2点目として、「水鳥事業」は、これまでどのような取り組みがされてきたのか。また現時点での成果と課題をうかがいます。

⑤先月1月28日に行われた「第9回善福寺川『水鳥の棲む水辺』創出事業シンポジウム」に参加しました。これまで毎年、回を重ねてこられた訳ですが、このシンポジウムの狙いは何か3点目として伺います。

今回のシンポジウムの中で今年1月に行なわれた水鳥一斉調査に277人の参加者があったと報告がありました。地域の人に、身近な環境に関心をもってもらうことは住民主体のまちづくりに必要なことですが、そのためには、まずは自分の地域を知る、興味を持つ観察や調査は欠かせません。先日、庁内の会議室で行われた「小中学生環境サミット発表会」では野鳥観察を行った学校が複数あり、また、トンボやモンシロチョウの育ち方の違い、さざんかにチャドクガがつくことの発見など、子どもたちが観察の結果を生き生きと発表する姿があったと聞きました。私は子育て時代、善福寺公園を庭代わりによく子どもを遊ばせたものでした。善福寺池でカワセミを最初に見た時は感動しましたが、ここにカワセミがいるということは、その餌になる生物がいることだと知り、ただカワセミがいるというだけでない自然の循環について気づくことができました。そういう目で見ると、実は様々な種類の動植物が存在していることがわかり、豊かな気持ちになるとともに街を見る目も変わりました。この経験からもっと多くの子どもたちや地域の人たちと環境に対する関心を共有したいと考え、善福寺池や周辺の生き物調査、川の水質調査などを地域活動の中で提案し、子どもたちもいっしょに調査活動を行ってきました。その活動では、植物や昆虫、野鳥などに詳しい専門家の存在やわかりやすい資料、使いやすい道具などが活動の質を深め、子どもたちの興味や関心を引き出すなど、効果的に作用することを実感しました。

そこで4点目の質問です。

⑥このように地域や学校などで区民が植物や生き物などを十分に観察できる環境を整

えていくことが大事だと考えますが区の考えをうかがいます。

⑦「水鳥事業」についての5点目最後の質問です。

「善福寺川『水鳥の棲む水辺』創出事業シンポジウム」は次回で第10回を迎えます。これまでのシンポジウム事業を市民とともに総括し、次の10年、20年の目標を市民とともに描き、共有して取り組むことが大事だと考えます。そのため今後はシンポジウムという形式にとらわれず、たとえば、区民・区・学識経験者などで、どのような事業を展開することが善福寺川流域や区内の野鳥たちのためになるのかというビジョンと、そこに至るロードマップをワークショップ形式で話し合い、区民全体が共有できる方向を作り出していくことが必要と考えますが、区の見解を伺います。

 

ところで、2008年に制定された生物多様性基本法の第13条では、市区町村が区域内の生物の多様性の保全および持続可能な利用に関する基本的な計画である「生物多様性地域戦略」を定めるよう努めければならないとしています。この「生物多様性地域戦略」ですが、都内でこれを策定している自治体は2015年3月31日現在、千代田区、港区、目黒区、葛飾区、大田区、豊島区、府中市、羽村市、あきる野市、稲城市、町田市の6区・5市となっています。私は、いま述べてきた「水鳥事業」は、言ってみれば、杉並区における生物多様性地域戦略の1つのモデルになるのではないかと考えます。

そこで生物多様性地域戦略について2点伺います。

⑧東京都でも生物多様性基本戦略をつくり、都立公園の生物多様性保全管理計画をワー

クショップ方式などの市民参加で策定し、整備工事を行うことになっています。杉並

区では都立和田堀公園、善福寺公園が該当しており、和田堀公園については現在工事

がはじまったところです。この工事はどのような工事なのか。また、区としてこの工

事をどのように捉えておられるのか伺います。

⑨善福寺公園については2022年から2年かけて生物多様性保全管理計画がつくられる

予定と聞いています。和田堀公園、善福寺公園の生物多様性保全整備工事がおこなわ

れるのをとらえ、「水鳥事業」に取り組む杉並区としても都と連携して生物多様性の地域づくりに取り組むことが必要であると考えます。善福寺公園でみんなの夢水路づくりに取り組む杉並区としても生物多様性地域戦略を策定して具体的な取り組みを進めていくべきと考えますがいかが、お聞きします。

次に2つ目のテーマ「あまみずを貯留するしくみづくり」について4点質問いたします。

あまみずを取り巻く時代の状況としては、2014年4月「あまみずの利用の推進に関する法律」いわゆる「あまみず法」の施行により大きく変化し、「あまみず活用時代」が本格化すると言われました。今回、私はひらがなで「あまみず」といたしました。雨の水を「うすい」と読む場合、下水道法や建築基準法、都市計画法によると「きたない水と書く汚水・廃棄する水と書く廃水-つまり汚水と排水と共に速やかに排除するもの」となっています。一方、あまみず法ではあえて「あまみず」と読ませ、あまみずを天の恵みととらえあまみずの貯留および水洗トイレや散水などの利用を推進するものとして「うすい」とは区別しています。水資源の有効利用を図るとともに河川等への集中的な流出を抑制するという観点から今回の質問も「あまみず」とし、あまみずの貯留に焦点を当てて質問いたします。

現在、東京都は時間降雨50ミリ対策として莫大なお金と膨大な時間をかけて、1年間に100m完成させていく河川改修工事を善福寺川で行っています。このようにコンクリートなどで整備するのを「グレーインフラ」と呼ぶのに対し、「自然環境が有する多様な機能を活用し、持続可能で魅力ある国土づくりや地域づくりをすすめるもの」と定義し、水とみどりと生き物をキーワードとした「グリーンインフラ」という概念があります。2015年には「グリーンインフラ」という概念が国の施策となりましたが、まだ広く知られてはいないのが現状です。

さて2005年、杉並区を襲ったゲリラ豪雨により、2,000世帯以上の家屋が浸水被害を受けました。それ以降も、豪雨による河川の氾濫が起きています。地球上の水は海や空、陸をゆっくり循環していますが、都市化によって地面はコンクリートで覆われ、降った雨のほとんどが下水管に入り、あっという間に河川に排水され、本来の水循環を壊してしまっているのが原因です。

そこで1点目の質問です。

  • 杉並区も治水を目的とした取り組みを推進してこられたと思いますが、これまでに区が取組んできたあまみずを貯める施策にはどのようなものがあり、これまでどのくらいの量のあまみずを貯める機能をつくってきたのかお聞きします。

いま、都市型洪水を防ぐのに日本建築学会が提唱している「蓄雨」が注目されています。蓄積の蓄に雨と書いて「蓄雨」です。都市型洪水を解決するためには、まちに雨をとどめるしくみである「蓄雨」が必要です。この「蓄雨」には、災害時の生活用水確保の「防災蓄雨」、洪水を和らげるための「治水蓄雨」、自然な水循環をすすめ、ヒートアイランド対策にもなる「環境蓄雨」、日常的に生活用水に使う「利水蓄雨」の4つ視点で、これらを組み合わせて雨を蓄えると大きな効果を発揮するとされています。

あまみずの民間の貯留については、23区内であまみずタンク設置に助成している自治体は区部で13区、市部では14市あります。なかでも注目するのは世田谷区で、あまみずタンクの助成のほかに、今年度から湧水保全重点地区及び豪雨対策モデル地区には雨水(うすい)浸透ますの満額助成を始めたと聞いています。時間降雨100ミリ対策としてグリーンインフラで「世田谷ダム」をつくる構想だそうです。

また、雨が降ると、善福寺川の護岸に開いている2か所の吐き口(はきぐち)から武蔵野市側の汚水交じりのあまみずが流入します。区長から武蔵野市に要望していただいたこともあり、武蔵野市はあまみず貯留槽を市内4か所に設置し、雨天時に杉並区側に流れ込む回数を半減させました。加えて「あまみず利活用条例」を制定し、建物の新築や増改築の際、「あまみず排水計画」を事前に市へ届け出ることが義務化されました。また、雨水(うすい)浸透ます、あまみずタンクへの助成を始め、ほかにも、「水の学校」という市民が、水を汚さない、無駄にしない、あまみずを貯める、浸透させるなど水のことを繰り返し学ぶしくみをつくっています。さらに、現在下水管の増補管埋設計画があることも聞いています。善福寺川の護岸に開いている穴は全部で68か所。そのうちの2か所が武蔵野市からの吐き口、残り66か所が杉並区のあまみずが流出する吐き口です。

②それを考えると、杉並区としても「治水蓄雨」を善福寺川上流域に限定して導入する

など「蓄雨」を推し進めていくことが重要だと考えますが区の考えを伺います。

3点目、

③杉並区は2006年から3年間、あまみずタンクの設置助成を大小合わせて63台に行いましたが、この助成は今はありません。助成をなくした理由について伺います。
最後の質問です。

④杉並区が2013年に改定した環境基本計画の基本目標Ⅲ、「自然環境が保全され様々な生き物が生息できるまちをつくる」の「自然生態系の保全」の項で、区民、事業者の環境配慮行動指針として、「あまみずの活用を心がけます」とあります。あまみず活用を心がけるにはあまみずを貯めなければなりません。あまみずタンク助成がなくなり、区内でのタンクの普及については把握しにくい状況ではありますが、街に雨をとどめる「蓄雨」をすすめる方法としてあまみずタンクの設置は個人レベルで比較的簡単にできる有効策だと考えます。改めて区民や事業者があまみずを貯めて使う、活用する意識を喚起するための情報発信や区民や事業者の実践行動を後押しすることが区の責務だと考えますが区の見解を伺います

これまで生き物やあまみずとともにある暮らしを提案したい思いから質問してまいりました。環境問題は暮らし方の問題でもあることを私たち一人ひとりが気づき実践することが大事であり、区としても様々な部署が意識的に取り組んでほしいと思います。来年度は環境基本計画改定の年と聞いています。現在の基本計画の「はじめに」で区長はこう書いておられます。

“地域で安心して生活できるように、地球温暖化対策の推進、生物多様性の保全、資源の循環利用などの取組みや環境共生型の地域づくりが必要です。そのためには、環境について自ら考え、行動する人を育てる環境教育も重要である。そして環境問題への取組みは区民のみなさんをはじめ事業者やNPOなど多様な関係者と共に持続可能な環境住宅都市の実現に取り組みます。”と。

この姿勢をぜひ次の改定にも引き継いでいただくことをお願いし、また自然環境を活かしたまちづくりをすすめる取組みに私たちもともに尽力していくことを申しあげ、私の一般質問を終わります。

第1回定例会一般質問  2014.02.18 市橋綾子

私は、生活者ネットワークの一員として、1.杉並のめざす「協働」について、2.将来の区営墓地の展望について   質問します。

 まず杉並のめざす「協働」について伺います。

このたび、「予算編成方針とその概要」を伺い、区長に就任されてからの3年半の取組みについて、私どもの政策に照らしながら振り返らせていただきました。区長が掲げられた3つの公約のうち、10年ビジョンとなる基本構想そして総合計画の策定と、杉並版事業仕分けを実施されたこと、と2つの公約の実現について述べておられましたが、もう一つの公約、「新しい公共の発想で協働計画を策定する」については、残念ながら区長から伺うことができませんでした。「協働」は、これまで生活者ネットワークが一貫して取り組んできた政策であり、地域の活動を実践してきた立場から、区の取り組みを私どもは評価しております。その点をうかがう意味も込めて、区立施設再編に関係して4点、「協働の取組方針」から3点伺います。

区長は、公約の1つ「10年ビジョンとなる『基本構想』」を20123月に策定し、この実現のために、「参加と協働による地域社会づくり」と「持続可能な行財政運営の推進」、そして「区民と共に実現していく」とされたことは、区政のリーダーとなられた区長の力強い決意の表われだと、私どもは賛意を示してきたところです。

しかし、いま区が最重要課題として取り組んでおられる、市民生活に大きな影響がある「区立施設再編整備計画」の素案づくりにおいて、「参加と協働」はどこにいったのでしょうか。一昨年の201210月に行われた区民アンケートと、同年12月の無作為抽出による区民意見交換会を指して「参加と協働」とされるのでしたら、それはあまりにもご認識不足です。基本構想には「参加と協働」は区民とのコミュニケーションによって支えられる、としていますが、素案づくりにおいて区民とのコミュニケーションが不十分であったことを指摘したいと思います。昨年9月の「素案」発表後、多くの区民から驚きと戸惑いの声があがり、区が行った説明会では設定した時間内に収まりきれないほどの質問が出されました。また、議会には陳情が複数出されています。これらの区民の反応を区はどうとらえておられるのか、1点目としてうかがいます。

昨年1215日、無作為抽出による区民意見交換会が行われ、見学させていただきました。参加者は27名と決して多くはありませんでしたが、一所懸命に与えられた課題に取り組んでいらっしゃいました。ただ、当然ながら施設を利用したことがある人と利用したことがない人では関心の持ち方が違いました。施設再編の問題は、財政問題という現実的な課題と、少子高齢化に立ち向かう地域社会づくりの中で、「参加と協働」のもと、区民の生活を守り、その多様な活動を保障していくという二つの課題を、如何にバランスよく解決していくのか、ということだと思います。そういう意味では、進めていくプロセスに市民がかかわることへの視点が欠けていたのではないでしょうか。

全国的に行われている、また行われようとしている公共施設の見直しは、方針やビジョンといった「総論」から入るやり方と、当区のように個別施設ごとに提起する「各論」から入るやり方があるようです。昨年10月、多摩市が策定した「公共施設の見直し方針と行動プログラム(最終案)」は、個別施設ごとの提起がされ、当区と同じように市民へのアンケートや説明会が実施されていますが、その他にテーマ別討論会、施設活用のワークショップを開催して市民の声を拾う、また市民意識の醸成のための講演会を開催し、1年以上もかけて最終案が策定されています。公園づくりと比較するのは乱暴かもしれませんが、当区の公園づくりは、たとえば済美公園やいま取り組んでおられる(仮称)下高井戸公園など、どのような公園にするのかを決める時期に、関心ある方たちの意見をワークショップ方式で聞きとり、設計に反映させていく方法で行われています。自治基本条例を持つ当区において、また基本構想で「参加と協働」「区民とのコミュニケーション」を標榜する区は、9月に発表された「素案」づくりに際し、施設のある地域の実際の当事者である利用者を含め、当該施設の関係者の方々の声を聞きとるべきだったと考えますが、2点目の質問として区のご見解を伺います。

3点目の質問は、「あんさんぶる荻窪と荻窪税務署との交換」についてです。「あんさんぶる荻窪」は、当時、区民の皆さんの参加で「複合施設をつくる会」をつくり、市民と区が丁寧に議論を重ねてつくった施設です。税務署と交換するにしても、その発表前に、先ほど申し上げた利用者、施設関係者に説明をすべきでしたし、発表直後にでも説明がされるべきだったのではないでしょうか。区のご見解を伺います。

4点目の質問です。現在、施設再編整備の「素案」から1段階進んだ「計画案」となりましたが、これから決める部分がまだ多くあります。全員協議会で私どもの「施設再編は地域育成のチャンスであり、区民と対話型で計画づくりを行うべき」との質問に、「子どもから高齢者まで幅広く議論ができる形で地域に入っていく」との答弁をいただきました。しかし、予算書のなかに具体的に地域に入って区民に説明し、意見を聞きとる、議論をする形跡が見当たりません。パブリックコメントも相当数寄せられていると思われ、それに応えることも必要です。具体的計画がおありでしょうか。お答えください。また、職員の方が通常業務の中で行っていくのでしょうか、これについても予算書で読み取ることができませんでした。併せて、うかがいます。

次に「協働の取組方針」から「すぎなみNPO支援センター」関連で3点伺います。

1点目です。庁内組織の杉並区行財政改革推進本部が昨年1月に決定した「杉並区における今後の協働の取組方針」において、中間支援機能の充実・強化が打ち出され、期待するところです。「すぎなみNPO支援センターの組織体制の再構築」を重点とし、「来年度からすぎなみNPO支援センターの新体制による中間支援組織として活動を展開する」としていますが、新体制とは何か、具体的な内容についてお示しください。

2点目。予算編成方針に、「地域の多様な活動主体が連携・協力しながら地域の課題を解決できるよう新たな協働提案制度に取り組む」とあります。新たな協働提案制度の試行として、一つは区内農産物に係るまちなか地産地消事業の構築、二つ目に区民向けの多様な交通安全教育の企画・運営・実施、三つ目は家庭からでる生ごみを減量する施策の普及・拡大、以上3つの協働テーマの募集があり、交通安全教室と生ごみの減量の2事業が今年度採択されました。この4月からの実施に期待するものですが、今後、これらの事業の評価と検証はどの時点でどのようにして行われるのでしょうか。また、その後、この試行実施を踏まえて、協働提案制度をどのように広げていくのか伺います。

3点目。私どもはこれまで、地域コミュニティづくりには、地域の中でNPOや町会・自治会がつながることが必要であり、そのためには、地域に係るテーマを、顔を合わせて、ともに考え、話し合う機会をつくることが大事、と訴えてきました。区は、「連携を持ってやっていく」との答弁のもと、様々な機会をとらえて実施されてきていることを評価するものです。先日も、阿佐谷地域区民センターで地域懇談会が開催され、地域の町会、・自治会、商店会、民生児童委員、青少年育成委員会、ケア24、教育関係者、NPO等様々な立場の方々が参加され、活発な意見交換と活動交流が行われたと聞いています。この動きは、今年度3地域、来年度はさらに他地域にも広げていかれると伺っておりますが、今回の「施設再編」のような地域に関係する課題こそ、顔を合わせ、話し合う機会をつくることが「自治と協働」を進めるうえでも大切であり、地域コミュニティづくりにつながると考えます。区のお考えをうかがって、次の質問に移ります。

2つ目の質問、将来の区営墓地の展望について伺います。

いまの世の中は、気がつけば、生まれる子どもは少なく、亡くなる人が多い「少産多死」の時代になり、葬儀や埋葬のあり方が大きく変わってきています。身内だけで行う家族葬や密葬といった小さなお葬式を選択する方が増え、また無宗教葬にするなど葬儀の仕方も多種多様になり、葬儀費用が低価格化しています。その一方で、これから先お墓に入りたい人は増えこそすれ、お墓の絶対数は簡単には増えないことから、お墓の価格は下がりません。

 

杉並区にある寺院墓地に新規にお墓を作るとすると、いくらぐらいかかるか調べてみました。寺院によって、また、お墓の大きさによって違いはありますが、お墓の利用料である権利費が百万円台、墓石を建てるのに百万円台の費用がかかります。それでも区外からの希望者もいるため、需要に対する供給量の不足から競争率は高く、簡単には購入できない状況です。ちなみに区内にある墓地は96か所、およそ36,000基のお墓があり、納骨堂は8か所でその収容数は1,600体程度で、これからお墓が増える状況にはないと、伺いました。そこで今回、数万円で購入できるような区営墓地を展望して6点質問します。

生活クラブ生協が組合員に対して行った「葬儀と埋葬に関するアンケート調査」に1622人から回答がありました。今回は、埋葬について述べますが、新規に墓地を購入する場合にどういうものを望むか訊いたところ、樹木葬、散骨、合同納骨塚、手元供養を選択した方が約7割と、個人所有の墓地にこだわらない傾向が見られました。なかでも、土や海など自然に返る樹木葬や散骨については約8割が賛同していることからわかるように、お墓に対する人びとの意識が大きく変わってきています。

また、価値観の多様な現代、夫と一緒のお墓に入るのはいや、という女性は珍しくありませんが、しかしお墓は買えないし、と行き場のないお骨は、まるで難民状態です。オギャーと生まれて待機児童、入学すると待機学童、特養の入所を待つ待機高齢者、その先は待機お骨。公営の墓地として都営霊園がありますが、現在のところ量的に足りず対応しきれていません。無縁仏を引き受けるお寺ではそのような骨壺が数十体も保管されていますが、それらの行き場がありません。

近頃は、テレビや新聞等で新しい葬儀や納骨のあり方などが数多く取り上げられています。1点目の質問として、区長はそれらに対してどのようなお考えをお持ちかうかがいます。

先日、NHK朝の情報番組で、全国1488人の既婚女性に、「あなたは夫のお墓に入りたいですか」という意識調査の結果が紹介されました。夫と一緒の墓に入りたくない、と答えたのは6割。では男性はどうか。「夫婦は一緒のお墓に入るべきか」との質問に、4割のひとが「そうは思わない」「どちらともいえない」と答えています。この数字から見えてくることは、「夫婦は同じ墓に入るもの」という慣習にとらわれず、自由な発想で最期の選択をしたいと考える層がすでに広がっていることです。これに対し、区長はどのようなご感想を持たれたでしょうか、2点目として伺います。

 社会現象としても、独身者が増えていますし、少子化で子どものいない夫婦や一人娘が他家に嫁いだ、などでお墓の継承者がいない世帯も増えています。自分が死んだ後のお墓をどうしようかという不安を抱える方がこれからは増えてくることが容易に想像できます 20113月に出された、東京都市町村自治調査会の調査「墓地と市町村のかかわりに関する調査研究報告書」では、公営墓地における樹林墓地、樹木葬の導入が書かれています。樹林墓地、樹木葬とは、これまで家単位に建てていたお墓を「誰もが入れるお墓」という発想で、墓石はつくらず、樹木の下に遺骨を納める墓地のことです。小平霊園にある樹林墓地は、遺骨は1体134,000円、パウダー状に細かく処理する粉状の遺骨は144,000円で納めることができるもので、予定数500体のところに16倍の申し込みがあったことがニュースで取り上げられ、ご存じの方もいらっしゃると思いま

 

そこで3点目として伺います。これまで区に、お墓の心配事や、あるいは区営の墓地はないか、お墓を紹介してほしい等の相談・問い合わせはありましたでしょうか。また、そのような問い合わせがあった場合に区はどのような対応をなさるのでしょうか伺います。

 20122月、「杉並区墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例」が設置され、地方自治体も墓地をつくろうと思えば、つくれるようになりました。今後、超高齢社会における死後の始末として、価値観の多様化という観点からも、経済的な困難を抱える高齢者の増加という福祉的な観点からも、低価格で場所をとらないお墓のニーズはこれからもっと高まると思います。墓地を迷惑施設ととらえるのではなく、亡くなった身近な人が眠る場所であり心のよりどころとする発想の転換がほしいと思います。身近なところにお墓があることは、人の死を身近に感じられることにつながり、それは地域コミュニティの包容力を高めることにもなります。区営墓地を展望すべき時期が来ていると考えます。まず区民ニーズを把握し、区営墓地の設置を検討すべきではないでしょうか。区の見解を伺いまして質問をおわります

区議会第1回定例会一般質問 2011.2.15小松久子

私は、区議会生活者ネットワークの一員として、地域自治について、プラーヌンクスツェレ(市民討議会)について、チャイルドラインについて、以上3つの項目について質問いたします。

 

いま国会では、国民の生活より党議党略が優先するような状況ですが、国づくりの理念を推進する土台として「行政刷新」とならんで「地域主権改革」が位置づけられたことは、分権を勝ち取ることをテーマの一つとして活動している生活者ネットワークとして、これが一歩前進する力になると期待をもっています。と同時に、この動きを現場である地域から、確かなものにしていく必要を感じています。

 

区長の選挙公約のひとつは「区内分権の推進と地域ごと予算の創設」ですが、その実現のためには、これまでの区の地域内分権の取組みについての総括が必要と考えます。区における地域内分権についての議論は、「地域内分権の推進に向けた研究会」を庁内組織として設置し、06年、地域自治組織のモデルとして地区教育委員会を提案するなど、試行錯誤を重ねてこられました。最初の質問として、これら一連の取組みについて、区長の見解をうかがいます。

 

結局、地区教育委員会の具体的検討には至りませんでしたが、区では、その後08年「集会施設等運営協議会」のあり方について庁内で検討が行われました。出された報告書には「地域団体のネットワーク化と自治型コミュニティ形成をめざして」とサブタイトルに明記され、地域区民センターを拠点として地域の自治を展望していこうとする視点に共感しました。そこで09年第1回定例会議会での一般質問にとりあげましたが、具体化に向けた実行策は示されませんでした。

 

しかし、先ごろ町会・自治会、NPO、地域区民センター協議会が一堂に会する場として、すぎなみ地域大学とNPO支援センターの企画により、初めて開催された「地域活動団体交流会」は、先ほど述べた「地域団体のネットワーク化と自治型コミュニティの形成をめざす」という、あり方検討の報告書の内容にそったものと感じました。この理解でよいか、区の見解をうかがいます。

 

地域施設等運営協議会は「地域区民センター協議会」と名称が変わり、今年度より事務局体制も変わりました。地域活動係を区民センターの中に移し、従来の業務のほかに区民センター協議会の事務局も担うようになっています。この目的は何でしょうか。また、1年弱ではありますがやってみての成果と課題をどのようにとらえておられるか、おうかがいします。

 

「地域活動団体交流会」には70もの団体が参加したと聞きました。この開催目的、参加を呼びかけた団体など、概要はどのようなものだったのでしょうか。また実施当日の参加者の声などお示しください。併せて、開催結果についての区の見解をうかがいます。

 

この試みを今後継続し発展させていくべきと考えます。2回目以降の会の開催予定はいかがでしょうか。またその場合、会のもち方は地域別、テーマ別などいろいろ考えられるものの、地域の課題を地域で解決できるような自治型コミュニティを育てていくためには、地域ごとの開催が必要と考えます。区のお考えはいかがか、うかがいます。

 

このたびの初回は地域大学とNPOセンターの協働による開催でしたが、今後、地域ごとに開催されるとすれば、地域センター協議会がその中心となってゆくべきでしょう。また参加団体としてケア24や児童館などの福祉関連施設や、学校、図書館などの教育関連施設、商店会なども当然ながら参加が望まれます。またNPOなどの市民活動団体の参加も不可欠であるため、NPO支援センターもかかわっていく必要があると考えます。区のお考えはいかがか、おたずねします。

 

「自治型コミュニティを形成する」という考え方は、町会・自治会にとっては、これまで続いてきた地縁組織というあり方に加えて、もっと幅広い地域の機関や団体との連携を図るという発想の転換が必要とされるのではないでしょうか。「広報すぎなみ」211日号1面の町会・自治会特集では、従来型の発想に基づいた編集にとどまっていると感じましたが、地域のNPO等の市民活動団体との交流・連携を促すべきと考えます。この、自治型コミュニティという考え方に立ったとき、いまの町会・自治会が抱えている課題は何か、その課題をどのように克服していこうとされているのか、区の見解をうかがいます。

 

その意味からも、このたびの予算で提案されている町会掲示板の改修費用助成の増額については、せっかく増額するのであれば、地域の自治を担うメンバーであるNPOなどの市民活動団体もイベントなどのお知らせを掲示できるようにすべきと思います。そのような双方の関わりがあってこそ、地域での連携も促進されるものと考えます。うかがって、次の質問に移ります。

 

つづいて、プラーヌンクスツェレ(市民討議会)について質問いたします。「プラーヌンクスツェレ」というのはドイツ語で、英語でいうと「プランニング・セル」、ドイツで考案された、市民参加のひとつの手法です。これを直訳した日本語は「計画細胞」ということになりますが、日本での実施には一般的に「市民討議会」という言葉があてられ、最近自治体での実践例がひろがりつつあります。それは、どの自治体も「新しい公共」を実体としてつくっていく必要に迫られる現在、量・質ともにより高度な市民参加が求められているからであり、その意味でこのプラーヌンクスツェレに可能性を見出しているからだと思います。

 

具体的な説明は後ほど述べることとし、この項の最初に区の現状を見てみたいと思います。

 

昨年11月に実施された基本構想アンケートの結果が公表されました。5,000通近い回答が寄せられたことと併せ、「協働の地域づくり」について回答者の8割以上の人が「参加したい」と答えていることに、私も驚くとともに、杉並区民の積極性を誇りたい思いです。区民の区政への関心の高さがうかがえます。

 

ところで、区は自治基本条例に基づき区民の参加を進めてこられ、09年にはパブリックコメント条例も制定されました。しくみをつくることに関して、区が積極的に取り組んでこられたことは承知しています。しかし区のとらえる区民参加の枠が限定的であり、区民に対する信頼感がいま一つと感じているのは私だけでしょうか。区政への区民の参加のあり方について、これまでの区の取組みをどう評価し、今の課題をどうとらえておられるか、最初の質問としておうかがいします。

 

再びアンケート結果に戻りますが、回答者は男女比が46、年齢は60代以上が約7割であり、年代層の偏りが見られました。介護や医療問題が「10年後に必要なこと」の1、2位に挙がったのは当然と思われます。アンケート方式は「意思ある人」の意見のみが引き出され、サイレントマジョリティの声を拾うことはできないしくみです。また、一方的に「意見を聴く」というだけのアンケート調査には、意見を返し・返されるやり取りを経て議論を深めることは望めませんから、限界があるわけです。

 

基本構想審議会の中でも委員として述べたことですが、今後、他の年代層、とくに回答者の10%に満たない30代以下の人たちの声を拾う努力をしなければなりません。それには、アンケートとは別の市民参加の工夫が必要なのではないでしょうか。

 

市民参加の新しい手法といえば、外郭環状道路の「必要性の有無から議論する」として何年もかけてPI協議会からPI会議、さらに地域PIへと名前を変えながら続けられてきたPI(パブリック・インボルブメント)を思い浮かべる人も多いと思いますが、ここで提案したいのは、プラーヌンクスツェレです。パブリック・インボルブメント、すなわち住民参画とは名ばかりの、賛否の議論がかみ合わないままに終始した経過を私も傍聴席から見てきてがっかりさせられ、「あれはよかった」と評価する声を聴いたことがないPIですが、実際に見たり関わったりした人の事後評価の高いのがプラーヌンクスツェレです。

 

プラーヌンクスツェレが市民参加の新しい手法として注目を集めているのは、住民基本台帳などからの無作為抽出によって呼びかけるため、参加するかしないかは呼びかけられた人の自由意志ではあるものの、まんべんなく多様な市民の参加が期待できることです。また有償であるために参加者の責任感がある程度確保できること、少人数による密度の濃いグループ討議、討議に臨む際に必要な情報提供を受け準備が保障されること、参加者の投票による決定、などを特徴としています。しくみの設計は裁判員制度に似ていると考えればわかりやすいかもしれません。

 

新宿区でも昨年、自治基本条例の制定にあたりプラーヌンクスツェレの方式が採用されました。この実績では、参加者の属性は2014%3016%4014%5014%6022%7016%と、極端な偏りがなく、幅広い年齢層からの参加が得られています。討議の企画運営はプロポーザルにより選定されたNPOが受託し、事前準備から当日の進行を事務局として担当しました。

 

杉並区の基本構想づくりは、いま緒についたところです。まちづくりへの参加意識の高い杉並区民には、試してみる価値のある手法だと思います。策定に至るまでのプロセスにおいて、この手法を取り入れてはいかがでしょうか。お考えをうかがいます。

 

さて基本構想づくりに関連して最後にもう1点、おたずねしたいことは、10代の子ども・若者の声を聴き出す努力が別途、必要ではないかということです。子どもも地域社会を構成するメンバーですから、意見表明の機会が設けられなければなりません。その場合はプラーヌンクスツェレの手法によらない、大人とは別枠で、区の側から子どもの中に入っていくような工夫が必要だと思います。10代の子どもの基本構想づくりにおける子ども参加について、区の見解をおうかがいして、3つ目の項目、チャイルドラインについて質問いたします。

 

このチャイルドラインも、子どもの声に耳を傾けるという、子どもの権利にかかわる問題を提起したいという思いで、とりあげるものです。

 

どの子どもも、生まれながらにして「その子らしく」成長することができる、その権利がある、という「子どもの権利条約」の理念から除外された子どもが、残念ながら日本には少なくない状況です。現時点で高校の無償化から朝鮮学校だけが排除されている問題はもちろん、虐待により死亡する子ども、いじめを受けて自ら死を選ぶ子どもが後を絶たないことがその証左です。いたましい事件の背後には、その一歩手前の状況におかれている子どもたちの存在があります。また、少年犯罪が低年齢化のうえ増加しているかのようにいわれますがそのような事実はなく、むしろ子どもが被害者となる事件こそ増加の一途をたどっていることに、もっと目が向けられなければなりません。

 

被害者となる子どもをつくらないため、子どものSOSを受けとめるしくみが十分に機能しているか、点検する必要があります。

 

当区では、子どもの声を電話で受けとめるおもな機関として「ゆうライン」があり、学校にかかわる領域に関してもさまざまな機関が電話相談を受け付けています。これらの区の取り組みが果たしている役割と、これまでの総括を区はどうとらえておられるか、うかがいます。

 

「ゆうライン」は子ども家庭支援センターの事業のひとつとして、センター内に専用電話が引かれています。2010年度の実績は、大人からの相談件数1,213、子どもからの相談件数108とうかがっています。そこで、「ゆうライン」に関連して3点おたずねします。

 

1点目、電話をかけてくる子どもの年齢分布はどのようになっているか。2点目、子どもからの相談の内容はどのようなものか、件数の多いのはどのようなことか。そして3点目、これらの内容から察知される、子どもが抱える・子どもを取り巻く問題を区はどのようにとらえておられるか。以上、あわせてお答えください。

 

さて、それにしてもゆうラインの年間の相談件数108は、多いとはいえません。ゆうラインの受付時間帯については私たちも要望し、夜7時までの延長が実現したことは評価いたしますが十分とはいえません。また行政が実施する相談事業は、たとえ秘密厳守をうたっていてもアクセスするのにハードルが高く、一部の事業は私立学校に通う子には有効ではありません。

 

ここでご紹介する、民間NPOが運営するチャイルドラインは、「ゆうライン」のように相談を受けて問題解決の方法を追求するというより、子どもによりそい、気もちを受けとめる電話受信システムです。みずから自覚して発するSOSも、無自覚なりに発せられるメッセージも、子どものまるごとあるがままを受け入れる場が、チャイルドラインです。

 

998年に世田谷で実験的に始められ、昨年331日現在、39都道府県、68団体で実施されるまでになりました。09年の全国統一フリーダイヤル導入により、20101月から9月までの9か月に、全国で延べ123千件、東京都内ではその10%にあたる1万件の着信がありました。

 

その中には、深刻な悩みを打ち明ける子もいますが、すぐ切れたり、無言だったりが半数近くあり、一言やお試しが2割で、会話が成立するのは3割に過ぎません。それでも、無言や一言の向こう側にだれかがいて受けとめてくれる、電話を通して人とつながっていることで自分の居場所を確認できる子にとっては、どんな声が応答するのか確認するだけでも、心の安定を保つために必要なツールと言えるでしょう。別の見方をするなら、そうしなければいられない子どもの孤独が見えるはずです。

 

09年度の集計では、電話をかけてくる子の男女・年齢別でいえば、男子高校生が23%で最も多く、男子の年齢不明が21%、これに比べて女子は小学生が13%で最も多く、女子高校生は10%となっています。会話が成立した電話の内容は、男子では性に関することが26%、女子は人間関係が23%で1番多く、2位は男女いずれも雑談・話し相手となっています。雑談のできる場であるということが重要です。たわいない雑談を何度かへてようやく、虐待を受けているというようなことを打ち明ける場合があるからです。

 

電話の「受け手」と呼ばれるスタッフは、子どもが自覚のないまま性的被害・性的虐待を受けている事実がわかったとき、本人が被害を認識するように、よりそって対応します。子ども自身が問題のありかを認識して解決を求めてくる相談とは違って、本人に自覚がなくてもかけられるチャイルドラインは、子どもにとって「話を聞いてくれる」「自分を受けとめてくれる」貴重な窓口になっています。

 

子どもからそのように信頼を得てきたのは、「ヒミツをまもる」「どんなこともいっしょに考える」「名乗らなくていい」「切りたいときは切っていい」という4つの原則が貫かれてきたからであり、非営利の民間組織であればこそできたことといえます。

 

そこで質問です。このような活動について、区の評価はいかがでしょうか。うかがいます。

 

チャイルドラインは市民のボランティア活動により運営されていますが、普及・啓発には行政の支援が欠かせません。当区でもチャイルドラインのPRカードが、教育委員会をとおして学校で子どもたちに配布されています。区立小学校全校の4年生と6年生を対象に、合計2,886枚、中学校の全学年生徒に6,409枚、合計12,260枚が昨年秋に配られました。(カード実物と拡大版を示す)

 

杉並区内にはチャイルドラインの活動組織がないため、これらは中野区内の活動団体が負担し、中野経由で配られています。杉並区内の子どもがかけるチャイルドラインへのフリーダイヤル電話は、他地域のボランティアが受け、全国組織であるチャイルドライン支援センターが通話料を負担しています。

 

フリーダイヤル導入はアクセス数を飛躍的に伸ばしましたが、同時に担い手側の経費負担も大きくしました。この事業にかかる経費はすべて担い手側が負担するケースがほとんどであるため、どこも苦しい経営状況を強いられています。「受け手」のスタッフは無償であるばかりか、運営費も自腹を切って活動を支えています。場所の確保、電話の設置、受け手の研修費、先ほどのPRカード代をふくめ普及・啓発にかかわる経費など、通話料以外はすべて持ち出しで活動が行われます。最大の負担は場所代で、活動継続が困難になる原因の多くが設置場所の家賃の支払いです。

 

チャイルドラインの事業は、行政が介入しないことで活動の独立性が担保されることは確かです。けれども、これを子どもにとって必要なしくみと評価するなら、活動に対する公的な援助の手が差しのべられるべきではないでしょうか。

 

実はいま、杉並区内でもチャイルドライン活動組織を立ち上げようという動きが始まりつつあります。現在16時から21時までが受け付け時間帯ですが、日曜日は活動を休みとしている地域が多いため、「かけてもつながらない」子どもが月曜から土曜日までは約20%から30%であるのに対し日曜日は60%になります。杉並での活動が実現し日曜日でも受け付けることになれば、この状況を改善することができます。

 

もしこれを区が支援すれば、それはこの動きを進める力になり、間接的にでも区のシステムでは拾えなかった子どものSOSや子どもを取り巻く問題を把握できることにもなります。正しい現状認識は行政ニーズを導き出すために欠かせません。子どもの最善の利益を追求するために、区はこの動きを支援すべきと考えます。いかがでしょうか。最後の質問として、おたずねします。

 

タイガーマスク、そして伊達直人の贈り物は、自分の名誉のためでなく誰かの幸せのために何かをしたい、という多くの心ある人の気もちを目覚めさせ、これが日本にも寄付の文化が根付くきっかけになるのかもしれない、という期待を抱かせてくれました。子どもの権利を守ろうとする市民の活動が継続するためにも、善意の寄付がもっと気軽に集まり、生かされるような社会にしていきたいと考えつつ、私の質問を終わります。

区議会第1回定例会一般質問 2011.2.15.市橋綾子

私は、区議会・生活者ネットワークの一員としまして、1.水鳥の棲む水辺づくりについて、2.自転車のまちづくりについて、以上2項目について質問いたします。

 

まず、最初の項目「水鳥の棲む水辺づくり」についてうかがいます。

杉並はご存じのように、東京の河川として代表される神田川の上流域に位置し、神田川、善福寺川、妙正寺川の3本の川が流れる神田川の流域面積が一番広い自治体です。

 

私は、「川を地域のオアシスに!」を合言葉に、川に親しむくらしをこの杉並区にとりもどしたいと、地域の川・水・みどりに関する活動団体の方たちとともに活動してきました。杉並区は、将来像を「区民が創る『みどりの都市』杉並」を掲げ、そのなかで「水辺をよみがえらせ みどりのまちをつくろう」を目標に、これまで歩んできました。現在、田中新区長のもと、新しい基本構想づくりが始まりましたが、今後もこの歩みがさらに着実にすすめられるような議論を期待し、川への思い入れを持つ一人として質問いたします。

 

このたび、新しい基本構想づくりにむけた区民アンケートの結果が報告されました。10年後もあなたが住み続けたいと思うまちにするためにはどんなことが必要か、という問に対し、介護・医療、防犯、災害対策に続き5位に「水辺・みどりの保全・創出」が入りました。また、大切にしたい杉並の魅力として

「水辺・みどり」が上位に入っています。区民は、杉並区の自然環境を誇りに思い、うるおいのある憩えるまちに暮らしたいと思っていることがわかります。

今回のアンケートの結果である水とみどりへの高い区民意識に対し、区長はどのようなお考えをお持ちでしょうか、伺います。

 

先日2月5日に開催されました「水鳥の棲む水辺づくり創出事業」シンポジウムに関連して2点伺います。

「水鳥の棲む水辺づくり創出事業」は2008年から区が取り組みを始めたもので、杉並区だけを流れる善福寺川において、水鳥に着目しながらうるおいと安らぎのある水辺環境を再生・創出することを目的にした事業です。この事業を多くの人に知ってもらい一緒にすすめていこうと毎年シンポジウムが開催され、先日3回目が西荻地域区民センターでありました。私も毎回参加していますが、今回も200名を超える参加があり、この事業への関心が高いことがわかります。

このように区民の関心が高く、杉並区の特徴である豊かな水辺を生かす「水鳥の棲む水辺創出事業」を今後も継続して取り組んでいくべきと考えますが、区長のお考えを伺います。

 

今回のシンポジウムでは善福寺1丁目にある井荻小学校6年生の学習発表がありました。子どもの参加はシンポジウム始まって以来、初めてのことです。井荻小学校では4年生から卒業までの3年間、善福寺川の清掃活動を通じて川の中の動植物や、善福寺公園に来る野鳥の観察を続けています。そのなかで、子どもたちの「川が臭いです」という実感こもった発表がありました。なぜ川が臭いのか。河川への下水の流入が問題であることに気づいた子どもたちが、当日のパネラーである都や区の担当者に「下水を川に入れないでください」と要望する場面に会場から賛意を表す大きな拍手がおこっていました。

 

2011年度の予算編成を、「質の高い住宅都市『杉並』をめざす」と掲げている当区においては、洪水対策とともに河川への下水流入問題を解決する必要があると考えます。区として井荻小の子どもたちの要望をどう受け止めたのでしょうか、伺います。また、区は子どもたちの声を受けて、東京都下水道局に分流式下水道へのつくりかえなど、問題解決を図るよう改めて要望すべきと考えますがいかがでしょうか、お答えください。

 

下水流入問題の解決策の1つに雨水の「貯留・浸透」があります。

そこで雨水の貯留と浸透について4点うかがいます。

まず雨水浸透ますについてです。

当区では住宅に雨水浸透ますを設置する場合、新築、既存に関わらず助成を行っていますが、実績として年間何件の浸透ますが設置されているのでしょうか。雨水流出抑制を着実にすすめるためには浸透ます設置の数値目標をたてて行うことが必要と考えますがいかがでしょうか、あわせて伺います。

 

2点目、「貯留」の位置付けについてです。

当区の雨水流出抑制のパンフレットには、浸透策として浸透ますをはじめ、透水性舗装、浸透トレンチ、浸透側溝など「浸透」について丁寧に説明されています。しかし、「浸透」の説明に比べて、「貯留」は地下貯留槽だけの紹介が1か所あるだけです。普通の住宅でもそれほど大掛かりな工事を必要とせずに設置できる雨水貯留タンクの説明はどこにもありません。「浸透」は地下水の涵養といった水循環を図る環境対策であるとともに、雨水を一気に下水管に流さないための雨水流出抑制策です。では「貯留」はどうでしょうか。雨水を貯めて生活用水に利用する「貯留」は循環型社会にそった環境対策であるとともに、こちらも雨水を一気に下水管に流さないための雨水流出抑制策だと考えます。

広報すぎなみでも「水害に強いまちづくり」として浸透・貯留がともに紹介されるようになったことは評価をするものですが、雨水流出抑制のパンフレットにおいても「浸透」だけではなく「貯留」、それも地下貯留槽だけでなく貯留タンクも同様に載せるべきと考えます。そもそも、区として貯留の効果をどうとらえておられるか、伺います。

 

3点目、雨水貯留の助成について伺います。

善福寺川の上流域、荻窪中学校前の原寺分橋の下に大きな湧水ポイントがあります。湧水脇の護岸には大きな雨水の吐き口があり、武蔵野市に降った雨がここから出てきます。武蔵野市も合流式下水道ですので下水と一緒になって流れ込むため、この周辺にお住まいの方たちは悪臭にずっと悩んでこられました。

 

これまで、私ども生活者ネットワークの議員は代々、東京都の下水道局や武蔵野市の下水道部を訪ね、原寺分橋下の吐き口に武蔵野市の下水を流さないでほしいと何度も訴えてきました。武蔵野市はこのたび、下水の希釈率が低い一番汚れている初期雨水を合計で1万1200立方メートル貯留する雨水貯留槽を2か所に設置することを決めました。これは、原寺分橋の吐き口から年に約50回流出するとされる回数のうちの半分、26回相当を改善する計画だそうです。また、同市は雨水浸透ますだけでなく、雨水貯留タンクの設置に助成を始めており、加えて来年度からは新築時の雨水浸透ます設置を義務化されると伺っています。雨水吐き口からの下水流出防止策を他市に依存するだけで、当区は知らん顔でよいわけはありません。善福寺川の雨水吐き口68か所のうち、武蔵野市からの2か所を除く66か所の吐き口からは、杉並区民が出した汚水が流出するわけで、当区としても、新築時の雨水浸透ますの設置の「お願い」だけではなく義務化をすべきと考えます。

 

しかし、先ずは「貯留」です。当区では、小中学校の校庭に雨水貯留槽を計画的に設置しており、いま3分の1の23校が終わりました。1年に2校ずつ設置される計画ですので残り44校が完了するまでにあと20年以上かかります。スピードアップを望むものですが、それを補えるのが民間です。家庭用の雨水貯留タンクの平均的な容量は100から200リットルと1戸あたりにすれば少ない量ですが、たとえば200リットルタンクを上流域1000世帯に入れれば学校のプール半分以上の流出抑制になり、十分洪水対策にも下水流出抑制にもなる量です。すでに都内10区4市が雨水貯留タンクへの設置助成を行っています。当区としても、井荻小の子どもたちの声にこたえる必要があると考えます。一般家庭に雨水貯留タンクの設置を促すために当区としても助成をすべきと考えますがいかがでしょうか、伺います。

 

4点目、雨水貯留・浸透の広報について伺います。

毎年、善福寺川をはじめとする川の活動団体が合同で「善福寺川フォーラム」を開催し、雨天時の河川への下水流出問題を取り上げています。昨年の第11回目は「善福寺川復活のカギは下水道」をテーマに下水道の専門家4名と区の担当者を交えたパネルディスカッションが行われました。毎回、参加者は河川が抱える合流式下水道の問題に驚かれてお帰りになる、つまりご存じない方が多いという状況です。これまで区は、雨の時期に区報により雨水の貯留・浸透を呼び掛けており、一定の評価をするものですが区報だけでは足りません。

 

「雨水浸透ますの設置件数 世界一」と言われている小金井市では、庁舎内に雨水浸透ますの現物の展示がされ、市民にとって身近なものになっているそうです。当区においても区庁舎や洪水が多発する地域の区民センターなどで、河川への下水流出問題の掲示とともに雨水浸透ますや貯留タンクの常設展示をするなど広報の強化が必要と考えるところですがいかがかでしょうか、お答えください。

 

次に済美公園の親水テラスについて伺います。

縄文の時代から人は水辺とともにあり、少しでも水辺に近づきたいと願ってきました。しかし、川のすぐそばまで多くの人が暮らすようになり、洪水対策が優先された結果、川は深く掘り下げられ、護岸や川床がコンクリートで固められて、人々は川に背を向けて暮らすようになってしまいました。しかし、近年は水辺に近づきたいという人々の声により、水面近くまで降りられる親水テラスがあちこちの河川につくられるようになってきました。当区でも昨年、善福寺川に面した区立済美公園と一体となった親水テラスがつくられました。周辺住民の方たちの参加で公園の案がつくられ、工事が行われたのですが、完成するころになって予想していなかった光景が現れ、住民の方からは怒りと落胆の声が私のところに寄せられています。

 

親水テラスの対岸、つまり正面に雨水の吐き口が現れ、親水テラスというより雨水吐き口観覧テラスと言った方がよい状況になっています。その結果、雨の後は、川の中の植物やテラス近くに汚物が滞留するなどして、とても親水テラスを楽しめる状況ではありません。区はこういう状況になることを事前に把握していらっしゃらなかったのでしょうか。区は都に対して、雨水吐き口を下流側に移設することを要望すべきと考えますがいかがでしょうか、区の見解をお示しください。

 

この項目の最後の質問です。

東京都が2006年に策定した「10年後の東京」が計画期間の折り返し地点に入ることから、昨年12月「実行プログラム2011」を発表しました。その主な事業に、「隅田川の再生」事業があげられています。水の都(みやこ)東京として象徴的な河川である隅田川の再生事業の成否は、隅田川に注ぎ込む神田川、なかでも神田川水系全体で雨水吐き口335個、その2割にあたる68個がある善福寺川、つまり杉並区の取組にかかっていると言っても過言ではありません。神田川上流域自治体の首長として、下水流出問題をどうお考えか、伺います。

 

東京都が策定した先ほどの「実行プログラム2011」において、ゲリラ豪雨による浸水被害を軽減することがあげられました。都が計画したままになっている善福寺川上流域への雨水貯留管の早期設置をのぞむものです。

 

次に2つ目の項目、自転車のまちづくりについて伺います。

私たちの暮らしに身近な乗り物である自転車は、人力だけで動くという点から徒歩とならんで最も原始的な移動手段で、そのため環境に負荷をかけない健康にもよい乗り物だと言われています。私も、年間通じて自転車で区内を走り回る自転車愛用者の一人として、四季折々の風を受けながら自転車での移動を楽しんでいます。

私は、自動車に依存しすぎてきた社会から脱却をせねばならないとの思いと、質の高い住宅都市は歩行者が楽しく散歩や買い物ができるまち、自転車が自動車に脅かされずに快適に走れるまちにしたいという思いを持つ者として、今回自転車のまちづくりについて質問をいたします。

 

自転車のまちづくりをめざして具体的な施策として策定された「杉並区自転車利用行動計画」の計画期間である2010年を迎えています。自転車のまちづくりに向けての行動計画として、1.歩くことや適正な自転車利用の促進、2.歩行者・自転車利用者のための道路環境づくり、3.利用しやすい自転車駐車場の整備、4.放置自転車のない安全で快適なまちづくり、5.自転車利用のルールの遵守・マナーの向上、6.自転車のまちづくりを進めるための体制づくり、が掲げられています。これらの計画の達成度、そして課題はなにか。また、今後の行動計画づくりをどう進めていかれるのか、スケジュールについてもお示しください。

 

東京都の「10年後の東京」計画に対するインターネットモニターアンケートの結果が公表されました。計画の実現に向けた施策展開への関心事が「高齢者への対応」の57%をわずかに抜いて、「自転車走行道路について」が58%という結果でした。当区においても基本構想づくりに関するアンケートで住みよいまちにするための意見に「自転車の走行のマナーの向上」があげられています。いずれも、歩行者が安心して歩け、自転車が安全に走れるまちづくりを望む声です。これらの結果を新たに策定する基本構想に反映させるべきと考えますが、区の見解を伺います。

 

自転車等駐車対策協議会について2点伺います。

杉並区では、自転車法の規定に基づき自転車等駐車対策協議会を設置しておられます。この規定は「協議会を置くことができる」とするもので、23区の中でもこの協議会を持つ自治体は8区しかありません。当区における自転車に関する課題への積極的な取り組みを評価するものですが、この協議会の目的と目標、これまでの到達点をお示しください。

 

これまで、着実に放置自転車削減に向けて目標数値を定め、達成してこられたこと、駐輪場の設置も区立だけではなく、JRなど鉄道事業者、駅近くの土地所有者による協力も得ながら収容台数を増やしてきたことなど、自転車等駐車対策協議会や区の取り組みを評価するものです。しかし、今新たな課題として、買い物客の短時間駐輪問題や、歩行者との事故が増えている問題があげられ、2009年に「自転車利用総合計画」が改定されたところです。これらを重要な課題ととらえ、課題別分科会の設置やPTA関係の方の参加など、自転車等駐輪対策協議会の運営方法やメンバーの見直しなどにより、これらの課題解決を図っていくべきと考えますが、いかがでしょうか、区の見解を伺います。

 

自転車はいまや私たちの生活になくてはならないもの、質の高い住宅都市になくてはならない乗り物であるにもかかわらず、近年の自転車事故の増加、自転車が原因の死亡事故の増加により、なかなか自転車の優れた点が評価されないのが残念でなりません。

今回の予算編成方針の中に、「交通不便地域に新たなコミュニティバスのあり方について調査・検討をする」とありました。昨年の予算特別委員会でも申し上げましたが、コミュニティバスに絞っての調査検討の前に、区民の移動・外出を全体として捉える必要があるのではないでしょうか。自転車も移動手段の1つとして捉え、高齢者・障がい者を含むだれもが利用しやすい交通体系を示すのが先であると考えます。2002年策定の「まちづくり基本方針」に「総合的な交通計画の策定」があげられているものの、まだ策定されていない状況です。いま、まさにまちづくり基本方針が見直されようとしているわけで、この際まず地域の公共交通計画を策定し、自転車、福祉交通、交通事業総体の施策体系を示していくことが必要であることを申しあげまして質問を終わります。

第1回定例会一般質問 2.16 市橋綾子

私は区議会生活者ネットワークの一員としまして、災害対策について、(1)地域防災計画について(2)災害弱者の防災対策について(3)医療救護所について(4)学校防災林について(5)災害対策基金と減税自治体構想について、質問します。

 

1995年1月17日に起きた阪神淡路大震災から15年が経ちました。横倒れになった高速道路、根こそぎ倒れたオフィス街のビル、黒煙をあげて燃え続けるまち。今も、あの時の映像が目に焼き付いています。直近ではハイチで大地震が起き、おおぜいの方が犠牲になりました。地震国に住む私たちは、これらの過去の地震から多くのことを学び、地域防災に取り組む必要があります。

 

民主党がマニフェストに掲げた「危機管理庁の創設」は、いまだ議論もされず、今回、国の防災関連予算は大幅にカットされました。地域に暮らす私たちは、国の動きを待つのではなく、既存組織を最大限に活用して、10年以内であれば30%、30年以内であれば70%の確率でおきると言われる首都直下型地震に向けて備えをしていかねばなりません。今日は、点検の意味も込め、阪神・淡路大震災10周年を期に始まった地域づくりやコミュニティ活動を行うNPO、NGOを支援する意味の白いリボンバッジをつけて、質問します。

 

最初に「地域防災計画」について4点伺います。

地域防災計画は災害対策基本法第42条の規定に基づいて、区民の生命、身体および財産を災害から保護することを目的に杉並区防災会議が作成する計画です。2005年の修正から5年が経ち、現在、改定に向けて作業が行われています。今回の見直しのポイントは何か、併せて、地域防災計画を作成する防災会議の構成メンバーについて伺います。私は、以下の質問でも触れてまいりますが、実効性ある計画にしていくためには地域を知る人たち、なかでも女性たちの参加が不可欠と考えております。防災会議はどのような人たちで構成され、男女の構成比はどのようになっているのでしょうか、うかがいます。

 

地域防災計画には区、区民、事業者の責務として、自らの命は自らが守る自助、自分たちのまちは自分たちで守る共助、区の役割としての公助が書かれていますが、具体的にどうすればよいのかを説く内容のものではありません。区民や事業者に自助・共助を呼び掛けるのであれば、具体的に伝える必要があると考えます。区は阪神淡路大震災の翌年、1996年7月に「阪神淡路大震災の教訓を踏まえて」という副題をつけ、「新しい杉並区の震災対策」をつくっておられます。「地震が起きたら」というステージ1から始まり、「避難が必要な時は」「けがをしたら」「災害救援所での生活は」など、10段階のステージを設定し、区民が行うこと、区が行うことが、それぞれわかりやすい言葉で書かれた行動指針です。しかし、現在、区が用意しているパンフレットは、区の責務や法律、条例、条例の理念が紙面の半分を占めていて、市民に必要な情報を伝えきれていません。市民向けにわかりやすいガイドブックが必要だと思いますが、作成される予定はおありでしょうか。伺います。

 

次に被災して住まいをなくした人たちの生活の場となる震災救援所について伺います。震災救援所は、被災状況に応じて区内の小中学校66か所に開設されます。実際に運営していく手掛かりとなる「震災救援所運営マニュアル」は震災救援所ごとに作られるものですが、すでにできているところは何か所か。また、すべての救援所でマニュアルの整備ができる時期はいつになるのか、お示しください。

 

災害が起きたときにもっとも配慮が必要なのは障がい者、高齢者、傷病者、乳幼児・子ども、妊婦、旅行者、日本語が十分ではない外国人などです。そこで、これらの災害弱者の防災対策について6点伺います。

この方がたのことを防災行政では「災害時要援護者」といい、これまでも、当区では災害時要援護者対策に取り組んでおられますが、今回の地域防災計画の改定で、どのような見直しがされたのか、まず伺います。

 

杉並区障害者団体連合会でつくられた「区民のみなさまへ 大地震大災害の時 たすけてください」という小冊子があります。当事者でなければわからない、災害時に想定される問題が列挙され、たいへん参考になります。障がいの種類によって、情報の受け取りや周囲の状況の把握、意思の伝達、移動ができない、トイレも困るなど、バリアが多い状況に加え、周囲の無理解というバリアも立ちはだかります。このように震災救援所での生活が困難な障がい者、介護度の高い高齢者などへの対応が必要と考えますが、区はどういった対策をおもちでしょうか、伺います。

 

国立市では、視覚・聴覚を含む身体障がい、精神障がい、知的障がいをお持ちの方がワーキンググループをつくり、「障がい者が暮らしやすいまちづくり」の提言書を市に提出し、市はこれに基づいた避難支援体制を構築していると聞いています。当区では、障がいをお持ちの方が、災害時にどのような不安を持つのか、当事者の声の聞き取りをされておられるでしょうか。当区においても、当事者のニーズをくみ取ったうえで、避難支援の対応策がとられる必要があると考えますがいかがでしょうか。おたずねします。

災害時要援護者のうち、震災救援所での生活が極めて困難な方に対して、区は第二次救援所を開設するとしています。障がい者団体の方にお話を伺いましたら、第二次救援所となる地域区民センターでの開設は、相手の施設の協力を得なければならないわけで、まだまだ不確定なところがあり、不安がある、とおっしゃっていました。当事者の参加で早期の着手を望みます。

 

以前、私は杉並ボランティア・地域福祉推進センター主催の「災害時高齢者生活支援講習」に参加しました。避難所生活に焦点を当てて、環境に順応しにくい高齢者の不安を軽減する目的で行われているものです。災害が高齢者に及ぼす影響やすぐに役立つ移動、清拭、足浴などの技術を学び、高齢者自身だけでなく、家族にとっても、役立つものでした。この講習会はこれまで何回開かれ、何人の参加者があったのでしょうか。実績を伺います。この講習会はあんさんぶる荻窪を会場に開かれていますが、今後、ゆうゆう館など地域の身近なところで行うとよいと考えますが、いかがかでしょうか。伺います。

 

昨年、私ども生活者ネットワークで、災害時の問題を女性の視点から検証しようと学習会を開きました。阪神淡路大震災の経験をもとに、女性の視点に立って問題提起をしているNPO法人「ウィメンズネットワークこうべ」の代表の方を講師に、これまで報道ではほとんど取り上げられてこなかった問題の数々を知ることができました。そのなかで、耳を疑うような報告がされました。それは避難所などで起きる女性に対する性暴力のことです。4000人以上が収容されていた学校の体育館で、通路側に寝ていた子どもや女性たちが、また、自宅のトイレに帰った女性が性被害にあったなど、今でもその心的後遺症に悩む女性は多くいるそうです。地震後に開設した相談所には、このような被害や相談が寄せられていたものの、公的機関や警察は一切そのことを認めようとはしなかったといいます。

2005年に起きたスマトラ沖地震でも同じような性被害にあったスリランカの女性たちが、国連の場で実情を訴えた記事を見て、災害時にはどこででも同じようなことが起こりえる、と確信をもったといいます。その後、「災害と女性」をテーマにフォーラムを開催し、そこでのアピール文のなかで、
・防災や復興の諸事業には責任者として女性を登用する

・避難所での女性、乳幼児を抱える人への配慮や相談窓口を設置する
・その他マイノリティー女性のニーズに応じた支援を行う
など、参加者の声をまとめています。
学習会では、東京の人たちに、自分たちが経験し、そこから見えてきた課題や対策を伝えたいと、「避難所は2,000人が限界、防災計画ではどうなっていますか?トイレは安全で明るいところにありますか?男女別トイレになっていますか?避難所に女性の責任者がいますか?」などの問いかけがありました。

その後の新潟県中越沖地震で、国は初めて女性職員を現地に派遣し、避難所では全く女性への配慮がないことが指摘されて、ようやく女性の視点に立った防災計画の見直しが言われるようになりました。

 

そこで女性特有の問題に関連して2点伺います。震災救援所を円滑に運営していくには、区民、学校、区の連携が必要だとして「震災救援所運営連絡会」が設立され、今年で、5年目になります。震災救援所運営連絡会での女性の参画の実態はどのようになっているのでしょうか。お答えください。

 

震災救援所の設営には、女性固有の問題が配慮される必要があります。生理用品の置き場、トイレの設営の仕方、着替えや授乳などの間仕切りなど女性の視点で震災救援所づくりがされることの重要性が認識されるべきです。そのためには女性の地域防災リーダーの育成が必要で、なかでも若い世代の参加を意識的に働き掛けていくことが必要と思いますがいかがでしょうか。おたずねします。例えば、震災救援所となる学校の保護者等に参加を積極的に呼びかけるなど、工夫されるよう要望します。

 

医療救護所について2点伺います。

当区では、66か所の震災救援所のうち15か所で震災に応じて医師、歯科医師、接骨師、薬剤師といった医療関係者による医療救護所が開設されます。医療救護所に備蓄される医療品はだれがどのようにして決めるのでしょうか。お尋ねします。

また、点検については、日付による入れ替え作業だけではなく、その時々に応じた医薬品の見直しが必要だと考えますがいかがでしょうか。うかがいます。

 

昨年、災害対策特別委員会で立川にある独立行政法人国立病院機構災害医療センターを視察しました。このセンターには、大規模災害現場を経験した医療関係者とあらゆる事例のデータが集められており、私たちの経験や情報を使ってほしい、と担当の方がおっしゃっていました。当区でも災害医療センターの機能を有効に活用すべきと考えますが、いかがでしょうか。伺います。

 

次に学校防災林についてです。

その前に、杉並のみどりの減少の問題に触れなければなりません。杉並の緑被率は前回の調査から約1ポイントアップして、21.84%となったことが昨年報告されました。しかし、現実では、屋敷林や農地は減る一方です。先日、山田区長のやり残したいくつかの仕事の中に緑をふやすことができなかった、というものがありました。私もなんとかして緑を増やすことができないかと、思いつくたびに担当部署に提案するのですが、却下され続けているのが現状です。熱心に公園の花壇や植栽の世話をしている市民団体が、公園敷地生えた実生、種から芽を出したものですが、この実生の苗木を育てようとしても、切るか抜くかと選択を迫られ、移植したいと区に問い合わせれば「植えるところはありません」との返事が返ってくる、と嘆いていました。そのようななか、今年に入って、小学校の校庭に子どもたちと実生の苗木を植えることが叶いました。そこで、学校の敷地に火に強い木を防災林として植えるというのはいかがでしょうか。震災救援所になる小中学校の敷地の周囲にできるところから防災林の視点で植樹をする提案です。

 

そこで、まず、防火樹林帯について1点伺います。区内の防災公園の周囲に防火樹林帯が設けられていますが、この防火樹林帯の効用をどのように認識しておられるのでしょうか。防火樹林帯に期待するものは何かお答えください。

 

震災救援所となる小中学校は燃えないことが第一です。そのためには学校の敷地周囲に樹木を配置し、防火樹林帯を形成することが、万一の場合、延焼を防ぐ一つの方策と考えます。これまで、区内の小中学校に、防災林の機能を持たせた植樹があるでしょうか。伺います。

 

阪神淡路大震災では神戸市長田区のクスノキが地域を延焼から守ったというニュースがありました。この杉並においても和泉2丁目に、江戸の大火から村を守ったといわれる大きなケヤキがあります。また、お隣りの練馬区立大泉中学校では総務省消防庁の「学校防災緑化整備事業」に取り組み、震災救援所となる学校の敷地周囲に木を植え、防火機能の向上を図っています。当区において学校の敷地に学校防災林という位置付けで植樹を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。その際の課題は何か、併せて伺います。

 

最後の項目です。減税自治体構想については予算特別委員会での審議が予定されていますので、ここでは災害対策基金との関係について4点おたずねします。

これまで区は災害対策基金を積み立てきました。この基金の目的と、今回、廃止とされる理由、1964年から積み立ててきた基金の残高はいかほどか、現金、債券、預金など、どのような形で、また、どういう割合で存在しているのかおたずねします。

 

減税自治体構想では、大規模災害の時には積立てた基金を取り崩して復興のために使う、としています。それでは、災害対策基金が廃止になったあと、小規模災害が起きた場合には、どこからの財源を充てるのかお示しください。

 

減税自治体構想では、積立金を運用していくとしています。しかし、万一の大規模災害時には、まず現金が必要となるのではないでしょうか。現金化ができる運用方法を考える必要があると思いますが、どのような運用を考えておられるのでしょうか、お尋ねいたします。

 

以上、災害対策について伺ってきました。昨年5月、セシオン杉並で行われた防災講演会で、神戸市長田区野田北部まちづくり協議会事務局長の河合節ニさんから、「みなさん、まずは自助・共助です。公務員も被災者になるから公助を求めてもだめ。その時、長と名がつく人、つまり組織を引っ張る人は生き延びる責任があります」というメッセージが贈られました。印象に残ったのは、長が逃げ出した地区、亡くなった地区は、今でも立ち直れない部分を抱えているとおっしゃったことです。まずは生き延びるための備えをする。生きていたら隣近所と助け合えばなんとかなる、という講演内容で、私も結局はここに尽きると考えます。このことを日常生活への教訓と捉えるとともに、自治体としての災害対策の充実を願って、私の質問を終わります。